取得すると、どんなメリットがあるの?
あと、どうすれば資格を取得できるの?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは以下のとおり。
- そもそも「施工管理技士浦」とは
- 1級・2級管工事施工管理技士補を取得する5つのメリット
- 1級・2級管工事施工管理技士補を取得する方法
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。
結論、管工事施工管理技士浦を取得するメリットは大きいです。
管工事施工管理技士も取得しやすくなり、キャリアアップにも有利なのでぜひとも挑戦しましょう。
資格を取得するコツもまとめたので、少しでも合格率を上げたい人は最後まで読んでみてください!
目次
施工管理技士補とは
そもそも「施工管理技士浦」とは、文字どおり「施工管理技士を補佐する資格」のことです。
以下のような施工管理技士の仕事を補佐します。
- 安全管理
- 工程管理
- 品質管理
- 原価管理
- 環境管理
- その他、事務作業など
2021年4月から新設された資格です。
施工管理技士補ができた理由
2021年に施工管理技士浦が新設された理由は、施工管理技士が不足しているからです。
出典:国土交通省「建設産業の現状と課題」
ベテランの技術者が引退していくことで、今後は施工管理不足がさらに深刻化するでしょう。
後述しますが、1級施工管理技士浦の資格があると、現場の監理技術者の配置義務を緩和できます。
人材不足を見越して作られた資格といってもいいでしょう。
施工管理技士補を取得できる要件
施工管理技士補は、施工管理技士試験の第一次検定に合格すると取得できます。
「施工管理技士補の試験」というものはなく、あくまで施工管理技士試験を受験します。
出典:国土交通省「技術検定制度の見直しについて」
以前は第一次検定と第二次検定の両方に合格しないと資格を取得できませんでしたが、2021年から第一次検定のみに合格した場合でも「施工管理技士補」の資格が付与されるようになりました。
もちろん、第二次検定も合格すると「施工管理技士」を取得できます。
施工管理技士と施工管理技士補の違い
施工管理技士は現場に配置が必要な主任技術者・監理技術者になれますが、施工管理技士浦は主任技術者・監理技術者になることができません。
資格 | 主任技術者 | 監理技術者 |
2級施工管理技士浦 | × | × |
2級施工管理技士 | ◯ | × |
1級施工管理技士浦 | × | × |
1級施工管理技士 | ◯ | ◯ |
企業は主任技術者・監理技術者がいないと工事を受注できないため、会社の売上に貢献しやすいのは施工管理技士といえるでしょう。
そのため、施工管理技士補を取得したら、施工管理技士を目指すのが一般的です。
ただし、2級施工管理技士を取得後に1級施工管理技士補を取得した人は、主任技術者になることができます。
1級・2級管工事施工管理技士補を取得する5つのメリット
メリットは以下の5つです。
- 第一次検定がずっと免除される
- 監理技術者の配置義務が緩和される
- 経営事項審査で加点される
- 年収アップしやすくなる
- 転職が有利になる
1つずつ解説していきます。
第一次検定がずっと免除される
施工管理技士補を取得すると、以後ずっと第一次検定が免除されます。
2020年までは第一次検定(学科試験)に合格後、2年以内に第二次検定(実地試験)に合格しないと、再び第一次検定からやり直しでした。
ですが、2021年以降は第一次検定に合格した場合、以後の第一次検定がすべて免除され、何度でも「第二次検定のみ」の受験でOKになりました。
出典:国土交通省「技術検定制度の見直しについて」
これにより施工管理技士試験に挑戦するモチベーションを維持しやすくなり、施工管理技士を取得しやすくなっています。
監理技術者の配置義務が緩和される
1級の施工管理技士補のみ、監理技術者の配置義務が緩和されます。
具体的には、専任の1級施工管理技士補が2人いれば、監理技術者は2つの現場を兼任することができます。
これにより、施工管理技士や監理技術者の不足を解消できます。
経営事項審査で加点される
施工管理技士補を取得することで、企業の経営事項審査で加点されます。
経営事項審査の点数が高いと「公共工事を受注しやすい」などメリットがあります。
具体的な加点内容は以下のとおり。
- 1級施工管理技士補:4点
- 2級施工管理技士補:加点対象ではないがCPD(継続教育制度)で単位を取得すれば加点
施工管理技士補も、企業の経営事項審査に貢献できるメリットがあります。
ちなみに、施工管理技士の経営事項審査の加点は以下のとおりです。
- 1級施工管理技士:5点
- 2級施工管理技士:2点
年収アップしやすくなる
施工管理技士補は監理技術者の配置義務が緩和されたり、経営事項審査で加点対象になれるため、企業の売上に貢献できる資格です。
そのため、昇給できたり、資格手当をつけてくれる企業が多く、年収アップしやすくなります。
稼ぎたい人も施工管理技士補を取得しましょう。
転職が有利になる
監理技術者の配置義務が緩和されたり、経営事項審査で加点対象になれる施工管理技士補は、当然ながら多くの企業が求めています。
そのため、施工管理技士補を取得すると転職も有利になります。
「あとは第二次検定に合格するだけで施工管理技士を取得できる」という状態でもあるため、早めに採用しておきたいと考える企業も多いです。
有利に転職活動を進めたい人も、施工管理技士補がおすすめです。
1級・2級管工事施工管理技士補を取得する方法
合格率とかどれくらいなの?
