
設計に興味があって、空調設備設計も考えてるんだよね。
仕事の手順とか教えてほしい。
あと、何か必要な資格はあるの?
就職する方法も知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 空調設備の基礎がわかる
- 空調設備設計の仕事内容や手順がわかる
- 空調設備設計のきついところとやりがいがわかる
- 空調設備設計に向いている人の特徴がわかる
- 空調設備設計の資格がわかる
- 空調設備設計に就職する方法がわかる
私たち「ワット・コンサルティングは」、空調設備設計の技術者派遣も行なっている会社です。
この記事では、空調設備設計について詳しく解説します。
仕事の手順もイメージできると思うので、参考にしてみてください。
あなたの仕事選びの参考になればうれしいです!
目次
【そもそも】空調設備とは
空調設備とは、快適な空間や安全な空気環境を作る設備のことです。
「快適な空間や安全な空気環境」は下記などで決まります。
- 温度
- 湿度
- 圧力
- 清浄度
- 気流速度
- 給気と排気の流れ
例えば、夏の蒸し暑さは不快ですよね。
エアコンで温度と湿度を調整することで、快適な空間を作ることができます。
参考記事:不快指数の計算式とは?早見表もご紹介
また、空気中に下記のような物質が多いと、人体に悪影響が出てしまいます。
- 臭気
- 粉じん
- 二酸化炭素
- ホルムアルデヒドなど
こうした危険物質を排除するのも、空調設備の役割です。
空調設備は大きく分けると4種類【仕組みが違う】
空調設備には、下記の4種類があります。
- 対流式:セントラル空調、個別空調
- 放射式:床と壁に設置するヒーター
- 伝導式:床暖房、ホットカーペット
- 換気:機械換気、自然換気
4種類の空調の詳細は、空調の4種類を解説【空調設備に有効な5つの資格も解説】を参考にどうぞ。
床暖房と換気については、下記の記事にまとめています。
また、空調設備は下記の2つの用途でも分類されます。
- 保健空調設備:オフィス、百貨店、博物館、図書館、美術館、旅館、学校など
- 産業用空調設備:工場のクリーンルームなど
そして、火災発生時などは建物内の煙をすばやく外に出すために「排煙設備」も必要です。
排煙設備の詳細は、排煙設備の設置基準を解説【自然排煙と機械排煙の違いや種類】にまとめています。
空調設備設計とは【仕事内容と手順を解説】
空調設備設計とは、上記で解説したような空調設備の図面を書く仕事です。
新しく空調設備を造るためには図面が必要です。
空調設備設計の仕事の手順は下記のとおり。
- 施主(依頼主)にヒアリング
- 企画:建物規模、構造、予算、工期などを確認して、おおまかに工事を企画する
- 基本計画:室内環境や空調の範囲、空調方式の候補、予算や仕様などを決めていく
- 基本設計:空調方式と熱源方式の選定、機器の候補を出す、設置場所の選定、概略熱負荷計算など
- 実地設計:機器の選定、熱負荷計算、風量算出、ダクト配管設計、仕様書と予算書の作成など
- 確認申請:行政に工事の許可を取る
- 工事監理:図面どおりに工事が進んでいるかチェック
- 運用・保守:正常に空調が動作するようにメンテナンス
- 改修工事:壊れた空調設備を修理する
メインは図面を書く仕事です。
空調設備の図面記号は、よく使う空調設備の図面記号63選を参考にどうぞ。
また、図面を書くだけでなく、施主のヒアリングや工事監理ではコミュニケーション能力も必要です。
※工事監理では、現場監督や職人さんと話すから。
空調設備設計のきついところ

結論、下記の2つです。
- 複数の案件が重なると忙しくなる
- 仕事をしながら資格の勉強が必要
多くの会社では、案件が重なることがあります。
納期が異なる複数の案件を同時に進めるため、スケジュール管理などが大変です。
また、後述しますが、空調設備設計の資格は多いため、仕事をしながら資格の勉強をするのもちょっときついところですね。
空調設備設計のやりがい

きついところもありますが、それに勝る「やりがい」もあります。
主なやりがいは下記の2つ。
- 手に職がつく
- 人の役に立てる
空調設備設計は技術職なので、スキルアップしていけば食いっぱぐれはありません。
終身雇用も崩壊し始めているため、空調設備設計で手に職をつけておくメリットは大きいでしょう。
また、快適な生活空間や安全な空気環境を作れることで、人の役に立てる仕事です。
空調設備設計に向いている人の特徴5選

結論、向いている人の特徴は下記の5つです。
当てはまるものが多いほど、空調設備設計に向いています。
- 想像力がある人
- 計算が得意な人
- 縁の下の力もちタイプ
- 勉強が嫌いじゃない人
- スケジュール管理できる人
空調設備設計は、目に見えない「空気」を設計する仕事です。
気流速度や空気の流れなど、目に見えないものを想像する力が必要です。
また、空調は理系分野であるため、計算力はあった方がいいでしょう。
空調設備は建築の意匠設計などに比べると、少し地味な印象かもしれません。
でも、空調がなければ建物を使えませんよね。
目立つ仕事でなくても、縁の下の力もちになれる人が向いています。
後述しますが、資格の勉強が続くので、勉強が嫌いじゃない人の方がいいでしょう。
また、設計には納期があるため、スケジュール管理する力も必要です。
空調設備設計に有益な資格10選

結論、資格がなくても仕事はできます。
ただし、いずれ資格を取得していくのがおすすめです。
なぜなら、給料アップしたり、転職が有利になるから。
特におすすめの資格は下記の10個です。
- 冷凍機械責任者
- ボイラー技士
- 電気主任技術者
- 電気工事士
- 管工事施工管理技士
- 電気工事施工管理技士
- 認定電気工事従事者
- 冷媒フロン類取扱技術者
- 建築物環境衛生管理技術者
- エネルギー技士
各資格の詳細は、空調設備の資格や難易度にまとめたので参考にどうぞ。
空調設備設計に就職する方法【学校で勉強しましょう】

結論、空調設備系の学科がある学校で勉強しましょう。
学校で基礎を学んでいないと、採用されにくいから。
有名校は下記などがあります。
- 東海大学
- 工学院大学
- 大阪産業大学
- 日本工学院
- 京都建築大学校
- 東北電子専門学校
- 東京工学院専門学校
- 東京テクニカルカレッジなど
空調設備設計の勉強におすすめの本

おすすめの本ってある?
下記の3冊で独学できますよ。
Amazonでも購入できるので、買ってみましょう。
まとめ【空調設備設計に興味がわいたら学校の情報を見てみよう】
この記事をまとめます。
- 空調設備設計とは、空調設備の図面を書く仕事
- 複数の案件が重なったり、仕事をしながら資格の勉強をするのは大変
- 手に職がつくし、人の役に立てるやりがいのある仕事
- 資格がなくても仕事はできるけど、いずれ資格を取得しよう
- 就職するなら、空調設備系の学科がある学校に進学しよう
もし空調設備設計に興味をもったら、さっそく学校の情報を見てみましょう。
あなたの仕事選びの参考になればうれしいです!