1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説

1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説
施工管理
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1級電気通信工事施工管理技士の難易度を知りたいな。

どれくらい難しい試験なんだろう?

あと、合格するための勉強のコツも知りたいな。

こういった疑問に答える記事です。

本記事の内容は下記のとおり。

  • 1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説
  • 1級電気通信工事施工管理技士の勉強方法【テキストと過去問題集がおすすめ】
  • 1級電気通信工事施工管理技士と他の資格の難易度を比較

 

令和元年から「電気通信工事施工管理技士」の試験が始まりました。

5Gなどデータ通信の進化とともに、電気通信工事が増えているからです。

 

しかし、電気通信工事の施工管理の資格がなかったため、新設されました。

電気通信工事施工管理技士は、

  • モバイル通信の基地局の工事
  • 大型のサーバー設置工事
  • LAN工事

 

などの工事の施工管理業務を行います。

 

1級資格を取得することで、

  • 監理技術者
  • 専任技術者
  • 主任技術者

 

になることができます。

それでは、1級電気通信工事施工管理技士の難易度をみていきましょう。

1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説

1級電気通信工事施工管理技士の難易度を合格率や過去問題から解説

1級電気通信工事施工管理技士の難易度を、

  • 合格率
  • 過去問題
  • 試験制度
  • 受験資格

 

から見ていきます。

まずは難易度を把握しましょう。

 

合格率からみる1級電気通信工事施工管理技士の難易度

令和元年に行われた1級電気通信工事施工管理技士試験の合格率は、下記のとおりです。

  • 学科:43.1%
  • 実地:49.5%

 

参考:国土交通省「令和元年度 電気通信工事・造園施工管理技術検定(1級・2級)合格者の発表~初の電気通信工事施工管理技士が誕生!~

 

学科も実地も、半分くらいは合格していますね。

結論、合格率からみる難易度はそんなに高くありません。

 

急いで電気通信工事の施工管理人材を増やす必要もあるのでしょう。

今は比較的「合格させるための試験」であることがわかります。

試験は途中から難しくなることもあるので、合格しやすい今のうちに取得してしまいましょう。

 

過去問題からみる1級電気通信工事施工管理技士の難易度

次に、過去問から1級電気通信工事施工管理技士の難易度を見てみましょう。

学科試験と実地試験があるので、1問ずつ過去問を紹介します。

 

過去問を見て「わからない…」という人は、しっかり勉強が必要です。

まずは学科試験の過去問です。

第4世代移動通信システムと呼ばれる LTE に関する記述として,適当でないものはどれか。

⑴ データの変調において,FSK を採用している。 

⑵ 複数のアンテナにより送受信を行う MIMO 伝送技術を採用している。 

⑶ 無線アクセス方式において,上りリンクと下りリンクで異なった方式を採用している。 

⑷ パケット交換でサービスすることを前提としている。

引用元:一般財団法人全国建設研修センター「令和元年度 級電気通信工事施工管理技術検定 学科試験 問題A

 

続いて、実地試験の過去問です。

【問題 1】 あなたが経験した電気通信工事のうちから,代表的な工事を1つ選び,次の設問1から設問3の答えを解答欄に記述しなさい。

〔注意〕 代表的な工事の工事名が工事以外でも,電気通信設備の据付調整が含まれている場合は,実務経験として認められます。 

ただし,あなたが経験した工事でないことが判明した場合は失格となります。

 

〔設問1〕 あなたが経験した電気通信工事に関し,次の事項について記述しなさい。

〔注意〕 経験した電気通信工事は,あなたが工事請負者の技術者の場合は,あなたの所属会社が受注した工事内容について記述してください。従って,あなたの所属会社が 二次下請業者の場合は,発注者名は一次下請業者名となります。 

なお,あなたの所属が発注機関の場合の発注者名は,所属機関名となります。 

⑴ 工事名 

⑵ 工事の内容 

①発注者名

②工事場所

③工 期

④請負概算金額

⑤工事概要

⑶ 工事現場における施工管理上のあなたの立場又は役割

 

〔設問2〕 上記工事を施工することにあたり工程管理上,あなたが特に重要と考えた事項をあ げ,それについてとった措置又は対策を簡潔に記述しなさい。

 

〔設問3〕 上記工事を施工することにあたり品質管理上,あなたが特に重要と考えた事項をあ げ,それについてとった措置又は対策を簡潔に記述しなさい。

引用元:一般財団法人全国建設研修センター「令和元年度 級電気通信工事施工管理技術検定 実地試験問題

1級電気通信工事施工管理技士の試験の特徴

試験は下記の2つです。

学科試験 実地試験
試験問題 電気通信工学等・施工管理法・法規 施工管理法
解答方式 4つから1つを選ぶマークシート方式 記述式問題
合格基準 60%以上の正答 60%以上の正答

学科試験はAとBに分かれており、全90問があります。

 

ただし、90問すべてを解くわけではなく、選択問題になっています。

選択問題なので、得意ジャンルを選べる点では難易度は低め。

※でも、勉強しないで合格できるほど甘い試験ではありません。

 

