試験はどんな感じなんだろう?
難易度は高いのかな…?
どうやって勉強したらいいだろう?
あと、他に取得しといた方がいい資格って何かな?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 配電制御システム検査技士の試験内容がわかる
- 配電制御システム検査技士の勉強方法がわかる
- 配電制御システム検査技士以外に取得しておきたい資格がわかる
配電制御システム検査技士は、配電盤などの検査業務の技術を証明する民間資格です。
具体的な仕事内容は下記などがあります。
- 配電盤や制御盤の検査
- 故障の対応
- 機器の設定
- 品質検査
- 保安指導
電気設備会社や電気機器の工場などに就職・転職が有利になりますよ。
幸い誰でも受験できるので、キャリアアップのために取得しておきましょう。
また、配電制御システム検査技士の他に取得しておきたい資格も解説します。
あなたのキャリアプランの参考になればうれしいです。
目次
配電制御システム検査技士の試験内容【難易度も解説】
配電制御システム検査技士の試験内容を解説します。
具体的には下記の項目で解説しますね。
- 受験資格
- 合格率
- 学科の試験内容
- 実技の試験内容
- 合格基準
- 免除制度
- 試験概要
1つずつ見ていきましょう。
①受験資格
配電制御システムには1級と2級があり、それぞれの受験資格は下記のとおりです。
級 | 必要な実務経験年数 |
1級 | 3年(2級合格者は0年) |
2級 | 0年 |
結論、2級は誰でも受験できます。
学歴も問われないので、実務経験がない人も挑戦してみましょう。
②合格率
近年の合格率は下記のとおりです。
年度 | 1級 | 2級 |
2017年 | 21.6% | 30.9% |
2018年 | 20.5% | 38.9% |
2019年 | 45% | 54.9% |
1級は合格率が低いですね。
2級は頑張れば合格できますが、1級は難しいです。
後述しますが、事前の講習会があるので参加しましょう。
講習会でまじめに勉強して、復習もすれば合格できる試験です。
③学科の試験内容
配電制御システム検査技士の試験は、学科と実技があります。
学科試験は、マークシート式で50問が出題され、1時間で解かないといけません。
単純計算しても、1問を1分ちょっとで解かないといけないので、かなりスピードが要求されます。
スピードを要求されるあたりは、難易度の高さがありますね。※勉強方法は後述します。
学科試験の問題は、1級も2級も下記のジャンルから出題されます。
- 配電盤・制御盤一般
- 配電盤・制御盤組立て法
- 配電盤・制御盤及び関連機器の試験法
- 故障の原因及び対策
- 関連機器の設定
- 外観構造検査
- 各種試験
- 電気、電子及び時期の基礎理論
- 電気機器等の制御方式及び保護方式
- 関係規格・法規
- 材料
- 品質管理
- 安全衛生
④実技の試験内容
1級と2級の実技試験の内容は下記のとおりです。
1級 | 筆記(高圧受電設備、高圧受電設備の試験、警報回路、制御盤などの問題):75分配電盤・制御盤検査作業(テスタを使って模擬回路の短絡・開放の点検作業):10分 |
2級 | 筆記(高圧受電設備の検査、高圧受電設備、制御盤の接続、分電盤の接続などの問題):75分配電盤・制御盤検査作業(テスタを使って模擬回路の短絡・開放の点検作業):10分 |
配電盤・制御盤の検査試験は、時間が10分しかありません。
点検作業の流れを知ってないと合格できないので、こちらも事前の講習会でしっかり教わりましょう。
まじめに講習を聞いていれば問題なくできますよ。
ちなみに、実技試験に必要な工具は事前に知らせてもらえます。
⑤合格基準
配電制御システム検査技士の合格基準は「学科と実技で60%以上の正答」です。
60%は一般的な資格試験と同じくらいの合格基準といえるでしょう。
反対にいうと40%は間違えていい試験なので、まじめに勉強すれば大丈夫。
⑥免除制度
配電制御システム検査技士の試験は免除制度があり、学科か実技に合格している人は合格している方の試験が免除されます。
ただし、試験は年に1回なので、どちらかに落ちると1年も待たないといけません。
頑張って一発合格を目指しましょう。
⑦試験概要
配電制御システム検査技士の試験概要は下記のとおりです。
受験料(税込) | 学科:5500円実技:27500円 |
試験の申込 | 7~8月 |
講習会 | 8~9月(全国の8支部で実施) |
試験日 | 10月 |
試験地 | 全国の8支部 |
合格発表 | 12月 |
ちなみに、全国の8支部は下記のとおりです。
- 北海道支部:札幌
- 東北支部:仙台
- 東京支部:東京
- 中部支部:名古屋
- 関西支部:大阪
- 中国支部:岡山
- 四国支部:高松
- 九州支部:福岡※沖縄あり
詳しくは、日本配電制御システム工業会のホームページで確認しましょう。
配電制御システム検査技士の勉強方法【公式テキストが良い】
結論、日本配電制御システム工業会から発行されているテキストがおすすめです。
なぜなら、他に教材がないから。
下記のテキストを日本配電制御システム工業会のホームページで購入できます。
