電気工事の内容や流れを解説【一次側と二次側の図解も紹介】

電球

電気工事の内容や流れを解説します。

もちろん現場によって流れは変わりますが、大まかな流れはこの記事でわかると思います。

電気工事に必要な資格も紹介するので、仕事の参考にしてみてください。

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電気工事とは【電気設備も紹介】

電気設備の種類

電気設備は下記のように多岐に渡ります。

  • 発電設備:電気を作る設備(火力発電所、風力発電所、水力発電所など)
  • 送電設備:発電設備から電気を送る設備(送電線など)
  • 変電設備:発電所から送電されてくる電気の電圧を変換する設備(変電所など)
  • 受変電設備:キュービクル、開閉器、変圧器など
  • 配電設備:電信柱や地中送電設備など
  • 構内電気設備:建設物内で使う電気設備(照明、コンセントなど)
  • 非常電源設備:防災用発電設備、蓄電池など
  • 電気通信設備:インターネット設備、電話、インターホンなど
  • 防災設備:スプリンクラー、火災報知器など
  • 防犯設備:防犯カメラ、侵入警報設備など

 

電気工事とは、こうした電気設備の新設工事や補修工事のことです。

電気設備の種類や全体像については、電気設備の種類や資格とは【基礎知識や仕事内容をわかりやすく解説】に詳しくまとめています。

 

おおまかな電気工事の内容や流れ【新築施工で解説】

電気工事

新築の建物に電気設備を設置する工事の内容や流れを解説します。

※もちろん現場によって内容・流れは変わります。

大まかな内容・流れは下記のとおり。

  1. 顧客のヒアリング
  2. 現地の下見
  3. 企画・基本設計:おおまかな設計
  4. 実地設計:詳細な設計
  5. 積算・見積もり:工事の費用を計算する
  6. 見積もり提出・契約
  7. 確認申請:行政への許可取り
  8. 施工計画書の作成:工事の流れを作成(施主に見てもらう書類)
  9. 施工要領書の作成:下請け業者が工事の流れを作成
  10. 作業手順書の作成:詳細な工事の手順書を作成(作業員向け)
  11. 接地工事:地面に電気設備や配線を設置する工事
  12. 配管工事:電線を通すための管を設置
  13. 配線工事:配管に電線を通す
  14. 盤類の設置:分電盤などの設置
  15. 受変電設備(高圧キュービクル)の設置or電気の引き込み工事
  16. 電気機材の設置:照明器具やコンセントなどの取り付け
  17. 検査:電気設備が正常に動作するか、漏電していないか確認
  18. 運用・保守:正常に電気設備が作動するようメンテナンス

 

下記の記事で詳細もわかるので、参考にしてみてください。

 

電気設備工事の施工要領書や作業手順書のサンプル

現場ファースト.com」というサイトで、施工要領書のサンプル・作業手順書の例などがわかるのでおすすめです。

また、電気工事施工マニュアルは、各自治体に問い合わせてみてください。

 

電気設備の一次側と二次側を図解で解説

ちなみに、電気設備には「一次側」と「二次側」があります。

違いは下記のとおり。

  • 一次側:電気が入ってくる方
  • 二次側:電気が出ていく方

 

図解にするとこんな感じです。

電気の一次側と二次側の図解

電柱とブレーカーなら…

  • 一次側:電柱
  • 二次側:ブレーカー

 

ブレーカーとコンセントなら…

  • 一次側:ブレーカー
  • 二次側:コンセント

 

コンセントと照明なら…

  • 一次側:コンセント
  • 二次側:照明

 

こんな感じで、どこから見るかで一次側・二次側は変わるイメージです。

 

電気工事の仕事に必要な2つの資格

電球の付箋

電気工事に必須の資格は下記の2つです。

  1. 電気工事士
  2. 電気工事施工管理技士

 

これから電気工事の仕事に転職を考える人は、参考にしてみてください。

1つずつ解説します。

 

電気工事士

そもそも電気工事は「電気工事士」の資格保持者でないとできません。

電気工事は危険を伴うからです。

ちなみに、電気工事士がなくてもできる電気工事は下記の範囲まで。

電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは

出典:経済産業省『電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは

 

実際に工事を行う作業者になりたい人は、まず電気工事士から取得しましょう。

第二種電気工事士であれば、未経験者さんでも取得できます。

 

電気工事士を取得するコツは、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツを参考にどうぞ。

また、電気工事士の年収については、電気工事士の平均年収【さらに給料を上げる4つの方法】にまとめています。

 

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、カンタンにいうと「電気工事の現場監督」です。

実際に工事作業は行わず、現場が安全にスムーズに進むように管理する仕事です。

管理業務をやりたい人は、電気工事施工管理がおすすめ。

電気工事施工管理技士を取得すると「主任技術者」になることができます。

現場には必ず主任技術者を配置しなければいけないので、電気工事施工管理技士を取得すると重宝されます。

 

ただし、電気工事施工管理技士は実務経験がないと受験できません。

無資格×未経験でも転職できるので、まずは転職して実務経験を積みましょう。

無資格×未経験で転職するコツは、電気施工管理は未経験から転職できる【転職に失敗しないコツも解説】にまとめています。

また、電気工事施工管理技士の年収は、電気工事施工管理技士の年収【1級と2級の違いや給料を上げる3つの方法】を参考にどうぞ。

 

まとめ:電気工事の内容や流れを把握しよう

工具

電気工事の大まかな内容や流れを解説してきました。

どんな順序で工事が進んでいるかイメージになれば幸いです。

電気工事の仕事に転職したい人は、さっそく行動を始めましょう。

行動しないと何も始まらないので。

 

工事業務をやりたい人は、まず第二種電気工事士を取得すればOK。

資格取得のコツは、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツにまとめています。

 

現場の管理業務をやりたい人は、電気工事施工管理がおすすめ。

無資格×未経験で電気工事施工管理に転職するコツは、電気施工管理は未経験から転職できる【転職に失敗しないコツも解説】にまとめています。

あなたの仕事選びの参考になればうれしいです!

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