なんか講習を受けなきゃいけないみたいだけど、どんな講習なの?
あと、キャリアアップしていきたいから、おすすめの電気系資格を知りたい。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 低圧電気取扱者の基礎やできることがわかる
- 低圧電気取扱者の特別教育の講習内容がわかる
- キャリアアップに有効な電気系資格がわかる
低圧電気取扱者は、家庭やオフィスなどの電気工事などができる国家資格です。
事業者は、従業員に危険な電気工事をさせる場合は、低圧電気取扱者の特別教育を受けさせる義務があります。
業務で低圧電気を扱うのに必要なので、必ず受講しておきましょう。
この記事では、低圧電気取扱者の特別教育講習の内容も解説します。
また、キャリアアップに有益な電気系資格も紹介するので参考にしてみてください。
目次
低圧電気取扱者とは【電気系の業務に必要な資格】
低圧電気取扱者とは、下記のような業務に必要な資格です。
- 低圧の電気工事
- 電気機器の修理
- 電気設備の操作
ちなみに、「低圧電気」とは下記を指します。
- 対地電圧50V以上
- 交流600V以下
- 直流750V以下
※ただし、電信用・電話用で感電しないものは除きます。
これ以上だと「高圧・特別高圧」となるため、低圧電気取扱者では取り扱いができません。
低圧電気取扱者にできること
結論、家庭やオフィスなどの電気工事などができます。
ただし、工事をするには電気工事士をもってるのが前提。
事業用と一般用で、必要な電気工事士の資格が違います。
- 事業用電気工作物:第一種電気工事士
- 一般用電気工作物:第二種電気工事士
電気工事士をまだ取得していない人は、取得しておきましょう。
取得方法は、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツに詳しくまとめています。
安全衛生法で低圧電気取扱者は特別教育の受講が必要
安全衛生法により、事業者は労働者に下記の電気系業務をさせる場合は、特別教育をしなければいけません。
なぜなら、感電する危険性があるから。
- 充電電路の敷設や修理の業務
- 充電部分が露出している開閉器の操作の業務
※充電電路:露出した裸線のこと。電圧がかかる電分路で負荷電流が流れていないものを含む。
「低圧電気取扱者特別教育特別教育」を受けることで、低圧電気取扱者として認められます。
ちなみに、特別教育自体は電気工事士がなくても受けられますが、工事はできません。
特別教育は、各地の教習センターで受講できます。
- 受講料:21000円くらい(受講する場所によって違う)
- 受講条件:18歳以上
また、転職した場合は、転職先の会社でも特別教育を受けないといけません。
低圧電気取扱者の特別教育の講習内容
特別教育には、下記の2種類があります。
- 充電電路の敷設や修理の業務
- 充電部分が露出している開閉器の操作の業務
講習は学科と実技がありますが、それぞれで内容が若干違うので解説します。
①充電電路の敷設や修理の業務の講習内容
学科と実技の内容は下記のとおりです。
学科 | 低圧の電気に関する基礎知識:1時間低圧の電気設備に関する基礎知識:2時間
低圧用の安全作業用具の基礎知識:1時間 低圧の活線作業・活線近接作業の方法:2時間 関係法令:1時間 |
実技 | 低圧の活線作業及び活線近接作業の方法など |
ちなみに、「充電電路の敷設や修理の業務」の実技の講習時間は7時間以上と定められています。
②充電部分が露出している開閉器の操作の業務の講習内容
学科と実技の内容は下記のとおりです。
学科 | 低圧の電気の基礎知識:1時間低圧の電気設備の基礎知識:2時間
低圧用の安全作業用具の基礎知識:1時間 低圧の活線作業・活線近接作業:2時間 関係法規:1時間 |
実技 | 低圧充電電路の停電と復電の確認充電部が露出している開閉器の操作 |
ちなみに、「充電部分が露出している開閉器の操作の業務」の実技の講習時間は1時間以上と定められています。
特別教育の講習後はテストあり
学科と実技の講習が終わると、簡単なテストがあります。
講習をマジメに聞いていれば合格できるテストなので、真剣に受講しましょう。
ちなみに、Youtubeでも講習の様子を見られるので、不安な人は事前学習にどうぞ。
低圧電気取扱者と併せて取得しておきたい電気系資格3選
キャリアアップしていきたいんだよね。
低圧電気取扱者以外でおすすめの資格は、下記の3つです。
- 認定電気工事従事者
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
1つずつ解説します。
①認定電気工事従事者
認定電気工事従事者は、第二種電気工事士でも600V以下の自家用電気工作物の工事ができる資格です。
第二種電気工事士は一般用電気工作物しか扱えませんが、認定電気工事従事者を取得することで、業務範囲が広がります。
条件を満たせば講習を受けるだけで取得できるので、取得しておきましょう。
認定電気工事従事者の資格取得条件などの詳細は、認定電気工事従事者の必要性とは?認定講習や申請方法を解説にまとめています。
②電気工事施工管理技士
電気工事施工管理技士がおすすめの理由は、下記の3つです。
- 昇進しやすい
- 昇給しやすい(資格手当など)
- 転職が有利になる
電気工事施工管理技士は不足しており、資格を取得するだけでも重宝されます。
施工管理技士が多い会社は公共工事を受注しやすくなるため、資格を取得することで貢献度もアップします。
また、各社が電気工事施工管理技士をほしがっているため、転職も有利になります。
施工管理に従事している人や、これから施工管理を目指したい人は取得しておきたい資格です。
電気工事施工管理技士を取得するコツは、下記の記事に詳しくまとめています。
③電気主任技術者
電気主任技術者は、事業用電気工作物や自家用電気工作物の保安業務を行える国家資格です。
電気系資格の最難関なので、取得するだけでも一目置かれます。
下記のような会社で働けるため、キャリアの幅も広がる感じです。
- 電気業界
- 建設業界
- ビル管理業界
- 鉄道業界
- プラント業界
- 公務員
1種を取得すると発電所に転職できる可能性もあり、年収800万円以上も夢ではありません。
くりかえしですが最難関資格なので、いずれ取得を目指しましょう。
電気主任技術者の詳細は、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツにまとめています。
まとめ【低圧電気取扱者は特別教育の講習で取得できる】
この記事をまとめます。
- 低圧電気取扱者は対地電圧50V以上・交流600V以下・直流750V以下の電気工事が可能
- ただし、電気工事の業務は電気工事士をもっていることが前提
- 特別教育を受講すると低圧電気取扱者になれる
- 特別教育には学科と実技があり、最後に簡単なテストもある
ということで、さっそく低圧電気取扱者の特別教育を受けましょう。
特別教育は、各地の教習センターで受けられます。
講習だけ取得できるので、サクッと受講しておきましょう。
また、他にもおすすめの電気系資格は下記の3つです。
- 認定電気工事従事者
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
それぞれの資格の詳細は下記の記事にまとめたので、キャリアアップの参考にしてみてください。
あなたの資格取得の参考になればうれしいです!