問題Aの選択問題は下記のとおり。

  • 1~16問目のうち11問に解答
  • 17~44問目のうち14問に解答
  • 45~58問目のうち8問に解答
  • 58問中33問に解答

 

問題Bの選択問題は下記のとおり。

  • 1~2問目はすべて解答
  • 3~10問目のうち、5問に解答
  • 11~32問目のうち、20問に解答
  • 32問中27問に解答

 

ちなみに、実地試験はすべての問題に解答する必要があります。

 

1級電気通信工事施工管理技士の難関は実地試験の経験記述

難関と言われているのが、実地試験の経験記述問題です。

簡単にいうと、あなたの今までの実務経験から記述式で解答する問題です。

 

経験記述の問題は「簡潔に記述しなさい」という指示なので、長文で書くのはNG。

文量でいうと、2~3文でOKなので、簡潔に書きましょう。

 

ちなみに、資格スクールなどが電気通信工事施工管理技士の講習会を開催しています。

講習会に参加すると、経験記述問題の例文をもらえるので、不安な人は参加しておきましょう。

 

1級電気通信工事施工管理技士は年1回しかない

1級電気通信工事施工管理技士の試験は、年1回しかありません。

つまり、チャンスは少なめ。

2級試験は年2回なのに、1級は厳しいですね。

 

ちなみに、

  • 学科試験:合格
  • 実地試験:不合格

 

だった場合は、翌年の学科試験が免除されます。

 

ただし、学科免除は1年だけ。

もしまた実地試験に落ちると、翌年はまた学科試験も受けなければいけません。

結論、なんとか2年以内に合格したいところですね。

 

受験資格からみる1級電気通信工事施工管理技士の難易度

1級電気通信工事施工管理技士には、受験資格が設けられています。

誰でも受けられる試験ではない点でいうと、難易度は高い試験ですね。

 

受験資格は、下記の4区分に分けられています。

  1. 最終学歴
  2. 2級電気通信工事施工管理技士の合格者
  3. 専任の主任技術者の経験が1年以上ある人
  4. 指導監督的実務経験年数が1年以上か、主任技術者の資格要件成立後専任の監理技術者の設置が必要な工事で当該監理技術者の指導を受けた実務経験年数が2年以上ある人

 

各区分ごとに受験資格を見ていきましょう。

最終学歴 指定学科卒業後の実務経験年数 指定学科以外卒業後の実務経験年数
大学・専門学校「高度専門士」 3年以上 4年6ヶ月以上
短期大学・高等専門学校・専門学校「専門士」 5年以上 7年6ヶ月以上
高等学校・中等教育学校・高度専門士と専門士以外の専門学校 10年以上 11年6ヶ月以上
その他 15年以上 15年以上

まず、最終学歴による受験資格は下記のとおり。

 

続いて、2級電気通信工事施工管理技士の合格者の受験資格は下記のとおり。

2級合格後の期間 実務経験年数
2級合格後の実務経験年数 5年以上
2級合格後5年未満で最終学歴が高等学校・中等教育学校・高度専門士と専門士以外の専門学校の人 指定学科卒業後9年以上

指定学科以外卒業後10年6ヶ月以上

2級合格後5年未満で上記の最終学歴以外の人 14年以上

 

続いて、専任の主任技術者の経験が1年以上ある人の受験資格は下記のとおり。

2級合格後の実務経験年数 実務経験年数
1年以上 専任の主任技術者実務経験を含む3年以上
3年未満で短期大学・高等専門学校・専門学校の専門士 指定学科以外の卒業後7年以上
3年未満で高等学校・中等教育学校・高度専門士と専門士以外の専門学校 指定学科卒業後7年以上

指定学科以外の卒業後8年6ヶ月以上

3年未満で上記の学歴以外の人 12年以上
2級資格がない人で高等学校・中等教育学校・高度専門士と専門士以外の専門学校 指定学科卒業後8年以上

指定学科以外の卒業後11年以上

2級資格がない人で上記の学歴以外の人 13年以上

 

続いて、指導監督的実務経験年数が1年以上か、主任技術者の資格要件成立後専任の監理技術者の設置が必要な工事で当該監理技術者の指導を受けた実務経験年数が2年以上ある人の受験資格は下記のとおり。

2級合格後の実務経験年数 3年以上
2級資格がない人で高等学校・中等教育学校・高度専門士と専門士以外の専門学校 指定学科卒業後8年以上

参考:一般財団法人全国建設研修センター

 

1級電気通信工事施工管理技士の試験時期・合格発表など

1級電気通信工事施工管理技士の、その他の試験情報は下記のとおり。

学科試験 時期
願書申込 5月
試験 9月
合格発表 10月

 

実地試験 時期
願書申込 学科免除5月、当年度学科合格者10月
試験 12月
合格発表 3月

また、試験会場は学科と実地で若干違います。

  • 学科:札幌・仙台・東京・新潟・金沢・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・熊本・那覇
  • 実地:札幌・仙台・東京・新潟・名古屋・大阪・広島・高松・福岡・那覇

