レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている

レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている
考える男性
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レンジフードの高さは消防法で決められてるんだよね?

コンロから何cm以上離せばいいんだったっけ?

あと、レンジフードに頭をぶつけないためには、キッチンの高さはどれくらいがいいんだろう?

こういった疑問に答える記事です。

この記事の内容は下記のとおり。

  • レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている
  • レンジフードに頭をぶつけないキッチンの高さ
  • レンジフードの大きさや形

レンジフードの高さは、消防法でコンロから80cm以上と決められています。

でも気をつけなければいけないのは、レンジフードに頭をぶつけない設計にすること。

コンロから80cm以上離す場合、頭をぶつけず使い勝手の良いキッチンの高さにすることが重要です。

レンジフードとキッチンの設計について、参考にしてください!

レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている

レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている

消防法で、レンジフードのグリスフィルターはコンロから80cm以上離すことが決められています。

※「グリスフィルター」とは、換気扇のフィルターです。

「80cm以上」といっても、離せばいいというわけではありません。

  • 離しすぎると煙や油を吸ってくれない
  • 近づけすぎると消防法違反だし、レンジフード自体が燃えてしまう

ちょうどいい距離が重要です。

一般的には80cm台の距離にしているケースが多いです。

ちなみに、レンジフード内側のグリスフィルターは金属製でなければいけません。

※燃えないように。

レンジフードに頭をぶつけないキッチンの高さ

レンジフードに頭をぶつけないキッチンの高さ

レンジフードの高さがコンロから80cm以上ということは、気になるのはキッチンの高さですよね。

キッチンが高すぎると消防法にひっかかるし、低すぎると使いにくいです。

一般的なキッチンの高さは85cmくらいが多いですね。

例えば下記は、レンジフードは床から約165cmの高さになります。

  • キッチンの高さ85cm
  • コンロからレンジフードの高さ80cm

165cmあれば、女性だと頭をぶつけない人も多いですね。

前のめりになってもレンジフードに頭をぶつけない設計が大切

調理中は前のめりになることもあるので、前のめりになってもレンジフードに頭をぶつけない設計が大切です。

レンジフードは金属なので、打ちどころが悪いと頭をケガしてしまいます。

キッチンの端とレンジフードの端が同じだと、頭をぶつけやすいです。

なので、レンジフードの端を少し引っ込めると頭をぶつけにくいです。

レンジフード自体が頭をぶつけにくい設計になってるものもあるので、頭をぶつけにくいレンジフードを選ぶのも大切です。

キッチンを使う人の身長で高さを決める

注文住宅やリフォームの場合は、キッチンを使う人の身長を設計の考慮に入れるのも大切です。

キッチンの高さは、主にキッチンを使う人の「身長÷2+5cm」が良いですね。

例えば170cmの人なら、170cm÷2+5cm=90cmとなります。

早見表は下記のとおり。

身長 キッチンの高さ
150cm 80cm
155cm 82.5cm
160cm 85cm
165cm 87.5cm
170cm 90cm
175cm 92.5cm
180cm 95cm
185cm 97.5cm
190cm 100cm

また、「ひじの高さ-10cm」もよく使われますね。

調理中はひじの可動が大きいので、キッチンをひじより10cmほど低くすると使いやすいです。

ちなみに、レンジフード自体の高さは下記の3つがあります。

  • 50cm
  • 60cm
  • 70cm

下記を足して、天井までに収まるように設計しましょう。

  • キッチンの高さ+80cm以上(消防法)
  • レンジフード自体の高さ

レンジフードの大きさや形

レンジフードの大きさや形

ちなみに、レンジフードの大きさを知っておきましょう。

設計に役立ちます。

前述のとおり、レンジフード自体の高さは下記の3つがあります。

  • 50cm
  • 60cm
  • 70cm

建築基準法で、フード下端から排気口までの高さが下記のように決められています。

  • ガスコンロ:80cm以下
  • IHコンロ:100cm以下

また、レンジフードの横幅は下記の3つの規格があります。

  • 60cm
  • 75cm
  • 90cm

レンジフードの大きさは、コンロの縦横より大きくなければいけません。

コンロが決まったら、コンロより大きな口のレンジフードを選択しましょう。

レンジフードの形は5種類

レンジフードの形は、主に下記の5種類があります。

  1. プロペラファン:古い建物でよく見られる、安い。でもうるさい。
  2. ブーツ型:住宅でよく使用される
  3. スリム型:デザイン性が高い
  4. フラット型:設置スペースの高さがなくても設置できる、音が出るので騒音対策に注意
  5. ファルコン型:曲線型のレンジフード、IHコンロに向く

プロペラファン以外は、ダクトに繋げないといけません。

ちなみに、近年は「同時給排気」というレンジフードもあります。

排気するときに同時に給気することで、風圧でドアや窓が開かなくなるのを防ぐ効果があります。

タワーマンションなど、高層階で使われることが多いですね。

レンジフードの取り付け方

レンジフードの取り付け方は、下記の3つです。

  • 天井取り付け:アイランドキッチンに適している
  • 壁面取り付け:壁に面したキッチンに使われる
  • 横壁取り付け:対面キッチンに適している

キッチンの設計によって、取り付け方が変わります。

まとめ【レンジフードの高さはコンロから80cm以上】

まとめ【レンジフードの高さはコンロから80cm以上】

この記事をまとめます。

  • レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められている
  • レンジフードに頭をぶつけないキッチンの高さが大切
  • 前のめりになってもレンジフードに頭をぶつけない設計をしましょう
  • 「身長÷2+5cm」「ひじの高さ-10cm」などでキッチンの高さを決める
  • レンジフードの大きさや形、取り付け方を知っておきましょう

レンジフードやキッチンの高さの設計の参考にしてください!

ちなみに、キッチンには火災報知器やスプリンクラーも重要です。

火災報知器やスプリンクラーの設置基準を、下記の2記事にまとめたので読んでみてください。

あなたの設計の参考になればうれしいです!

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