排煙設備の設置基準を解説【自然排煙と機械排煙の違いや種類】

煙
施工管理
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排煙設備の設置基準を知りたいな。

 

あと、自然排煙と機械排煙の違いも知っておきたい。

こういった疑問に答える記事です。

本記事の内容は下記のとおり。

  • 排煙設備の設置基準【建築基準法と消防法の違い】
  • 自然排煙と機械排煙の違いや種類

 

排煙設備は、火災時に建物内の煙を外に逃がす設備です。

有毒ガスや一酸化炭素を早く建物外に出さないと人命にかかわるため、とても重要な設備ですね。

 

排煙設備には建築基準法消防法で設置基準が定められているので、本記事で参考にしてください(^^)

それでは、さっそく見ていきましょう。

排煙設備の設置基準【建築基準法と消防法の違い】

ダクト

排煙設備の設置基準は、建築基準法と消防法で違います。

建築基準法と消防法の設置基準は、どちらか一方を満たせばいいわけではなく、両方を満たす必要があります。

 

内容的には、建築基準法の方が厳しい設置基準になっています。

 

ただ、建築基準法と消防法の設置基準は目的が違い、

  • 建築基準法:人命を救うための設置基準
  • 消防法:消火活動をしやすくするための設置基準

 

となっています。

それぞれ法律の設置基準をご紹介します。

建築基準法の排煙設備の設置基準

建築基準法の排煙設備の設置基準は下記のとおり。

建物 設置が必要な条件
劇場、映画館、演芸場、観覧場、公会堂、集会場など 延べ面積が 500㎡以上
病院、診療所、ホテル、旅館、下宿、共同住宅、寄宿舎など 延べ面積が 500㎡以上
博物館、図書館、美術館など 延べ面積が 500㎡以上
百貨店、マーケット、展示場、キャバレー、カフェ、ナイトクラブ、バー、ダンスホール、遊技場など 延べ面積が 500㎡以上
学校、体育館、機械製作工場・不燃物の物品保管倉庫、危険物貯蔵場、処理場、自動車車庫、せんい工場以外の3階以上の建物 延べ面積が 500㎡以上
学校、体育館、機械製作工場・不燃物の物品保管倉庫、危険物貯蔵場、処理場、自動車車庫、せんい工場以外 排煙上有効な開口部面積の合計が当該居室の床面積の 1/50 以下である居室
学校、体育館、機械製作工場・不燃物の物品保管倉庫、危険物貯蔵場、処理場、自動車車庫、せんい工場以外 延べ面積が 1,000m2 を超える建築物における床面積が 200m2 を超える居室

ちなみに、排煙設備の設置免除部分があるため紹介しておきます。

  • 病院等のうち防火区画された部分で、床面積が100㎡以内のもの
  • 階段部分、昇降機の昇降路部分などのほか、局部的な倉庫・物入れ・書庫・洗面所・便所・ダクトシャフトなど
  • 高さ31m以下の建築物の部分にある室(居室を除く)で、内装仕上を不燃・準不燃とし、かつ主要な出入口に防火戸を設けたもの、又は床面積100㎡未満に防煙間仕切したもの
  • 高さ31m以下の建築物の部分にある居室で、床面積が100㎡以内ごとに防火区画することができ、かつ内装仕上を不燃・準不燃としたもの又は床面積を100㎡以下とし、かつ内装下地仕上共不燃・準不燃としたもの
  • 高さ 31m を超える建築物の室又は居室で、床面積が100㎡以下に防火区画し、かつ内装仕上を不燃・準不燃としたもの
  • 高さ31m以下にある居室で、「防煙壁」などで床面積が100㎡以内に防煙区画されたもの
  • 高さ31m以下の建築物の部分にある居室で床面積が100㎡以内ごとに防火区画することができ、かつ内装仕上を不燃・準不燃としたもの

 

消防法の排煙設備の設置基準

消防法の排煙設備の設置基準は下記のとおり。

※スマホで見る場合は、スマホを横にすると見やすいです。

建物 設置が必要な条件 設置が免除される場合
劇場、集会場 舞台部で床面積500㎡以上 ①防火対象物の部分の屋根または外壁に、排煙に有効な開口部が、当該防火対象物の部分の床面積の 1/100以上あるとき

②建基法による排煙設備を設けた場合

キャバレー、遊技場、風俗営業等、カラオケボックス、百貨店、車両停車場、自動車車庫、飛行機格納庫等 地階・無窓階で床面積1000㎡以上 ①防火対象物の部分の屋根または外壁に、排煙に有効な開口部が、当該防火対象物の部分の床面積の 1/200以上あるとき。

②建基法による排煙設備を設けた場合

地下街 延べ面積が1000㎡以上 建基法による排煙設備を設けた場合

前述のとおり、建築基準法と消防法の基準を両方満たす必要があります。

自然排煙と機械排煙の違いや種類

火

排煙設備には自然排煙機械排煙があります。

自然排煙とは、煙が上昇する力を利用して建物上部に煙の逃げ道をつくる方法です。

 

一方、機械排煙は機械で強制的に排煙する設備です。

窓を設置できない箇所は機械排煙が必要で、ダクトを通すスペースも必要です。

 

それぞれの特徴をつかんで、設計に活かしてください(^^)

自然排煙の設置基準

自然排煙の設置基準は下記のとおり。

  • 開口部は天井から80cm以内
  • 開口部の面積は、防煙区画部分の床面積の1/50以上
  • 防煙垂壁は天井から50cm以上の長さ
  • 開口部の手動開放装置は、床から80~150cmの高さ

 

設計の参考にしてください。

機械排煙は3種類ある

機械排煙は下記の3種類があります。

  1. 排煙口方式
  2. 加圧排煙方式
  3. 天井チャンバー方式

 

それぞれ見ていきましょう。

排煙口方式

煙を感知すると排煙機が稼働して、煙を外に吐き出します。

このとき室内が負圧になるため、他の部屋に煙がいきません。

 

排煙口方式は、もっとも採用されている機械排煙設備です。

加圧排煙方式

加圧排煙方式は排煙口方式にプレスして、火災が発生していない部屋に新鮮な空気を送り込む設備です。

 

火災が発生した部屋は機械で排煙し、人には新鮮な空気を送るので有毒ガスや一酸化炭素中毒のリスクが下がります。

天井チャンバー方式

天井チャンバー方式は、天井部分に発生した煙をためておくスペース(天井チャンバー)を造ります。

発生した煙は天井チャンバーに吸い込まれ、排煙機で排出されます。

 

排煙口方式よりも煙の戻りが少ないため、より安全です。

ただし、天井チャンバーのスペースの確保が必要です。

まとめ【設置基準と排煙方法を知っておきましょう】

換気ダクト

この記事をまとめます。

  • 排煙設備の設置基準には、建築基準法と消防法がある
  • 排煙方法には自然排煙と機械排煙がある
  • 機械排煙には排煙口方式、加圧排煙方式、天井チャンバー方式がある

 

排煙設備の設計にお役立てください(^^)

 

ちなみに、機械排煙の加圧排煙方式については、消防設備士の特類でも取り扱いがあります。

キャリアアップしたい人は、消防設備士の特類の受験も検討しましょう。

 

消防設備士の資格や試験については、

消防設備士の試験内容や合格率からみる難易度にまとめているので、参考に読んでみてください(^^)

消防設備士の試験内容や合格率からみる難易度

あなたの参考になればうれしいです!

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