 

ちなみに、受験料は学科も実地も13000円です。

なので、両方受験すると26000かかります。

参考:一般財団法人全国建設研修センター

 

1級電気通信工事施工管理技士の勉強方法【テキストと過去問題集がおすすめ】

1級電気通信工事施工管理技士の勉強方法【テキストと過去問題集がおすすめ】

1級電気通信工事施工管理技士の勉強方法は、

  • テキスト
  • 過去問題集

 

がおすすめです。

 

まずはテキストで基礎を勉強して、あとはひたすら過去問題集をやりこんでください。

まだ試験自体の回数が少ないので過去問は少ないですが、傾向はわかるはずです。

 

おすすめのテキストと過去問題集は、下記の2冊です。

 

過去問題集は、予想問題もついてるので安心です。

そもそも過去問自体が少ないので、予想問題があると対策しやすいです。

 

具体的な勉強方法【暗記→技術系→実地対策】

まずは法規など、暗記系の問題から固めていきましょう。

暗記系は点数の土台になるので。

 

暗記系を勉強したら、技術系の勉強に移っていきましょう。

学科試験と実地試験は間があるので、学科に受かってから実地の勉強を始めるのでOK。

 

難関の経験記述は、いくつか文章のパターン・型を作っておくと楽です。

試験本番で文章のパターンがないと、経験記述で時間をとられて他の問題に影響がでます。

前述のとおり、資格スクールなどの講習会に参加すると、経験記述問題の例文をもらえるので役に立ちます。

 

1級電気通信工事施工管理技士と他の資格の難易度を比較

1級電気通信工事施工管理技士と他の資格の難易度を比較

参考までに、他の電気系資格との試験の難易度を比較してみました。

受験する順番などの参考にしてください。

 

1級電気工事施工管理技士の方が合格率が高い

1級電気通信工事施工管理技士と1級電気工事施工管理技士の合格率を比較すると、下記のとおり。

学科の合格率 実地の合格率
1級電気通信工事施工管理技士 43.1% 49.5%
1級電気工事施工管理技士 56.1% 73.7%

合格率だけでみると、1級電気工事施工管理技士の方が簡単です。

※もちろん、試験問題が違うので一概には言えませんが。

 

おそらく、1級電気通信工事施工管理技士はまだ過去問対策もしにくいことが原因でしょう。

第1回の令和元年試験の受験者さんは、手探り状態だったと思います。

 

ちなみに、1級電気工事施工管理技士については、

1級2級電気工事施工管理技士の合格率・過去問・受験資格の難易度にまとめています。

1級2級電気工事施工管理技士の合格率・過去問・受験資格の難易度

 

第一種電気工事士の方が合格率は高め

1級電気通信工事施工管理技士と第一種電気工事士の合格率を比較すると、下記のとおり。

学科(筆記)の合格率 実地(技能)の合格率
1級電気通信工事施工管理技士 43.1% 49.5%
第一種電気工事士 40.5% 62.8%

合格率だけでみると、第一種電気工事士の方が簡単です。

※工事と施工管理なので、ジャンルは違いますが。

 

ちなみに、第一種電気工事士については、

電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツにまとめています。

電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツ

 

電気通信主任技術者よりは簡単

1級電気通信工事施工管理技士と電気通信主任技術者の合格率を比較すると、下記のとおり。

学科(伝送交換)の合格率 実地(線路)の合格率
1級電気通信工事施工管理技士 43.1% 49.5%
電気通信主任技術者 23.4% 15.5%

合格率だけでみると、1級電気通信工事施工管理技士の方が簡単です。

 

そもそも電気通信工事施工管理技士が新設された理由の1つが、電気通信主任技術者が不足していたこと。

時代は5Gなどデータ通信が進化しているのに、肝心の電気通信主任技術者が足りない状態でした。

電気通信工事施工管理技士を輩出して、電気通信工事の技術者を増やす狙いがあります。

 

ちなみに、電気通信主任技術者については、

電気通信主任技術者の難易度を合格率や過去問から解説【免除あり】にまとめています。

電気通信主任技術者の難易度を合格率や過去問から解説【免除あり】

 

まとめ【1級電気通信工事施工管理技士はきちんと勉強すれば合格できるレベル】

まとめ【1級電気通信工事施工管理技士はきちんと勉強すれば合格できるレベル】

この記事をまとめます。

  • 1級の合格率は学科43.1%、実地49.5%なので、そこまで難しくない
  • 実地試験の経験記述が難関
  • 試験勉強はテキストと過去問題集でOK
  • 勉強手順は暗記系→技術系→実地でOK
  • 電気通信主任技術者と比較すると合格率は高め

 

あなたの試験勉強の参考になればうれしいです。

念のため2級電気通信工事施工管理技士の記事も紹介しておきますね。

2級を検討している人は読んでみてください(^^)

2級電気通信工事施工管理技士の難易度を過去問や合格率から分析

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