どうすれば資格を取得できるの?
試験の合格率とか難易度も知っておきたい。
あと、他にも取得しといた方がいい資格ってある?
キャリアアップしていきたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 蓄電池設備整備資格者の必要性がわかる
- 蓄電池設備整備資格者の取得方法がわかる
- 併せて取得しておいた方がいい資格がわかる
蓄電池設備整備資格者は、建物内の蓄電池の維持管理の知識やスキルを証明する民間資格です。
災害時に蓄電池が正常に作動しないと困るため、蓄電池設備整備資格者が管理を行います。
近年は災害が増えているため、とても注目されている資格といえるでしょう。
この記事では、蓄電池設備整備資格者の必要性や資格の取得方法を解説します。
また、併せて取得しておきたい4つの資格も紹介するので、あなたのキャリアアップの参考にしてみてください。
目次
蓄電池設備整備資格者の必要性
くりかえしですが蓄電池設備整備資格者は、建物内の蓄電池の維持管理の資格です。
大きな建物や高層ビルには、非常用電源として蓄電池が設置されています。
災害時の停電で電力供給をしたり、消防電源として使うためです。
ですが、蓄電池の維持管理を怠ったことで、いざというとき電源を供給できないと意味がありません。
そうならないよう、日頃から蓄電池の維持管理を行う技術者として「蓄電池設備整備資格者」が存在します。
一般社団法人電池工業会が運営しており、蓄電池の専門的な知識とスキルを証明できる資格です。
蓄電池設備整備資格者があると転職が有利になることも
下記の理由で、蓄電池設備整備資格者は転職が有利になることもあります。
- 民間資格だけど、実質的に独占業務の資格
- 蓄電池設備審査登録事業者に申請は、蓄電池設備整備資格者が2名以上必要
蓄電池の維持管理を行う会社は蓄電池設備整備資格者が必要なので、重宝される可能性が高いです。
今後のキャリアアップのためにも、ぜひとも取得しておきたい資格といえるでしょう。
蓄電池設備整備資格者の取得方法【講習と修了考査】
資格取得までの流れは下記のとおりです。
- 2日間の講習を受ける
- 講習の最終日の修了考査(試験)に合格する
詳しく解説していきます。
受講資格あり【満たしているかチェック】
蓄電池設備整備資格者には受講資格があるため、誰でも受けられる講習・試験ではありません。
具体的な受講資格は下記のとおりです。
- 消防設備点検資格者(第1種・第2種)
- 甲種(1~4類)or乙種(1~4類)の消防設備士
- 建築士(一級・二級)
- 電気主任技術者(第一~三種)
- 電気工事士(第一種・第二種)
- 蓄電池設備で3年以上の実務経験
- 上記と同等・同等以上と認められた者
参考:一般社団法人電池工業会
まずは、あなたが受講資格を満たすか確認しましょう。
蓄電設備整備資格者の講習内容
前述のとおり、まず2日間の講習が必要です。
講習内容は下記のとおり。
1日目 | 蓄電池設備の関連法規(2時間)
蓄電池設備の基礎理論(4時間)
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2日目 | 蓄電池設備の整備基準(蓄電池設備の施工・点検・整備/4時間)
修了考査(2時間) |
2日目の最後に修了考査(試験)があり、この試験に合格すると蓄電池設備整備資格者を取得できます。
蓄電池設備整備資格者の修了考査の合格率は90%以上【難易度は低い】
合格率はどれくらいなのかな?
事前に勉強しといた方がいいのかな?
