エレベーターの施工管理の基礎知識【工事で注意すべき点も紹介】

エレベーターの施工管理の基礎知識【工事で注意すべき点も紹介】
施工管理
施工管理
エレベーターの施工管理について知りたいな。

あんまりエレベーターのことをよく知らないんだよね。

工事では、どんなことに気をつけた方がいいの?

こういった疑問に答える記事です。

この記事でわかることは下記のとおり。

  • エレベーター設備の基礎がわかる
  • エレベーターの種類がわかる
  • エレベーターの施工管理で気をつけることがわかる

 

私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣や転職サポートを行う会社です。

この記事では、エレベーターの施工管理について解説します。

エレベーターの基礎知識を知っておきましょう。

あなたの業務の参考になればうれしいです!

エレベーターの設備

一般社団法人 日本エレベーター協会

出典:一般社団法人 日本エレベーター協会

まずは、エレベーター設備の名称と役割を紹介します。

  • 昇降路:カゴ室の通り道
  • カゴ室:人や荷物が乗るスペース
  • 制御盤:運転や速度を制御する装置
  • 乗り場ドア:カゴ室に出入りするドア
  • ピット:カゴ室の下から床までの空間
  • 巻上機:カゴ室を上下させる電動モーター
  • 調速機:カゴ室の昇降速度を調節する機械
  • 釣合おもり:ロープにかかる荷重を小さくする重り
  • そらせ車:カゴ室や釣合おもりの芯を合わせる綱車
  • ガイドレール:カゴ室がまっすぐ上下するためのレール
  • 緩衝器:カゴ室が床や天井に衝突したときの衝撃を和らげる
  • 機械室:巻上機・調速機・制御盤などを設置する部屋

 

ちなみに「昇降路」のことを、別名「エレベーターシャフト」ともいいます。

エレベーターシャフトのポイントは下記のとおり。

  • 換気を重視する
  • エレベーターシャフトは容積率に参入しない
  • エレベーターシャフト内の気温が上がりすぎないようにする

 

詳しくは、エレベーターシャフトとはエレベーターの通り道【容積率に不算入です】にまとめています。

 

エレベーターの種類

エレベーターの種類

一口にエレベーターといっても、大きく分けると4種類あります。

  1. ロープ式:トラクション式・巻胴式
  2. 油圧式:直接式・間接式・パンタグラフ式
  3. 水圧式
  4. リニアモーター式

 

それぞれの特徴を解説します。

 

ロープ式のトラクション式

トラクション式は、巻上機と釣合おもりを使ってカゴ室を上下させる方式です。

低層~高層まで幅広く使えます。

「機械室あり」と「機械室なし」があります。

  • 機械室あり:エレベーター上部に機械室を設置。制御盤・巻上機・調速機を機械室に設置
  • 機械室なし:高さ制限に対応しやすい。設計しやすい(巻上機は上下どちらの設置も可)

 

機械室あり↓

一般社団法人 日本エレベーター協会

機械室なし↓

一般社団法人 日本エレベーター協会

出典:一般社団法人 日本エレベーター協会

また、釣合おもりをつける場所によって方式が違います。

  • サイドカウンター式:釣合おもりをカゴ室の側面につける
  • バックカウンター式:釣合おもりをカゴ室の背面につける

 

ロープ式の巻胴式

ロープ式の巻胴式

巻胴式はもっとも古い方式で、釣合おもりがありません。

巻胴式巻上機でロープを巻胴に巻きつけることで、カゴ室を上下できます。

ただし、ロープが長くなると巻胴が肥大化してしまうので、高層には向かないです。

 

油圧式

油圧式のエレベーターは、油圧シリンダーでカゴ室を上下させます。

比較的、低層に使われやすい方式です。

機械室には油圧パワーユニットを設置し、油圧配管で油圧パワーユニットとシリンダーを接続して動力を伝えます。

「直接式」「間接式」「パンタグラフ式」があり、違いは下記のとおりです。

  • 直接式:かご室の下にブランジャーを設置する
  • 間接式:油圧パワーユニットをカゴ室の下に設置しない
  • パンタグラフ式:アームとカゴ室を上下させる

 

直接式↓

一般社団法人 日本エレベーター協会

間接式↓

一般社団法人 日本エレベーター協会

パンタグラフ式↓

一般社団法人 日本エレベーター協会

出典:一般社団法人 日本エレベーター協会

ただし、どの方式でも機械室のスペースが必要です。

 

水圧式

水圧でカゴ室を上下させる方式です。

比較的、低層で使用されるエレベーターですね。

水を使っているため、環境にも配慮されています。

 

リニアモーター式

モーターの回転運動を、上下の直線運動に変換する方式です。

機械室なしでも設置できるので、限られたスペースの設置に向いています。

一般社団法人 日本エレベーター協会

出典:一般社団法人 日本エレベーター協会

 

エレベーターの施工管理で気をつけること

施工管理
施工管理
エレベーターの施工管理では、どんなことに気をつけたがいいの?

結論、下記の2つに気をつけましょう。

  1. 昇降路内の安全管理
  2. 法律を遵守する

 

どれも基本的なことではありますが、しっかり押さえておきましょう。

1つずつ解説します。

 

昇降路内の安全管理

エレベーターの工事は下記のような危険をともなうため、安全管理に気をつけましょう。

  • 高所作業
  • 気温上昇
  • 酸素濃度の低下

 

特に昇降路(エレベーターシャフト)内は高所があり、密閉空間なので気温上昇や酸素濃度の低下に注意が必要です。

施工管理の安全管理については、施工管理の安全管理とは現場の事故を防ぐこと【4つの安全管理がある】も参考にどうぞ。

 

法律を遵守する

エレベーター施工では、下記のような法律が関わってきます。

  • 建築基準法
  • 各地方自治体の条例
  • 高齢者の居住の安定確保に関する法律

 

下記に該当する建物では、エレベーターの設置が義務付けられています。

  • 3階建て以降のサービス付き高齢者向け住宅
  • 6階建て以上の建物(ただし自治体により異なる)
  • 高さ31m超の建物は非常用エレベーターの設置が義務

 

詳しくは、エレベーターの設置義務は法律や条例に従う【設置届についても解説】にまとめたので参考にどうぞ。

 

また、高さ31m以上の建物には、非常用エレベーターの設置が必要です。

非常用エレベーターの設置基準は下記のとおり。

  • 高さ31m以上の建物
  • 高さ31m以上の階の床面積が1500㎡以下なら1基設置する
  • 高さ31m以上の階の床面積が1500㎡以上の場合は、3000㎡ごとに1基ずつ増やす
  • 複数の非常用エレベーターがある場合は、間隔をあける
  • 非常用エレベーターから屋外への避難口までの距離は30m以内にする
  • 非常用エレベーターは耐火構造の壁や特定防火設備で囲う
  • 非常用エレベーターの出入り口に傾斜を設けて、消化水の対策をする

 

詳しくは、非常用エレベーターの設置基準【乗降ロビーの設置基準も解説】にまとめたので、こちらも念のため知っておきましょう。

 

まとめ【エレベーターの基礎知識を知って施工管理に活かそう】

この記事をまとめます。

  • エレベーターはロープ式、油圧式、水圧式、リニアモーター式の4種類がある
  • 工事では特に安全管理に気をつける
  • 昇降路内は高所作業、気温上昇、酸素濃度の低下に注意
  • 建築基準法、各地方自治体の条例、高齢者の居住の安定確保に関する法律など法律を遵守する

 

あなたの業務の参考になればうれしいです!

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