空調の4種類を解説【空調設備に有効な5つの資格も解説】

空調の4種類を解説【空調設備に有効な資格も解説】
施工管理
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空調の種類って、どんなのがあるの?

一度全体を把握しておきたいな。

こういった疑問に答える記事です。

この記事の内容は下記のとおり。

  • 空調の4種類を解説
  • 空調系の資格で代表的な5つを紹介

空調の種類って多すぎて、若干わかりにくいですよね。

なので、空調の種類をわかりやすく整理して解説します。

全体の把握をしやすいと思います。

あなたの仕事の参考になればうれしいです!

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空調の4種類を解説

空調の4種類を解説

空調は大きく分けると、下記の4種類に分けられます。

  1. 対流式:いわゆるエアコン
  2. 放射式:ヒーター
  3. 伝導式:床暖房
  4. 換気

それぞれ解説しますね。

①対流式の空調の種類

対流式は、いわゆるエアコンのことです。

対流式の空調には、大きく分けて下記の2種類があります。

  1. セントラル空調
  2. 個別空調

それぞれ見ていきましょう。

セントラル空調

建物内の空調を一括管理している方式です。

商業施設などはこの方法が多いですね。

オフィスビルやホテルほど仕切りがなく、全館同じ温度でも問題ない場合に用いられます。

詳しくは、全館空調のデメリット10選【メリット6選と導入してもいい4つのケース】も参考にどうぞ。

セントラル空調には、下記の3種類があります。

  1. 全空気方式
  2. 全水方式
  3. 空気・水併用方式
全空気方式

空気で熱を運ぶ方法です。

体育館など広い空間に向いています。

広い空間でも、きちんと空調することができます。

空調機で外気と室内の空気を混ぜて、温度を調整して排出するイメージです。

ただし、ダクトスペースが広く必要だったり、機械室が大掛かりになります。

※ダクト方式は下記の3種類。

  • 単一ダクト方式(定風量・変風量)
  • 二重ダクト方式
  • 各界ユニット方式
単一ダクト定風量方式

1本のダクトで、風の量がいつも一定の方法です。

単純な空調のため、壊れにくくメンテナンスも楽です。

ただし、人が少ない部屋は空調が効きすぎ、人が多い部屋では空調が効きにくいです。

単一ダクト変風量方式

各部屋ごとで、空調の風量を調節できます。

無駄な空調がなくなり、空調が必要な部屋にはきちんと効果を発揮できます。

全水方式

空気を使用せず、水だけで熱を運ぶ方法です。

熱交換器で水の温度を調整して、空調します。

水なので、広いダクトスペースが必要ありません。

ただし、水漏れの危険性があることと、外気の取り込みのために窓が必要です。

空気・水併用方式

空気と水で熱を運ぶ方法です。

水で熱を運ぶ場合は、設備の面積を小さくすることができます。

水を熱交換器で温度調整して、運びます。

ただし、水を通すパイプが壊れると、水が漏れてしまいます。

個別空調

オフィスビルやホテルに多く採用されている方式で、部屋ごとで空調を調整できます。

なので、各部屋で温度が違います。

個別空調では「冷媒方式」が使われます。

冷媒方式

一般住宅でよく使われるエアコンのことです。

室外機から外気を取り込み、空気温度を調整します。

住宅に限らず、店舗や小さい事務所など小規模スペースに向きます。

空調機の種類

セントラル空調・個別空調に用いられる、5種類の空調機も紹介しておきますね。

  1. 天井埋込カセット形
  2. ダクト形
  3. 天井吊形
  4. 壁掛形
  5. 床置形
天井埋込カセット形

全方向に風を送れます。

ただし、天井に埋め込むため工事が大掛かりです。

ダクト形

比較的に均一に風を送れます。

ただし、天井内にダクトを通すなど工事が大掛かりです。

天井吊形

取り付け工事は簡単です。

ただし、風が一方向にしか行きません。

壁掛形

取り付け工事は簡単です。

ただし、こちらも風が一方向にしか行きません。

床置形

取り付け工事は一番簡単です。

ただしこちらも、風が一方向にしか行きません。

空調ダクトの種類

空調ダクトには、下記の4種類があります。

  1. EA(Exhaust Air):排気(室内の空気を出す)
  2. SA(Supply Air):給気(室内へ空気を取り入れる)
  3. OA(Open Air):外気(外の新鮮な空気を室内に取り入れる)
  4. RA(Return Air):還気(室内の空気を外へ出す)

