LEDの方が電気代が安くて寿命が長そうだけど、
全部LEDにするデメリットもあるわけでしょ?
場所にあった照明をつけたいな。
こういった疑問に答える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- 蛍光灯とLEDの違い14選【表で解説】
- 結論:蛍光灯とLEDの使い分けが大切【適した場所に適した照明を使う】
蛍光灯とLEDの違いを知っておきたいですよね。
それぞれにメリット・デメリットがあり、結論、適している場所が違います。
一概に「LEDが絶対いい!」とも言い切れないんです。
蛍光灯とLEDの違いを理解して、適切な場所に適切な照明を設置する参考にしてください。
目次
蛍光灯とLEDの違い14選【表で解説】
蛍光灯とLEDの14の違いを、表にすると下記のようになります。
蛍光灯 | LED | |
寿命 | 約3年 | 約10年 |
価格 | 1 | 4(蛍光灯の約4倍) |
電気代 | 1 | 0.5(蛍光灯の約半分) |
光の向き | 全体的 | 一定方向 |
光の色 | 5種類 | 3種類 |
使用可能な場所 | 割とどこでも | 高温多湿は不向き |
サイズ | 小型化に限界がある | 小型化できる |
耐久性 | 弱い | 強い |
明るくなるまでの時間 | 長い | すぐ明るい |
虫の集まりにくさ | 集まる | 集まらない |
寿命が来たとき | 点滅や黒ずみ | 光が弱くなる |
アレクサ対応 | 非対応 | 対応 |
光る仕組み | フィラメント | 発光ダイオード |
環境汚染 | 汚染しやすい | 汚染しにくい |
1つずつ解説します。
①寿命の違い
寿命はLEDの方が長いです。
使用時間にもよりますが、だいたい下記のような感じ。
- LED:約10年(約40000時間)
- 蛍光灯:約3年(6000~13000時間)
LEDは寿命が長い=交換頻度も少ないので、経済的です。
LEDの寿命については、
LEDの寿命を計算したら約10年【短い期間で切れる原因も解説】にもまとめているので、読んでみてください(^^)
②価格の違い
本体価格は、LEDの方が高いです。
物にもよりますが、相場は蛍光灯の約4倍くらい。
でも、LEDの価格は年々下がってきているので、今後はもっと安くなるでしょう。
本体価格は蛍光灯の約4倍ですが、寿命と電気代も加味すると、LEDの方が安くなります。
③電気代の違い
電気代はLEDの方が安いです。
だいたい蛍光灯の約半分の電気代です。
1時間あたりの電気代が、1つの照明につき約2円安いので、
一般的な住宅なら、LEDの方が年間の電気代が約2万円安くなります。
近年はLED+電力自由化で、電気代を年間数万円も削減する家庭もありますよ(^^)
④光の向きの違い
蛍光灯は全体的にまんべんなく周りを照らしますが、LEDは一方向を照らす感じです。
LEDの特徴は、照らしている部分はすごく明るいけど、周りが暗くなること。
なので、広いリビングとかは蛍光灯の方が良いですね。
⑤光の色の違い
光の色の種類は、蛍光灯の方が多いです。
- 蛍光灯は5色:白色・温白色・昼光色・昼白色・電球色
- LEDは3色:昼光色・昼白色・電球色
光の色のバリエーションや、温かみのある光がほしいなら蛍光灯の方が良いですね。
⑥使用可能な場所の違い
蛍光灯は比較的どこでも使えますが、LEDは高温多湿に弱いため浴室に不向きです。
LEDは熱に弱いんです。
ただしLEDは寒さには強いので、寒冷地でも使えます。
ちなみに北海道など雪の多い地域では、あえて今でも蛍光灯の信号機が使われています。
LEDと違い、蛍光灯などは熱を発生させるので、信号機に積もった雪を溶かして、信号が見えやすくなります。
使い分けが大切ですね(^^)
⑦サイズの違い
LEDはけっこう小型化できますが、蛍光灯の小型化には限界があります。
