
営業マンに勧められてるけど、実際どうなの?
初期コストが高そうだけど、電気代とか費用対効果はどうなのかな?
あと、お金以外のデメリットも知りたい。
後悔したくないから、本当のところを知りたいです。
こういった疑問や不安に応える記事です。
本記事でわかることは下記のとおり。
- 全館空調のデメリットがわかる
- 全館空調のメリットがわかる
- 全館空調を入れてもいいケースがわかる
全館空調が流行っていますが、高額なので迷いますよね。
ググると悪い評判もありますし、一度入れてしまうと後から変えにくいので悩むところです。
この記事では、全館空調のデメリットをまとめたので参考にどうぞ。
デメリットを受け入れられる場合のみ、導入を検討してみてください。
全館空調のデメリット10選【住宅などの参考にどうぞ】
全館空調のデメリットは、下記の10個です。
- 初期投資が高い
- 高気密・高断熱の家でないといけない
- 使ってない部屋も空調が入る
- 空気が乾燥する
- 暑がりと寒がりの同居には向かない
- 故障すると建物全体の空調が止まる
- メンテナンスが高い
- 止めるとカビが発生しやすい
- 匂いが広がりやすい
- 音がうるさい
1つずつ解説しますね。
①初期投資が高い
正直、初期投資が高いです。
相場は200万~300万円くらい。
例えば、エアコン5台だったら約30万円で済みますが、それに比べたらだいぶ高いです。
しかも、全館空調の寿命は20年くらいなので、建物の寿命よりかなり短いです。
新品に交換すると、また200万~300万円くらいかかります。
※未来の話なので、将来はもっと安くなってるかもしれませんが。
ちなみに、リフォームで後付けするともっと費用がかかります。
なぜなら、ダクト(管)のスペースを確保しないといけないから。
導入するなら新築時ですが、高いので悩ましいところです。
②高気密・高断熱の家でないといけない
高気密・高断熱じゃないと、空調効率が下がって電気代が高くなるから。
ただし、基本的に高気密・高断熱の性能を上げるほど、建物は高くなります。
※当たり前ですが。
近年の住宅は高気密・高断熱が当たり前ではありますが、
- 高気密・高断熱のコスト
- 全館空調のコスト
がダブルでかかることになります。
③使ってない部屋も空調が入る【電気代のムダ】
全館空調なので、部屋ごとに空調を切ったりできないから。
「全館空調の電気代は高くない」という声もありますが、使ってない部屋=ムダなので、使ってる部屋だけで換算したら実質の電気代は高くなります。
④空気が乾燥する
これは全館空調に限った話ではありませんが、家全体が乾燥します。
洗濯物の部屋干しは乾きやすくなりますが、冬場の乾燥は辛いところ。
結局、加湿器も稼働させないといけないので、加湿しながら乾燥してる感じなので、なかなか不効率です。
また、送風と乾燥で設定温度より寒く感じる人もいますよ。
⑤暑がりと寒がりの同居には向かない
全館一定の温度にしかできないからです。
- お父さん:暑がり
- お母さん:寒がり
とかだと、成り立たないですね。
ただし最近は、部屋ごとで温度を変えらえるものもあるので、必ず比較してみてください。
⑥故障すると建物全体の空調が止まる
全館空調なので、エアコンが1台しかないから。
夏場・冬場に故障すると、かなり辛いです。
ただし最近は複数台設置するタイプもあり、1台が故障しても空調が保たれるものも登場しています。
こちらも比較をお忘れなく。
⑦メンテナンスが高い
全館空調は、メンテナンス費用が高いです。
個人でできるメンテナンスはフィルターの掃除くらいで、他は業者に頼まないといけないから。
- ダクト内の清掃
- 部品交換
などは、業者にやってもらう必要があります。
メンテナンスをしないと、
- 空調効率の低下
- ダクト内でカビの発生
などがあり、良いことなしです。
普通のエアコンだったら自分でメンテナンスできますが、全館空調はメンテナンスにもお金がかかります。
⑧止めるとカビが発生しやすい
送風を止めると、ダクト内の水気からカビが発生するから。
運転しておけばダクト内は送風と乾燥でカビの発生を抑えられますが、切ってしまうとそれができません。
例えば、お盆の時期に帰省するときは、誰もいなくても空調をつけっぱなしにしといた方が安心です。
ただし、電気代のムダですよね。
⑨匂いが広がりやすい
理由は、建物の中の空気を循環させているから。
- ペットの匂い
- 焼肉の匂い
などが、他の部屋に行ってしまうことがあります。
匂いに敏感な人には向かないかも。
⑩音がうるさい
これはメンテナンスの状態とかにもよりますが、騒音が出ることがあります。
- ダクトからの送風音
- 全館空調の機械の音
などが気になって眠れない人も。。。
業者に見てもらうとまたお金がかかるので、ちょっと面倒です。
電気代はケースバイケース
たぶん気になるのは電気代の費用対効果だと思いますが、これはケースバイケース。
なぜなら、下記のように電気代は変わるから。
- やたら寒い・暑い地域は、割高になることもある
- 機密性が低いと、電気代が割高になる
- 電力会社によって電気代が変わる
結論、一概に言えません。
中には「電気代は高くない」という人もいるし、「電気代が月3万円になった」という人もいます。
全館空調のメリット6選