勉強のコツとかも知りたいな。
以下の項目で、管工事施工管理技士補を取得する方法を解説していきます。
- 1級・2級管工事施工管理技士補の合格率
- 管工事施工管理技士補の受験資格
- 管工事施工管理技士の勉強方法
1級・2級管工事施工管理技士補の合格率
1級と2級の管工事施工管理技士補の、過去5年の平均合格率は以下のとおりです。
- 1級:37.4%
- 2級:59%
当然ですが、1級の方が合格率が低い傾向です。
後述する受験資格を満たせば1級から挑戦しても良いですが、一般的には以下の順で資格を取得していく人が多いです。
- 2級管工事施工管理技士補
- 2級管工事施工管理技士
- 1級管工事施工管理技士補
- 1級管工事施工管理技士
2級で勉強したことは1級の試験にも活かせます。
まずは合格率の高い2級から取得していくのも良いでしょう。
管工事施工管理技士補の受験資格
管工事施工管理技士補の受験資格、つまり管工事施工管理技士の第一次検定の受験資格を解説します。
2級は、17歳以上であれば誰でも受験できます。
続いて、1級の受験資格は以下のとおりです。※スマホを横にすると見やすいです。
最終学歴or資格 | 管工事の実務経験年数 | ||
指定学科 | 指定学科以外 | ||
大卒、専門卒(高度専門士) | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 | |
短大卒、高専卒、専門卒(専門士) | 卒業後5年以上 | 卒業後7年6ヶ月以上 | |
高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後10年以上 | 卒業後11年6ヶ月以上 | |
その他 | 15年以上 | ||
技能検定合格者 | 10年以上 | ||
高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後8年以上の実務経験に指導監督的実務経験を含み、かつ、5年以上の実務経験後に専任の監理技術者に2年以上の指導を受けている者 | – | |
専任の主任技術者の実務経験1年以上 | 高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後8年以上 | 卒業後9年6ヶ月以上 |
その他 | 13年以上 | ||
2級合格者 |
ただし、令和6年以降は19歳以上であれば1級を受験できるようになる予定です。
まずは、あなたが受験資格を満たしているかチェックしましょう。
管工事施工管理技士の勉強方法
管工事施工管理技士試験の特徴は、必須問題が多いことです。
特に1級は、60問中38問が必須問題です。
「苦手分野を捨てる戦略」を使いにくいため、まんべんなく勉強していきましょう。
具体的な勉強のコツは以下の2つです。
- 過去問集をくりかえし解く
- スキマ時間はアプリで勉強する
おすすめの過去問題集をまとめておきます。
また、管工事施工管理技士のおすすめアプリは、1級2級管工事施工管理技士の試験勉強におすすめのアプリ16選を参考にどうぞ。
ちなみに、1級も2級も150〜200時間の勉強が必要と言われています。
可能な勉強時間に応じて、計画的に勉強を始めていきましょう。
1級 | 勉強期間の目安 | 勉強開始の目安 |
1日1時間勉強 | 5〜7ヶ月 | 前期:10〜12月後期:3〜5月 |
1日2時間勉強 | 3〜4ヶ月 | 前期:1〜2月後期:6〜7月 |
2級 | 勉強期間の目安 | 勉強開始の目安 |
1日1時間勉強 | 5〜7ヶ月 | 2〜4月 |
1日2時間勉強 | 3〜4ヶ月 | 5〜6月 |
管工事施工管理技士補→管工事施工管理技士の受験資格
念のため、管工事施工管理技士補を取得後に、管工事施工管理技士に挑戦する場合の受験資格(第二次検定の受験資格)を解説しておきます。
まず1級管工事施工管理技士の受験資格は以下のとおりです。※スマホを横にすると見やすいです。
最終学歴or資格 | 管工事の実務経験年数 | ||
指定学科 | 指定学科以外 | ||
2級合格後3年以上 | 合格後1年以上の指導監督的実務経験および専任の監理技術者に2年以上の指導を受けた実務経験が3年以上 | ||
2級合格後5年以上 | 合格後5年以上 | ||
2級合格後5年未満 | 高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後9年以上 | 卒業後10年6ヶ月以上 |
その他 | 14年以上 | ||
専任の主任技術者の実務経験が1年以上の2級合格者 | 合格後3年以上 | 合格後1年以上、専任の主任技術者実務経験を含む3年以上 | |
合格後3年未満の短大卒、高専卒、専門卒(専門士) | 卒業後5年以上 | 卒業後7年以上 | |
合格後3年未満の高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後7年以上 | 卒業後8年6ヶ月以上 | |
合格後3年未満のその他 | 12年以上 |
続いて、2級管工事施工管理技士の受験資格は以下のとおりです。
最終学歴 | 管工事の実務経験年数 | |
指定学科 | 指定学科以外 | |
大卒、専門卒(高度専門士) | 卒業後1年以上 | 卒業後1年6ヶ月以上 |
短大卒、高専卒、専門卒(専門士) | 卒業後2年以上 | 卒業後3年以上 |
高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 |
その他 | 8年以上 | |
技能検定合格者 | 4年以上 |
まとめ|1級・2級管工事施工管理技士補を取得するメリットは大きい
最後にもう一度、1級・2級管工事施工管理技士補を取得する5つのメリットをまとめておきます。
- 第一次検定がずっと免除される
- 監理技術者の配置義務が緩和される
- 経営事項審査で加点される
- 年収アップしやすくなる
- 転職が有利になる
取得するメリットが大きいので、さっそく挑戦してみましょう。
管工事施工管理技士試験の詳細や難易度は、以下の記事にまとめています。
あなたのキャリアアップの参考になればうれしいです!