照明の設置場所に制限がある場合は、LEDの方が向きますね。
ちなみに小型の懐中電灯にも、最近ではLEDが使われている傾向です。
⑧耐久性の違い
耐久性はLEDの勝ちですね。
LEDは蛍光灯より衝撃に強いです。
例えば、落下してもLEDは蛍光灯のようにすぐ割れたりしません。
また、LEDは点滅にも強い特性があります。
⑨明るくなるまでの時間の違い
すぐ明るくなるのはLEDです。
蛍光灯はMAXの明るさになるまで、数分かかります。
すぐに明るくなってほしい場所には、LEDの方が向きますね。
例えば、下記の場所はLEDの方が良いかも。
- 暗い廊下
- 玄関
- 洗面台
- 物置の中
- 車庫の中
特に、足元をすぐに明るくしてほしい場所は、LEDが良いです。
⑩虫の集まりにくさの違い
LEDは紫外線や熱線を出さないので、虫が寄ってきません。
蛍光灯はご存知のとおり、すごく虫が寄ってきます。
夏場の外の蛍光灯は、すごい虫がたかってますよね(^^;
例えば、庭や家庭菜園など外の照明は、LEDの方が良いかもです。
虫が嫌いな人は特に。
⑪寿命が来たときの光の違い
蛍光灯の寿命がくると、ご存知のとおり点滅したり、黒ずんだりします。
一方、LEDは徐々に光が弱くなっていきます。
突然消えられると困る場所(玄関・廊下・車庫など)では、LEDの方が良いですね。
⑫アレクサで点けられるLEDもある
LEDの中には、アレクサに対応しているタイプもあります。
「アレクサ!電気つけて!」と言えば、電気を付けてくれます。
残念ながら、蛍光灯でアレクサ対応はおそらくありません。
⑬光る仕組みの違い
蛍光灯は、電気を流すとフィラメントが熱をもって電子を放電します。
そのときに紫外線が発生して、蛍光管内の蛍光塗料に当たることで発光します。
一方、LEDは発光ダイオードという半導体に電気を流して、電子が移動するときに発光します。
LEDは電子の移動だけで光っているので、理論上は永久に光っていることになります。
ただし、周辺機器の劣化で光が点かなくなります。
⑭環境汚染の違い
蛍光灯には水銀が使われているので、環境によくありません。
水銀が海に投棄されれば、魚が汚染され、いずれは人間にも害があります。
一方、LEDは汚染物質が使われていないので、地球に優しいです。
交換頻度も少ないので、そもそもゴミも出にくいです。
結論:蛍光灯とLEDの使い分けが大切【適した場所に適した照明を使う】
結論、蛍光灯が良いか、LEDが良いかという考え方ではなくて、適した場所に適した照明を使うのが一番。
ようは、適材適所で使い分けることが大切です。
- 高温多湿な浴室は、蛍光灯や白熱球
- 勉強机にはLED
- 広く照らす必要があるリビングは蛍光灯
- すぐに明るくしてほしい廊下や玄関はLED
- 暖かい光がほしい寝室やダイニングには蛍光灯か白熱球
- 植物の近くに置くなら、熱を出さないLED
など、蛍光灯とLEDを使い分けましょう。
LEDが普及しているといっても、LEDが完璧なわけじゃありません。
蛍光灯とLEDの違いを知って、適材適所の照明を設置しましょう。
まとめ【蛍光灯とLEDの違いは14個ある】
この記事をまとめます。
- 蛍光灯とLEDの違いは14個ある
- コスト面ではLEDの方が安い
- 光の方向や色の種類は、蛍光灯が強い
- 虫が苦手な人は、LEDを多めにすると良いかも
- 蛍光灯とLEDの使い分けが大切
LEDの方が電気代が安くて寿命が長そうだけど、
全部LEDにするデメリットもあるわけでしょ?
というあなたの参考になればうれしいです(^^)
ちなみに、建築設備の設計をする人は、分電盤の知識も大切。
室内のどこに分電盤を設置するかなど、設置基準があります。
分電盤の設置については、
分電盤の設置基準を解説【電気器と遠くなると電圧が低下する】にまとめたので、読んでみてください(^^)
照明設置の参考になればうれしいです!