全館空調のメリットは下記の6つです。
- 建物内の温度を一定に保てる
- ヒートショックのリスクを軽減できる
- 間仕切りを減らせる
- 空気清浄の機能もある
- 内装がスッキリする
- 外に室外機を置かなくていい
こちらも1つずつ解説しますね。
①建物内の温度を一定に保てる
なんといっても最大のメリットは、建物内の温度を一定に保てること。
- 廊下に出ようが
- 風呂場に行こうが
- 玄関に行こうが
どこもほとんど温度が一緒です。
冬の夜中のトイレとかは、かなり快適。
②ヒートショックのリスクを軽減できる
脱衣所や浴室内も空調できるからです。
ヒートショックは、暖かいところ→寒いところ→暖かいところみたいに、急激な温度変化で起きるものです。
特にお年寄りに多く、心筋梗塞や脳梗塞につながるので大変危険。
でも、全館一定の温度なので、ヒートショックが起きにくいです。
命には変えられないので、大変有効なことかと。
③間仕切りを減らせる
全館空調なので、部屋を仕切る必要がないからです。
従来なら、例えばリビングを広くしすぎると空調効率が落ちましたが、全館空調なら問題なし。
広々として空間を作りたい人は、全館空調が向いてます。
また、間仕切りを減らす=ドアが減るということなので、バリアーフリー住宅にも向きますね。
段差が少ない家にできるので、移動もしやすくなります。
④空気清浄の機能もある
全館空調には、高性能のフィルターがついているから。
- 花粉
- ウイルス
- PM2.5
などが室内に入ってこないようになっています。
花粉症もちの人は、快適に過ごせますよ。
⑤内装がスッキリする
室内の壁に、エアコンを設置しなくていいから。
この辺は好みもありますが、

生活感が丸出しでカッコ悪いなぁ…
という人には、全館空調が良いと思います。
室内をスッキリさせられるので、オシャレな空間を作れますよ。
⑥外に室外機を置かなくていい
全館空調の機械は、床下や屋根裏に閉まってしまうので。
例えば、普通のエアコンを5台変えば、建物の壁に室外機が5個もつくことになってしまいます。

と思う人は、全館空調が良いですね。
全館空調を入れてもいい4つのケース

で、どういう人なら全館空調を入れた方がいいの?
結論、下記のような人は全館空調にしてもいいかなと。
- お年寄りや小さな子供がいる
- 同居する人の体感温度が同じくらい
- 吹き抜けやロフトを設けたい
- 使わない部屋がない
こちらも1つずつ解説しますね。
①お年寄りや小さな子供がいる
ヒートショックや熱中症を防げるからです。
- お年寄りのヒートショック
- 夏の夜間の子供の熱中症
などを防ぐのには、全館空調が良いかと。
②同居する人の体感温度が同じくらい
暑いor寒いでケンカにならないから。
エアコンの温度設定でもめたことがない、我慢したことがないという家族なら良いと思います。
③吹き抜けやロフトを設けたい
全館空調なので、吹き抜けやロフトがあっても空調効率が落ちないから。

という人にも良いですね。
④使わない部屋がない
使わない部屋があるほど、全館空調はムダだから。
- 家族の人数が多い
- それぞれの部屋で過ごす時間が多い
などであれば、全館空調が良いかもしれません。
全館空調を売り出している代表的なハウスメーカー
ちなみに、全館空調を売り出している代表的なハウスメーカーは下記のとおり。
- トヨタホーム
- パナホーム
- 住友林業
- 三井ホーム
気になるなら、話を聞いてみましょう。
まとめ【全館空調にはデメリットがあるので、慎重に検討すべし】
最後にもう一度、全館空調のデメリットをまとめておきます。
- 初期投資が高い
- 高気密・高断熱の家でないといけない
- 使ってない部屋も空調が入る
- 空気が乾燥する
- 暑がりと寒がりの同居には向かない
- 故障すると建物全体の空調が止まる
- メンテナンスが高い
- 止めるとカビが発生しやすい
- 匂いが広がりやすい
- 音がうるさい
そして、全館空調のメリットは下記のとおり。
- 建物内の温度を一定に保てる
- ヒートショックのリスクを軽減できる
- 間仕切りを減らせる
- 空気清浄の機能もある
- 内装がスッキリする
- 外に室外機を置かなくていい
結論、全館空調を入れてもいいケースは下記の4つです。
- お年寄りや小さな子供がいる
- 同居する人の体感温度が同じくらい
- 吹き抜けやロフトを設けたい
- 使わない部屋がない
デメリットを受け入れられるなら、全館空調を入れてもいいと思います。
大きな買い物なので、慎重に検討してください。