合格率とかってどれくらいなんだろう?
けっこう難しい試験なのかな…?
勉強方法のコツとかも知りたい。
あと、冷凍空調技士を取得すると、どんな会社に転職できるの?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 冷凍空調技士の合格率や難易度がわかる
- 冷凍空調技士に合格しやすい勉強方法のコツがわかる
- 冷凍空調技士に合格した後の転職先がわかる
冷凍空調技士とは、冷凍設備の設計・製造・工事管理・調査・保安などを行う民間資格です。
取得しておくとキャリアアップに有利なので、ぜひとも取得しておきましょう。
決して難しい試験ではありませんが、きちんと勉強しないと落ちてしまいます。
勉強方法のコツも解説するので、さっそく勉強を始めてみましょう。
目次
冷凍空調技士試験の合格率からみる難易度
近年の冷凍空調技士の合格率は下記のとおりです。
- 第一種:約42%
- 第二種:約77%
第二種はまじめに勉強すれば合格できるレベルですが、第一種はさらに難易度が上です。
※第一種の方が上位資格です。
難易度のイメージは下記のとおり。
- 第一種:冷凍空調装置の研究や設計ができるレベル
- 第二種:大学の工学部卒業くらいのレベル
わかりやすくいうと、実務経験が多い人ほど有利な試験という感じです。
実務経験豊富な人は、良い機会なので資格を取得してしまいましょう。
冷凍空調技士の受験資格
受験資格は第一種と第二種で違います。
まずは第一種の受験資格から見てみましょう。
区分 | 実務経験 |
冷凍・冷蔵・空調など低温・高温の実務経験がある人 | 4年以上 |
大学・短大・高専で工学・理学を修了した人 | 2年以上 |
第二種に合格した人 | 3年以上 |
工業高校を卒業した人 | 3年以上 |
冷凍空調学会主催の通信教育を有績で修了 | 2年以上 |
第一種はきちんと実務経験がある人しか受験できません。
第二種は誰でも受験できますが、資格の認定には2年以上の実務経験が必要です。
冷凍空調技士の試験問題
試験問題の内容は、第一種も第二種も下記のとおりです。
理論:2時間 | 技術:2時間 |
冷凍サイクルと圧縮機伝熱および熱交換
冷媒・冷凍機油・ブライン 圧力容器の強度 空気調和(Ⅰ) 空気調和(Ⅱ) |
冷凍装置の設計計算冷凍装置の自動制御
冷媒配管・付属機器 冷凍装置の運転と保守 保安 空気調和機 |
第二種はマークシートのみですが、第一種はマークシートと記述式です。
第一種の記述式問題は下記なども出題されるので、内容をきちんと理解してないと解けません。
- 計算問題
- 用語を説明する記述問題
モリエル線図や湿り空気線図を使った設計などをできるレベルが求められます。
合格基準は60%以上
冷凍空調技士の合格基準は、満点中60%以上の正答です。
試験終了と同時に問題用紙も回収されてしまうので、自己採点ができないのが辛いところ。
合格発表まで合格or不合格の感覚はわからないようになっています。
冷凍空調技士の試験概要
試験概要も紹介しておきますね。
- 願書受付期間:12月
- 試験:2月
- 合格発表:4月
- 受験地:東京、大阪、名古屋、福岡
- 受験料:1万円
ちなみに、合格したら3年以内に登録手続きをしないと資格が失効してしまうので要注意。
登録手続きには実務経験証明書も必要です。
また、資格の有効期限は3年です。
有効期限を過ぎて、資格喪失後5年以内に第二種の入会手続きをすると2万円で復活の審議が行われます。
冷凍空調技士に合格するための勉強のコツ【テキストや過去問集で勉強】
結論、日本冷凍空調学会が発行しているテキストや過去問題集で勉強しましょう。
日本冷凍空調学会のサイトから購入できます。
独学でも合格できるので、まずはテキストと過去問題集を購入することをおすすめします。
まずはテキストで基礎学習をして、あとはひたすら過去問を解きましょう。
王道の勉強方法ですが、過去問で実戦に触れるのが一番効率的な勉強方法です。
できれば過去問は3周解きましょう。
かなり理解度が深まって、合格に近づけますよ。
冷凍空調技士は講習会あり
という人は、日本冷凍空調学会が主催する講習会に参加しましょう。
3日間の講習会で、試験対策を学べます。
独学よりも理解が深まるので、独学をした上で参加すると効果的ですね。
講習会の費用は、日本冷凍空調学会の会員か非会員かで変わります。
- 会員:25000円
- 非会員:30000円
講習会は参加しておく方が無難なので、積極的に参加してみてください。
冷凍空調技士に合格した後の転職先
結論、下記のような会社に転職できます。
- 冷凍・冷房機器メーカー
- 冷凍・冷房機器の設置工事や保安の会社
仕事内容は下記のようなイメージです。※会社によって変わります。
- 空調機器の仕様設計
- 冷凍サイクル
- 送風機や熱交換器などの開発
- 冷凍・冷房機器の検査・保安
- 冷凍・冷房機器の工事管理
- 業務用エアコンの工事
転職に有利な資格なので、キャリアアップしたい人は取得して損はないかと。
第一種冷凍空調技士を取得するとキャリアアップの道が開ける
特に、第一種の冷凍空調技士を取得すると、下記の資格取得の要件に該当します。
- 冷凍装置検査員
- 冷凍特別装置検査員
- 冷凍空調工事保安管理者
- 冷凍機器溶接士
- 第一種冷媒フロン類取扱技術者
結論、第一種の冷凍空調技士でキャリアアップの道が開けるので、取得すると有利です。
【よくある質問】冷凍空調技士と冷凍機械責任者の違い
簡単にいうと、下記のように違います。
- 冷凍空調技士:冷凍設備の設計・製造・工事管理・調査・保安を行う
- 冷凍機械責任者:冷凍設備の保安を行う
結論、冷凍空調技士の方が業務範囲が広いイメージです。
できれば両方取得しておくと良いですね。
ちなみに冷凍機械責任者については、高圧ガス製造保安責任者の合格率や試験内容からみる難易度にまとめてます。
まとめ【冷凍空調技士はきちんと勉強しないと合格できない難易度です】
くりかえしですが、冷凍空調技士の近年の合格率は下記のとおりです。
- 第一種:約42%
- 第二種:約77%
けっこう勉強しないと合格できないレベルなので、早めに勉強を始めましょう。
勉強方法は、日本冷凍空調学会が発行するテキストと過去問題集がおすすめです。
日本冷凍空調学会のホームページから購入してみてください。
独学に自信がない人は、日本冷凍空調学会の講習会に参加して理解を深めましょう。
また、冷凍設備系の資格については、高圧ガス製造保安責任者の合格率や試験内容からみる難易度が参考になるかと。
あなたのキャリアアップの参考になれば幸いです。