結論、修了考査の合格率は90%以上です。
※平成23年の合格率は96.3%
参考:一般社団法人電池工業会『今年も「蓄電池設備整備資格者」に1031名が合格』
修了考査の難易度はそこまで高くありません。
講習をきちんと聞いていれば十分合格できるレベルです。
事前学習できると安心なのですが、市販のテキストがありません。
なので、1日目の講習が終わったら、夜に必ず復習をしましょう。
この1日目夜の自学習が、唯一独学できる時間なので有効活動してください。
ちなみに、合格発表は修了考査から1ヶ月後です。
蓄電池設備整備資格者の受講概要
受講概要は下記のとおりです。
- 受講料:33000円
- 免状交付手数料:2200円
- 試験地:北海道・東京・愛知・宮城・大阪・広島・愛媛・神奈川・沖縄・福岡
- 試験日:各会場による
詳しくは、一般社団法人電池工業会のホームページを確認してみてください。
【ちなみに】資格の更新は再講習が必要
蓄電池設備整備資格者は、5年ごとに更新が必要です。
更新には再講習に参加する必要があり、受講料は9900円かかります。
蓄電池設備整備資格者と併せて取得しておきたい資格4選
結論、下記の4つの資格がおすすめです。
- 電気工事士
- 低圧電気取扱者
- 消防設備士
- 電気主任技術者
1つずつ解説します。
①電気工事士
おすすめの理由は、電気工事士がないと電気工事ができないから。
電気系資格の基礎となる資格なので、必ず取得しておきましょう。
※蓄電池設備整備資格者の受講資格にも該当しています。
電気工事士を取得することで、他の電気系資格の受験資格が増えていきます。
取得方法は、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツに詳しくまとめています。
②低圧電気取扱者
低圧電気取扱者は、家庭やオフィスなどの電気工事などができる国家資格です。
事業者は、従業員に危険な電気工事をさせる場合は、低圧電気取扱者の特別教育を受けさせる義務があるため、業務をするにはこの資格が必要です。
学科と実技の講習を受けた後に、かんたんなテストに合格すると取得できます。
具体的な取得方法は、低圧電気取扱者にできること【特別教育の講習内容も解説します】を参考にどうぞ。
③消防設備士
おすすめの理由は、蓄電池設備整備資格者と関連性が深い資格だからです。
蓄電池も消防設備に該当するため、消防設備士を取得しておくことでスペシャリストになれます。
甲種と乙種があり、乙種は誰でも受験できます。
合格率は20~30%台なので難易度は高めですが、ぜひともいずれ挑戦してみましょう。
消防設備士の詳細は、消防設備士の試験内容や合格率からみる難易度にまとめてます。
④電気主任技術者
電気主任技術者は、事業用電気工作物の保安業務の資格です。
おすすめの理由は、電気系資格の最高峰だから。
下記のように転職できる業界も広がるので、キャリアアップには最高です。
- 電気業界
- 建設業界
- ビル管理業界
- 鉄道業界
- プラント業界
- 公務員
第一種に合格すると発電所に転職も可能で、年収800万円くらいの人もいます。
ただし、試験は最難関だと思ってください。
一番簡単な第三種でも、合格率が10%を切る年もあります。
まずは電気工事士や蓄電池設備整備資格者から取得していき、いずれ電気主任技術者を目指しましょう。
詳細は、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツにまとめています。
まとめ【蓄電池設備整備資格者の取得は講習と修了考査の合格が必要】
この記事をまとめます。
- 蓄電池設備整備資格者は、建物の蓄電池の維持管理を行う資格
- 2日間の講習を受けて、修了考査に合格すると取得できる
- 修了考査の合格率は90%以上なので、講習をきちんと聞いていれば合格できる
- 1日目の夜が唯一独学できる時間なので、必ず勉強する
ということで、受講資格を満たしているならさっそく申し込みましょう。
最寄りの地域の受講スケジュールは、一般社団法人電池工業会のホームページで確認できます。
また、蓄電池設備整備資格者と併せて取得しておきたい資格は下記の4つです。
- 電気工事士
- 低圧電気取扱者
- 消防設備士
- 電気主任技術者
詳しくは下記の4記事にまとめたので、興味あればどうぞ。
あなたのキャリアアップの参考になればうれしいです。