②放射式の空調の種類

放射式とは、床と壁に設置するヒーターのことです。

放射式にも、下記の2種類があります。

  1. セントラル方式
  2. 個別方式

①セントラル方式には、下記の種類あります。

  • 冷暖房の床暖房
  • 放射式冷暖房システム
  • 温水式パネルヒーター

②個別式には、下記の種類などがあります。

  • 電気式パネルヒーター
  • 蓄熱式電気暖房器
  • オイルヒーター

放射式は穏やかに温める・冷やす効果がありますが、設置費用が高いです。

③伝導式の空調の種類

伝導式は、簡単にいうと床のみを温める方式です。

具体的には下記などがあります。

  • 床暖房
  • ホットカーペット

穏やかに温まるメリットがありますが、下記のようなデメリットもあります。

  • 冷房はない
  • 温まるまで時間がかかる

④換気も空調の一種

換気も空調の一種です。

空調というと冷暖房のイメージがありますが、室内の汚れた空気を外に出す空調です。

換気システムについては、換気システムの4つの種類と効果で詳しく解説しているので参考にどうぞ。

その他の空調の区分

その他の空調の区分は、下記の2種類があります。

  1. 保健用空調:住宅、ビル、病院など人を守るための空調
  2. 産業用空調:機械やコンピュータを守るための空調

保健用空調はイメージしやすいですよね。

産業用空調は、サーバールームが有名です。

サーバーは熱をもってしまうため、強めの冷房をかけて冷やす必要があります。

代表的な空調系の資格5選【キャリアアップに有益】

空調の資格は建築物環境衛生管理技術者

空調関係の資格で代表的なものは、下記の5つです。

  1. 管工事施工管理技士
  2. 建築物環境衛生管理技術者
  3. 空調設備士
  4. 建築設備士
  5. 冷凍空調技士

1つずつ解説するので、キャリアアップの参考にしてみてください。

①管工事施工管理技士

空調配管を含む管工事の、施工管理に関する資格です。

管工事施工管理技士がなくても施工管理業務はできますが、資格を取得すると下記のメリットがあります。

  • 2級は主任技術者になれる→昇給しやすい、転職が有利になる
  • 1級は監理技術者になれる→昇給・昇進しやすい、大手に転職しやすくなる
  • 公共工事を受注しやすくなる→待遇が良くなる、転職が有利になる

年収アップしやすい資格なので、施工管理をしている人は取得しておきましょう。

管工事施工管理技士の年収については、管工事施工管理技士の年収を分析【年収を上げる方法も解説】に詳しくまとめてます。

ただし、管工事施工管理技士には受験資格があるので、まずはあなたに受験資格があるかチェックしてみてください。

受験資格や試験の難易度については、下記の記事を参考にどうぞ。

もし受験資格があるなら、早めに勉強を始めましょう。

管工事施工管理技士の試験は難しいので、1日でも早く勉強を始めるほど合格率がアップします。

特に難関は実地試験の「経験記述問題」で、多くの人が落ちています。

あなたの工事経験を記述する問題ですが、独特の書き方があるので、試験前に文章を作っておくのがコツです。

②建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)

建築物環境衛生管理技術者は、建築物の環境や衛生状態を保つ資格であり、空調にも関わります。

※別名「ビル管理士」とも呼ばれています。

主な仕事内容は下記のとおり。

  • 水質の定期検査
  • 貯水槽の管理
  • 排水・下水の管理
  • 空調設備の管理
  • 清掃
  • ねずみや害虫の防除
  • 廃棄物対策
  • 電気設備の定期点検
  • 消防設備の定期点検

業務範囲が広い分、資格を取得すると貴重な人材になれて、年収アップや転職もしやすくなります。

詳しくは、建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の合格率や難易度にまとめてます。

③空調設備士

空調設備士は、空調の技術者であることを認める民間資格です。

資格を取得すると、空調の施工図作成や設計、施工管理を行える証明になります。

年収アップや転職に有利なので、取得しておきたい資格ですね。

詳しくは、空調設備士試験の難易度【合格率は低め。過去問でスピードに慣れよう】にまとめています。

④建築設備士

建築設備士は電気、給排水、空調設備などのスペシャリストで、建築士に対して建築設備の設計や工事監理のアドバイスをする国家資格です。

空調を含む設備系資格の最高峰なので、いずれは取得したいところ。

また、建築士の受験資格も得られるので、キャリアアップしやすい資格です。

  • 建築設備士の資格保有者:二級建築士・木造建築士の受験資格を得られる
  • 建築設備士で4年以上の実務経験あり:一級建築士の受験資格を得られる

もちろん年収アップや転職も有利なので、ぜひ挑戦してみてください。

資格の詳細は、建築設備士の試験の難易度!独学でも合格できるのか?にまとめています。

⑤冷凍空調技士

冷凍空調技士とは、冷凍設備の設計・製造・工事管理・調査・保安などを行う民間資格です。

冷凍空調の分野のスペシャリストになれるので、キャリアアップに有益といえるでしょう。

第一種は難しいですが、第二種であれば合格しやすいので、まずは目指してみてください。

詳しくは、冷凍空調技士試験の合格率からみる難易度【過去問や講習会で勉強すべし】を参考にどうぞ。

まとめ【空調の4種類ある。資格も取得してキャリアアップしよう】

まとめ【空調の4種類ある】

この記事をまとめます。

  • 空調は大きく分けると対流式、放射式、伝導式、換気の4種類がある
  • 空調関係の資格で代表的なものは5つ

空調関係で代表的な資格は、下記の5つです。

  1. 管工事施工管理技士
  2. 建築物環境衛生管理技術者
  3. 空調設備士
  4. 建築設備士
  5. 冷凍空調技士

5つの資格の詳細は下記の記事にまとめたので、参考にどうぞ。

空調の種類を知りたいあなたの参考になればうれしいです。

また、よく使う空調設備の図面記号を、よく使う空調設備の図面記号63選にまとめているので、仕事に役立ててみてください。

あなたの参考になればうれしいです!

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