どんな資格で、取得するとメリットは?
あと、試験は難しいのかなぁ?
勉強方法も知りたい。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- PV施工技術者の資格概要がわかる
- PV施工技術者の試験内容がわかる
- PV施工技術者の勉強方法がわかる
PV施工技術者は、太陽光発電設備の施工や点検の資格です。
一般社団法人太陽光発電協会が発行する民間資格で、キャリアアップに有益です。
この記事ではPV施工技術者の内容や試験について解説します。
勉強方法も解説するので、資格取得の参考にしてみてください。
目次
PV施工技術者とは【太陽光発電設備の施工・点検の資格】
PV施工技術者とは、太陽光発電設備の施工・点検の資格です。
2000年代から太陽光発電は一般的になってきたとともに、悪徳な設置業者が社会問題になっていました。
太陽光パネルに関する国民生活センターへの相談が増え続けたため、「太陽光発電設備の認定制度」が必要になり、2012年にPV施工技術者が作られました。
PV施工技術者資格がなくても太陽光発電設備の施工・点検はできますが、資格があると信頼度が上がるため、需要のある資格と言えるでしょう。
PV施工技術者を取得する3つのメリット
PV施工技術者を取得するメリットは下記の3つです。
- 資格を取得する人:キャリアアップ、転職が有利になる
- メーカー:正しく設置してくれることで評判が上がる
- 設置者:安心して業者を選べる
三者ともメリットがある資格です。
PV施工技術者→PVマスター施工技術者とPV保守点検技術者へ
実は現在、PV施工技術者は下記の2つの資格に変更されています。
- PVマスター施工技術者
- PV保守点検技術者
時代とともに太陽光発電が多様化してきたため、2017年に変更されました。
1つずつ解説しますね。
①PVマスター施工技術者は施工の資格
PVマスター施工技術者は、住宅と地上設置の太陽光発電設備の施工の資格です。
特に、ハウスメーカーや工務店の人は取得しておくと良いでしょう。
②PVマスター保守点検技術者は点検の資格
PVマスター保守点検技術者は、太陽光発電設備の点検の資格です。
FIT法の「事業計画策定ガイドライン」内に、「太陽光発電設備の保守点検を行う人にも知識や技術が必要」と明記されたため新設されました。
特に点検業者の人は、取得しておくと良いでしょう。
ちなみに、PVマスター保守点検技術者はPVマスター施工技術者の上位資格です。
そのためPVマスター施工技術者を取得後に、PVマスター保守点検技術者を受験する人もいます。
※受験資格は後述します。
PV施工技術者は更新制度あり
PVマスター施工技術者とPV保守点検技術者には、更新制度があります。
有効期間は4年なので、更新する場合は期間内に更新の申請が必要です。
幸い試験はないので、忘れずに申請しておきましょう。
PV施工技術者の試験内容【難易度や受験資格】
続いて、PV施工技術者の試験内容について解説します。
- 試験の難易度や合格率
- 受験資格
- 試験概要
1つずつ見ていきましょう。
PV施工技術者の難易度【合格率は高い】
結論、きちんと勉強すれば難易度は低い試験です。
平均の合格率は70%くらいなので、高い方かと。
合格基準は「100点満点中60点以上」です。
逆にいえば「40点も間違えられる」という意味なので、こちらも難易度が低い要因です。
問題数は50問なので、30問以上に正答すると合格ですね。
※試験は5肢択一式マークシート
試験時間は100分のため、1問2分で解いていかないといけません。
きちんと勉強していれば1問2分は問題ないですが、勉強が足りないと時間が足りなくなる危険があります。
PVマスター施工技術者の受験資格
PVマスター施工技術者の受験資格は下記の3つで、1つ以上に該当している必要があります。
- JPEA認証研修機関で認証研修を修了した人
- 各メーカー別の施工IDを取得している人
- 平成23年の「住宅用太陽光発電システムに係る施工研修」を修了している人
JPEA認証研修機関で認証研修は、太陽光発電協会のホームページに掲載されています。
研修は未経験者でも受講できて、期間は3日間です。
PVマスター保守点検技術者の受験資格
PVマスター保守点検技術者の受験資格は、下記のどれかの資格があることです。
- PV施工技術者
- PVマスター技術者
- 電気主任技術者
- 電気工事士
PVマスター保守点検技術者の受験資格は、PVマスター施工技術者の受験資格よりシビアと言えるでしょう。
ちなみに電気主任技術者と電気工事士の試験については、下記の記事にまとめてます。
試験概要
その他、試験概要は下記のとおりです。
- 受験料:12960円
- 受験申込:6~8月
- 試験日:9月(年1~2回)
- 試験地:札幌、仙台、東京、名古屋、大阪、広島、高松、福岡
- 合格後の認定料:6480円
詳しくは太陽光発電協会のホームページで確認しましょう。
PV施工技術者の勉強方法【まずはテキストを買うべし】
結論、テキストで勉強するしかありません。
書籍はテキストしかないので。※過去問集はないです。
必要なテキストは下記のとおりです。
PVマスター施工技術者 | 太陽光発電協会の「太陽光発電システムPV施工技術者研修テキスト」オーム社「太陽光発電システムの設計と施工」 |
PVマスター保守点検技術者 | 太陽光発電協会・日本電機工業会制定の「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」オーム社「太陽光発電システムの設計と施工」
太陽光発電協会の「太陽光発電システム住宅・地上設置及び保守点検解説書」 |
太陽光発電協会のホームページで購入できるので、まずはテキストを購入しましょう。
※Amazonでは売ってません。
【研修に参加する人】テキストで予習してから研修を受けよう
PVマスター施工技術者の「JPEA認証研修機関で認証研修」を受講する人は、研修前にテキストを予習しておきましょう。
研修を復習に使えるので、より知識が定着します。
知識ゼロで研修に参加してもいいですが、はっきりいって効率が悪いです。
だと時間のムダなので、テキストで予習してから研修に参加するのがおすすめです。
【ちなみに】旧PV施工技術者資格をもっている人の認定試験
旧PV施工技術者の資格しかない人は、ステップアップの認定試験を受けないといけません。
ステップアップ認定試験の詳細は下記のとおり。
問題形式 | マークシート5肢択一式 |
問題数 | 50問 |
試験範囲 | 太陽光発電協会の太陽光発電の基礎(基本原理と構成機器)、太陽光発電室ステムの設計と施工オーム社「太陽光発電システムの設計と施工」 |
受験形式 | オンライン |
受験料 | 4400円 |
認定登録料 | 4400円 |
まとめ【まずはPV施工技術者のテキストを買って勉強しよう】
ということで、資格を取得したいなら、さっそく勉強を始めましょう。
行動しないと何も始まらないので。
きちんと勉強すれば合格できる試験なので、コツコツと勉強あるのみです。
まずは太陽光発電協会のホームページで、テキストを購入してください。
また、試験日程も太陽光発電協会のホームページに掲載されるので、必ずチェックしておきましょう。
試験の申し込みは期限があるので、こちらも必ず確認を。
また、PV施工技術者と関連する資格としては、前述のとおり下記の2つがあります。
- 電気主任技術者
- 電気工事士
電気主任技術者と電気工事士の試験については、下記の記事を参考にどうぞ。
あなたのキャリアアップの参考になれば幸いです。