太陽光発電の施工管理は残業が多いって本当なのかな?
太陽光発電の施工管理に挑戦してみたいけど、何をするのか分からなくて不安。
こういった疑問や不安に応える記事です。
この記事でわかることは以下のとおり。
- 取得していると有利な資格
- 太陽光発電の施工管理業務がある会社
- 仕事がきついと言われる施工管理業務の実態
- 太陽光発電の施工管理で行う業務内容
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣の会社です。
未経験から施工管理に転職したい人を募集しています。
この記事では、太陽光発電の施工管理について詳しく解説します。
未経験から太陽光発電の施工管理を目指せる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
太陽光発電の施工管理が取得していると良い資格3選
太陽光発電の施工管理を担当する上で取得していると有利な資格は、3つあります。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士
- 土木施工管理技士
施工現場への移動は社用車の利用が基本になるため、ここで紹介する資格のほかに普通自動車免許も必要です。
以下では紹介する3つの資格がどのようなもので、なぜ太陽光発電の施工管理に必要なのかを解説します。
電気工事士
電気工事士とは「電気工事士法」で定められている国家資格で、電気工事の作業員として実務を担当する場合は取得必須です。
電気工事士は第一種と第二種の2種類に分かれており、それぞれで難易度や資格取得後にできる作業が以下の表のように異なります。
資格種類 | 第一種 | 第二種 |
できること | ・一般住宅や小規模施設の電気工事
・ビルや工場など大規模施設の電気工事 ・高圧の送配電線路における電気工事 | ・一般住宅や小規模施設の電気工事 |
工事の作業範囲 | ・600V以下の一般用電気工作物
・600V以上かつ最大電力500kW未満の自家用電気工作物 | ・600V以下の一般用電気工作物 |
太陽光発電設備の設置工事には電気工事の工程があるため、作業員の中に最低1人は電気工事士の有資格者が必要です。
施工管理業務自体は、電気工事士の資格がなくても行えます。
ですが品質管理や安全管理も施工管理の業務内容に含まれていることを考えると、電気工事士資格の知識を実務に活かせる場面が多いでしょう。
電気工事の資格詳細については、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツを参考にどうぞ。
電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士は、電気工事の施工管理に特化した国家資格です。
建物の建設や増改築に必要な電気工事の施工計画を立てたり、工事が計画通り進むように管理したりします。
電気工事施工管理技士の資格は1級と2級に分かれており、管理できる工事現場の違いを表にまとめました。
資格種類 | 1級 | 2級 |
現場での立場 | ・専任技術者
・監理技術者 ・主任技術者 | ・主任技術者 |
施工管理できる工事現場の規模 | ・制限なし | ・下請けへの工事発注額が4,500万円未満 |
1級電気工事施工管理技士の有資格者は、大規模な工事現場で監理技術者または主任技術者を担当できるほか、建設業の営業許可を受ける際に必要な専任技術者にもなれます。
太陽光発電の工事にかかる平均費用は、以下のとおり。
- 土地造成費:1kWあたり1.1万円
- 設置工事費:1kWあたり7.4万円
設備容量が530kW以上の太陽光発電を施工する現場では、1級電気工事施工管理技士資格が必要と言えます。
1級電気工事施工管理技士資格の勉強方法は、1級電気工事施工管理技士の合格率や難易度!効率的な勉強方法に詳しくまとめています。
また2級電気工事施工管理技士については、2級電気工事施工管理技士の合格率から見る難易度!勉強方法も解説を参考にどうぞ。
土木施工管理技士
野立て太陽光発電を施工する現場では土木工事も発生するため、土木施工管理技士も施工管理にあると良い資格の1つです。
土木施工管理技士は国家資格に該当し、建設工事の中で建物以外の工事を管理します。
資格試験は1級と2級に分かれていて、以下の表のように担当できる業務の範囲が異なります。
資格種類 | 1級 | 2級 |
現場での立場 | ・専任技術者
・監理技術者 ・主任技術者 | ・主任技術者 |
施工管理できる工事現場の規模 | ・制限なし | ・下請けへの工事発注額が4,500万円未満 |
太陽光発電においては、土木工事だけで工事発注額が4,500万円を超える事例はほぼないと言えます。
ですが、発電設備を設置する前の土木工事の品質によって、土砂流出などのトラブル発生の懸念があるため太陽光発電でも土木工事の施工管理は重要です。
このため太陽光発電の施工管理に、土木施工管理技士資格の知識を活かせるでしょう。
1級土木施工管理技士の合格率や難易度は、1級土木施工管理技士の合格率や過去問から見る難易度に詳しくまとめています。
また2級土木施工管理技士については、2級土木施工管理技士の難易度!合格率や過去問から分析してみたを参考にどうぞ。
太陽光発電の施工管理者として働ける会社
太陽光発電の施工管理業務があるのは、以下のような会社です。
- 太陽光発電設備を自社施工している販売会社
- 設備の開発・製造から販売・施工・保守まで行っているメーカー
- 太陽光発電の施工を請け負っている下請け業者
販売会社やメーカーが太陽光発電を自社施工しているかどうかは、企業のホームページや求人広告で確認できます。
下請け業者にも種類があり、太陽光発電の施工を専門で請け負っているケースもあれば、住宅の建築ができる工務店が土木工事の技術を活かして太陽光発電の施工を請け負っていることもあります。
太陽光発電の施工管理は仕事がきついと言われる理由
太陽光発電の施工管理業務には「仕事がきつい」などの意見があります。
その理由としては、以下のようなことが考えられます。
- 現場でトラブルが発生して、かけつけ対応が必要になった