- 学科:配電制御システム検査技能審査学科試験問題と解説
- 実技:配電盤類の試験・検査
配電制御システム検査技士の市販の過去問集はない【学科のスピードをつける】
Amazonとかを見ればわかりますが、配電制御システム検査技士は「市販の過去問集」がありません。
前述の「配電制御システム検査技能審査学科試験問題と解説」で勉強あるのみです。
ちなみに前述のとおり、学科試験は50問を1時間で解かないといけません。
1問あたり1分ちょっとなので、かなりスピーディーに問題を解く力が必要。
「配電制御システム検査技能審査学科試験問題と解説」の問題を解きまくって、問題に慣れましょう。
問題を丸暗記するくらい勉強すれば、スムーズに解けますよ。
事前の講習会があるので参加しよう
前述のとおり、8~9月に各支部で講習会が実施されます。
- 北海道支部:札幌
- 東北支部:仙台
- 東京支部:東京
- 中部支部:名古屋
- 関西支部:大阪
- 中国支部:岡山
- 四国支部:高松
- 九州支部:福岡※沖縄あり
ただし、東京支部は日本配電制御システム工業会の会員しか参加できません。
非会員の人は他の支部で講習を受けましょう。
また、講習会には下記のテキストが必要なので、日本配電制御システム工業会のホームページで購入しておくことをおすすめします。
- 配電制御システム検査技能審査学科試験問題と解説
- 配電盤類の試験・検査
というのはさすがに危険。
なぜなら、事前学習しないと講習会についていけない危険性があるから。
事前にテキストを購入して、講習会の前に独学しておきましょう。
講習会=復習の場にすれば、すんなりと知識が入ってきますよ。
配電制御システム検査技士以外に取得しておきたい資格3選
結論、下記の3つがおすすめです。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
1つずつ解説しますね。
①電気工事士
電気工事士はかなりおすすめです。
なぜなら、配電制御システム検査技士と同じく、実務経験がなくても受験できるから。
- 配電制御システム検査技士:検査する資格
- 電気工事士:工事する資格
という感じでして、検査も工事もできれば貴重な人材になれますよ。
もちろん就職・転職も有利です。
第二種電気工事士は難易度が低いので、まずは第二種から挑戦してみましょう。
電気工事士については、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツにまとめてます。
とりあえずは、配電制御システム検査技士と電気工事士からスタートすればOK。
次に紹介する電気工事施工管理技士と電気主任技術者は、「いつか取得しましょう」という意味で紹介します。
②電気工事施工管理技士
簡単にいうと、電気工事の現場監督の資格です。
「電気工事士の監督」といってもいいですね。
電気工事士よりも年収が高いです。
電気工事施工管理技士は全国で不足しているので、資格を取得すれば転職は引くてあまたです。
ただし実務経験などの受験資格があるため、未経験者は受験できません。
前述のとおり「いつか取得しましょう」という資格です。
詳しくは下記の記事を参考にどうぞ。
③電気主任技術者
電気主任技術者は、電気工作物の保安業務を行う資格です。
おすすめの理由は、電気主任技術者は電気系資格の最高峰だから。
試験も超難関で、一番下の第三種でも合格率は10%を切る年が多いです。
そのため電気主任技術者の資格保有者は少なく、資格をもっているだけでも「すごい人扱い」を受けることができますよ。
第一種は神様レベルで、大きな発電所などに勤務できます。※年収も高いです。
こちらも「いつか取得しましょう」という資格ですね。
まずは配電制御システム検査技士や電気工事士から始めればOKです。
ちなみに電気主任技術者については、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツにまとめてます。
まとめ【配電制御システム検査技士を取得してキャリアアップしよう】
この記事をまとめます。
- 配電制御システム検査技士の2級なら、誰でも受験できる
- 1級は合格率が低いため、まじめに勉強しないと合格できない
- 学科試験は50問を1時間で解くため、スピードが必要
- 日本配電制御システム工業会発行のテキストで問題を解きまくろう
- 事前に講習会があるので必ず参加すべし
ということで、本気で配電制御システム検査技士を取得したいなら、さっそく勉強を始めましょう。
まずは日本配電制御システム工業会のホームページで、テキストを購入してみてください。
講習会の前に独学しておくと、講習会で知識がスルスル入ってきますよ。
そして、試験日程なども日本配電制御システム工業会のホームページで確認しましょう。
また、配電制御システム検査技士以外におすすめの資格は下記の3つです。
- 電気工事士
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
詳しくは下記の3記事にまとめたので、興味あればどうぞ。
あなたのキャリアアップの参考になればうれしいです。