あと、ボイラーの取り扱いに必要な資格も知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事の内容は下記のとおり。
- ボイラーの種類を解説【種類が多いので整理してみた】
- ボイラーの資格「ボイラー技士」
- 【おまけ】ボイラー効率の計算式
この記事では、ボイラーの種類を解説します。
各ボイラーのメリット・デメリットも確認してみてください。
また、ボイラーの取り扱いには「ボイラー技士」という国家資格が必要です。
ボイラー技士についても少し触れていきますね。
それでは、さっそく見ていきましょう!
目次
ボイラーの種類を解説【種類が多いので整理してみた】
ボイラーの種類を表にすると、下記のとおりです。
※スマホを横にすると見やすいです。
主な種類 | 詳細の種類 | 鋼製or鋳鉄 |
丸ボイラー | 炉筒ボイラー煙管ボイラー
炉筒煙管ボイラー 立ボイラー |
鋼製 |
水管ボイラー | 貫流ボイラー自然循環ボイラー
強制循環ボイラー |
鋼製 |
鋳鉄ボイラー | セクショナルボイラー | 鋳鉄 |
特殊ボイラー | 廃熱ボイラー電気ボイラー
特殊燃料ボイラー 熱媒ボイラー |
鋼製 |
そして、労働安全衛生法上のボイラーの種類は、下記の3種類があります。
- 簡易ボイラー
- 小型ボイラー
- ボイラー
そして、目的別のボイラーの種類は、下記の2種類があります。
- 蒸気ボイラー
- 温水ボイラー
それでは、ボイラーの種類をくわしく解説します。
丸ボイラー
丸ボイラーは、丸いドラムに水を入れて熱を当ててお湯をわかすタイプです。
丸ボイラーには下記の4種類があります。
- 炉筒ボイラー:管内に燃焼スペースがある。今はあまり使われてない
- 煙管ボイラー:水を通す感に多くの管を通して熱を送るタイプ
- 炉筒煙管ボイラー:炉筒と煙管の両方があるボイラー
- 立ボイラー:縦にした管に熱源をつけたタイプ
ちなみに、丸ボイラーは「鋼製ボイラー」に該当します。
丸ボイラーのメリットとデメリットは、下記のとおりです。
メリット | お湯の量が多い |
デメリット |
|
水管ボイラー
水管ボイラーは、細長い水管に熱を当てて温めるタイプです。
水管ボイラーには下記の3種類があります。
- 貫流ボイラー:管だけで温める。小型ボイラーに使われる
- 自然循環ボイラー:水の温度差で管内の水を循環させる
- 強制循環ボイラー:ポンプで強制的に水を循環させる
水管ボイラーも「鋼製ボイラー」に該当します。
水管ボイラーのメリットとデメリットは、下記のとおりです。
メリット | 細い管に熱を当てるので、すぐにお湯が沸く |
デメリット | 価格が高い |
鋳鉄ボイラー
鋳鉄ボイラー(セクショナルボイラー)は、ドラム内が仕切りで分かれているタイプです。
お湯・蒸気を送る場所ごとに仕切りで分割できるので、効率的です。
小規模なボイラーなので、せまい場所でも設置が可能です。
※丸ボイラーや水管ボイラーは、大型なので設置スペースが必要。
鋳鉄ボイラーのメリットとデメリットは、下記のとおりです。
メリット |
|
デメリット |
|
特殊ボイラー
特殊ボイラーは、上記の丸・水管・鋳鉄ボイラーに該当しない、特殊なボイラーです。
特殊ボイラーには下記の4種類があります。
- 廃熱ボイラー:ボイラーの廃熱を熱エネルギーで再利用できる
- 電気ボイラー:電気でお湯をわかす
- 特殊燃料ボイラー:燃料に使える材料の幅が広い
- 熱媒ボイラー:低い圧力でも高温を発生できる
エコの観点もあるので、近代的なボイラーといえますね。
ちなみに「特殊燃料ボイラー」の燃料はなど多種多様です。
- 木のチップ
- 石炭
- 樹皮
- 魚油
- 家畜のふん
ボイラーの主な熱源は下記などですが、火を熱源にする場合に有効です。
- 火
- ガス
- 電気
労働安全衛生法上の3種類のボイラー
労働安全衛生法上のボイラーの種類は、下記の3種類があります。
- 簡易ボイラー:検査義務がない簡易的なボイラー
- 小型ボイラー:年1回の自主検査が必要な小型のボイラー
- ボイラー:簡易・小型ボイラーに該当しない大型のボイラー
法律的な種類の区分けは、一般社団法人日本ボイラ協会のホームページに詳細が載っています。
目的別のボイラーの種類
目的別にボイラーを分けると下記の2種類があります。
- 温水ボイラー:お湯を作るボイラー
- 蒸気ボイラー:蒸気を作るボイラー
ボイラーでできるのは、お湯か蒸気だけです。
ボイラーが使われているのは、下記のような大型の施設です。
- ビル
- 工場
- 空港
- 駅
- ホテル
- 商業施設
- 病院
各施設ごとに、お湯or蒸気の用途が違います。
例えばこんな感じ。
- 大型のビル:暖房・給湯
- スーパー銭湯:給湯
- 工場:殺菌目的のお湯・蒸気
ちなみに、一般家庭では給湯器にボイラーが使われています。
ボイラーの資格「ボイラー技士」
ボイラーの取り扱いや定期点検は、国家資格のボイラー技士が必要です。
※ただし、簡易ボイラーの取り扱いは資格不要。
ボイラー技士には下記の種類があり、取り扱えるボイラーの規模が違います。
- 特級
- 一級
- 二級
ちなみに、特級が一番取り扱い範囲が広く、試験の難易度も高いです。
二級ボイラー技士の合格率は50~60%くらいなので、まずは二級から挑戦してみましょう。
受験資格もないので、受験しやすいですよ。
二級→一級→特級の順に受験していくイメージですね。
ボイラー技士の資格や試験については、ボイラー技士二級・一級・特級試験の難易度や合格率にまとめました。
合格のための勉強方法も解説してます!
【おまけ】ボイラー効率の計算式
定期的にボイラーの効率を検査しましょう。
ボイラーから発生したエネルギーの無駄があると効率が悪いからです。
例えば下記など。
- 熱が漏れている
- 蒸気が漏れている
- ボイラーが故障・劣化して効率が落ちている
ボイラー効率の計算式は、下記のとおりです。
- ボイラー効率(%)=出熱/入熱×100
- 出熱=実蒸発量×(蒸気の比エンタルピー-給水の比エンタルピー)
- 入熱=燃料消費量×燃料の発熱量
実蒸発量はボイラーの蒸気が出る口で、実際に蒸気量を計るのが良いですね。
給水した量から缶水ブローの量を引いた差で計算します。
定期的に検査することをおすすめします。
まとめ【ボイラーの種類を確認しましょう】
この記事をまとめます。
- ボイラーの種類は構造・法律・目的別で種類がある
- ボイラー取扱いの資格はボイラー技士
- 二級は受験資格がないので、挑戦してみましょう
- ボイラー効率が低下してないか、定期的にボイラー効率を計算しましょう
ボイラーの種類を確認したいあなたの参考になればうれしいです。
ちなみに、ボイラーで作ったお湯・蒸気の配管工事については、管工事施工管理技士が有効です。
管工事施工管理技士については、下記の記事に詳しくまとめています。
あなたの参考になればうれしいです!