- 複数の現場が同時進行していると、トラブルが重なるケースがある
- 現場から帰社後に処理する事務作業が多い
野立て太陽光発電設備は地面に直接基礎や架台を設置するため、設計図どおりの施工が難しいことが工事着工後に発覚するケースが多いです。
このため別の現場にいても、緊急でかけつけて状況確認などの対応が必要になります。
太陽光発電は全く同じ条件で施工できる現場がありません。
全ての現場がイレギュラー対応のように進むため、複数の施工が同時進行している場合は、トラブルも重なりやすく、施工管理の責任者はハードワークになる可能性が高いです。
工事の見積りや日次の作業報告などの事務作業も施工管理担当者が行うケースが多く、現場からの直帰が難しい日もあります。
降水量が多い日や積雪がある場合は作業できないため、梅雨の時期や冬場は業務が落ち着くでしょう。
太陽光発電の施工管理者になるには実務経験や資格は必須か
結論からお伝えすると、実務経験や資格がなくても太陽光発電の施工管理者を目指せます。
実際に未経験OKの求人があります。
ただし実務経験や資格があると、転職活動が有利になることは間違いありません。
未経験から施工管理への転職をご希望の場合、しっかりした研修を受けられる派遣会社に転職するのもおすすめです。
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ワット・コンサルティングの強みは以下の6つ。
- 定着率83.2%(業界平均は約70%)
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- 優良派遣事業者に認定されている
- 社会保険完備+資格取得奨励金あり
- 60日間の研修で基礎をしっかり学べる(研修期間の長さは業界平均の2倍)
特に研修に力を入れているので「しっかりと基礎を勉強してから働きたい!」という人に合っていると思います。
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太陽光発電施工管理の4つの業務内容
太陽光発電の施工管理で行う業務は、以下の4つです。
- 工程管理
- 安全管理
- 品質管理
- 原価管理
ここではそれぞれがどのような業務内容か説明します。
施工管理に必要な知識と勉強法は、施工管理に大事なこと5選!必要なスキルを身につけるコツも解説にまとめたので参考にどうぞ。
工程管理
工程管理では、工事着工から完工までのスケジュール管理を行います。
家を建てるのでも太陽光発電を設置するのでも、お客様への引き渡し日に間に合うように工事を完了させることが必須です。
太陽光発電ではお客様の引き渡し日から売電を開始するケースもあるため、期日までに工事が終わらないと補償問題になりかねません。
途中でトラブルが発生しても、期日までに完工できるような計画をたてることが工程管理では大切です。
工程管理の手法は、施工管理の工程管理とは|工程管理の手法や工程表の種類も解説に詳しくまとめています。
安全管理
工事現場にはたくさんの危険が潜んでいるため、安全管理はとても重要な業務の1つです。
太陽光発電の工事現場には土木工事用の重機があり、重量があるパネルやパワコンなどの機器が山積みされているなど、不注意が事故に繋がりかねない場面が多くあります。
工事現場や機材・重機、人など、想定されるあらゆる危険を回避しながら、安全に作業できるようなルールを決めたり、注意喚起したりするのも施工管理としての業務になります。
安全管理の仕事内容の詳細は、施工管理の安全管理とは現場の危険を防ぐこと【6つの安全管理を簡単に解説】にまとめているので参考にどうぞ。
品質管理
太陽光発電の施工管理においての品質管理は、パネルのレイアウトと架台の設計図どおりに設備を施工することです。
その土地のどこに何枚のパネルを設置するかは、以下の条件を考慮して決めています。
- 日射量
- 地面の高低差
- 設備認定を受けた設備容量(固定価格買取制度を利用する場合)
- 太陽光パネルの寸法や容量
このレイアウトを基に、架台メーカーが架台の設計図を作成します。
特に架台の設計図と実際の施工内容が違うと、万が一トラブルが起きた場合メーカーに補償してもらえません。
設計図どおりに施工できているか確認するための、完工後に行う品質チェックも施工管理の一環です。
太陽光発電の完工チェックでは、主に以下の項目を確認します。
- 全てのボルトが増し締めされているか
- レイアウトと設計図どおりに施工されているか
- 杭や架台が斜めになっていないか
- 問題なく発電できているか
品質管理については、施工管理の品質管理とは【未経験者さん目線でわかりやすく解説します】に詳しくまとめています。
原価管理
原価管理も施工管理で行う仕事の1つです。
具体的には、人件費や材料費が予算に収まるように管理します。
コストをかけて立派な太陽光発電所が完成しても、赤字になってしまってはビジネスが成り立ちません。
太陽光発電の工事でコストが大きくなりやすいのは、土砂流出を防ぐ対策や地盤が柔らかい土地での基礎工事です。
品質を維持しながらコストを抑えるためには、対策方法の選択肢を多く持っている必要があります。
複数の対策方法を知っていれば、土地の状態に合わせて最適な工事をしつつ予算内のコストで工事を進められるでしょう。
原価管理の具体的な方法は、施工管理の原価管理とは【具体的なやり方や必要な5つのスキルも解説】にまとめているので参考にどうぞ。
まとめ:資格なし・未経験でも太陽光発電施工管理者になれる
太陽光発電の施工管理者が取得していると良い資格は以下の3つです。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士
- 土木施工管理技士
ですが資格取得は必須ではありません。
これらは実務の中で身に付く知識でもあり、未経験・資格なしでも施工管理者になれるので、早速転職活動を始めましょう。
くりかえしですが、私たちワット・コンサルティングは施工管理の技術者派遣の会社で、未経験から施工管理に転職したい人を募集しています。
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