電気資格で一番難しいのは何?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかること
- 電気資格で一番合格率が低くて難しいのは電気電子部門の技術士
- 電気電子部門の技術士の勉強方法
- 合格率で見る電気資格の難易度ランキング
- 実務経験なしの初心者におすすめの資格3選
こんな人に読んでほしい
- 電気系の資格を取りたい人
- 実務経験なしから電気系の資格を取得して就職したい人
結論、電気資格で一番合格率が低くて難しいのは「電気電子部門の技術士」です。
電気電子部門の技術士は難関ですが、未経験者でも第一次試験を受験できます。
でも、初心者がいきなり難しい資格に挑戦するのは不安…
と思いますよね?
この記事では、実務経験がない初心者さんにおすすめの資格も紹介するので、あなたに合う資格から挑戦していきましょう。
資格を取得して手に職をつけたり、キャリアアップしていきたい人は最後まで読んでみてください!
この記事の監修者
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の技術者派遣や転職サポートを行う会社です。
設備について役立つ情報を配信しています。
目次
電気資格で一番合格率が低くて難しいのは電気電子部門の技術士
くりかえしですが、電気資格で一番合格率が低くて難しいのは「電気電子部門の技術士」です。
あくまで合格率を基準にした判定なので、あらかじめご了承ください。
過去5年の第一次試験×第二次試験の平均合格率は約4%です
年度 | 第一次×第二次の合格率 |
---|---|
令和元年度 | 4.8% |
令和2年度 | 6% |
令和3年度 | 5.3% |
令和4年度 | 1.4% |
令和5年度 | 2.5% |
過去5年の平均合格率 | 4% |
参考:公益社団法人日本技術士会|技術士第一次試験 統計情報・技術士第二次試験 統計情報から合格率を計算
ただし、技術士は第一次試験に合格後、4〜7年の実務経験を積んでから第二次試験を受けます。
そのため、同一年度で第一次試験×第二次試験の合格率を出すのは本質的ではないかもしれませんが、参考までにご紹介しています。
他の難関資格と比較してみても、電気電子部門の技術士の合格率が低いことがわかります。
合格率が低い国家資格
- 司法書士:約3.5%
- 電気電子部門の技術士:約4%
- 社労士:約5%
- 公認会計士:約10%
- 宅地建物取引士:約16%
参考までに、電気電子部門の技術士の第一次検定の合格率は以下のとおりです。
年度 | 第一次試験の合格率 |
---|---|
令和元年度 | 51.8% |
令和2年度 | 48.3% |
令和3年度 | 33.1% |
令和4年度 | 36.5% |
令和5年度 | 38.2% |
過去5年の平均合格率 | 41.6% |
参考:公益社団法人日本技術士会|技術士第一次試験 統計情報
そして、第二次試験の合格率は以下のとおりです。
第二次試験が難しいとわかります。
年度 | 合格率 |
---|---|
令和元年度 | 9.3% |
令和2年度 | 12.5% |
令和3年度 | 16.1% |
令和4年度 | 3.8% |
令和5年度 | 6.5% |
過去5年の平均合格率 | 9.6% |
参考:公益社団法人日本技術士会|技術士第二次試験 統計情報
電気電子部門の技術士とは
そもそも「電気電子部門の技術士」って何?
「技術士」とは、高度な専門知識とスキルを証明できる国家資格です。
技術士には21の部門があり、電気電子部門はその1つです。
技術士の部門
- 機械
- 船舶・海洋
- 航空・宇宙
- 電気電子
- 化学
- 繊維
- 金属
- 資源工学
- 建設
- 上下水道
- 衛生工学
- 農業
- 森林
- 水産
- 経営工学
- 情報工学
- 応用理学
- 生物工学
- 環境
- 原子力・放射線
- 総合技術監理部門
ちなみに「建設部門」の技術士については、建設部門の技術士の合格率や難易度【おすすめの勉強方法も紹介します】に詳しくまとめています。
電気電子部門の技術士は、以下のジャンルを取り扱う専門家です。
電気電子部門の技術士の専門科目
- 発送配変電
- 電気応用
- 電子応用
- 情報通信
- 電気設備
電気電子部門の技術士って、どんなところに就職できるの?
主な就職先は以下のとおりです。
電気電子部門の技術士が働くところ
- ゼネコンの技術研究部門
- コンサルタント
- 官公庁
- 電力会社
- 製造業など
技術士は専門性が高く需要があるため、手に職がつく資格といえるでしょう。
電気電子部門の技術士の勉強方法
ちなみに、電気電子部門の技術士ってどうやって勉強すればいいの?
電気電子部門の技術士には、第一次試験と第二次試験があります。
それぞれ勉強方法を解説していきます。
第一次試験の内容と勉強方法
第一次試験は誰でも受験できます。
試験内容は以下のとおりです。
試験 | 内容 |
---|---|
基礎科目 | 択一式 科学技術全般にわたる基礎知識 |
適性科目 | 択一式 技術士法第4章の規定の遵守に関する適性 |
専門科目 | 択一式 発送配変電 電気応用 電子応用 情報通信 電気設備 |
参考:公益社団法人日本技術士会|技術士制度について
勉強法はテキストと過去問がおすすめです。
過去問は、公益社団法人日本技術士会のサイトに掲載されています。
第二次試験の内容と勉強方法
第一次試験に合格して「修習技術者」になり、所定の実務経験年数が経過すると第二次試験を受験できます。
試験内容は以下のとおりです。
試験 | 内容 |
---|---|
必須科目 | 記述式 技術部門全般にわたる専門知識、応用能力、問題解決能力、課題遂行能力に関するもの |
選択科目 | 記述式 専門知識、応用能力、問題解決能力、課題遂行能力に関するもの |
口頭試験 | 面接 |
第二次試験は試験範囲が広く、難易度が高いです。
勉強方法は、テキスト・過去問・オンライン講座がおすすめです。
過去問は、公益社団法人日本技術士会のサイトに掲載されています。
合格率で見る電気資格の難易度ランキング
電気資格の難易度ランキングも見たいな。
あくまで合格率順ですが、電気資格の難易度ランキングをまとめました。
難易度が高い順に並べています。
資格 | 過去5年の平均合格率 |
---|---|
電気電子部門の技術士 | 約4% |
第一種電気主任技術者 | 約8% |
第二種電気主任技術者 | 約9% |
1級電気工事施工管理技士 | 約26% |
2級電気工事施工管理技士 | 約29% |
第三種電気主任技術者 | 約31.3% |
第一種電気工事士 | 約44.2% |
第二種電気工事士 | 約51.5% |
電気電子部門の技術士に次に難しいのは、第一種と第二種の電気主任技術者です。
「電気主任技術者」とは、電気工作物の保安業務を行う国家資格です。
詳しくは、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツにまとめています。
実務経験なしの初心者におすすめの資格3選
実務経験がない初心者におすすめの電気資格はどれ?
特におすすめなのは以下の3つです。
おすすめ資格
- 1級電気工事施工管理技士補
- 2級電気工事施工管理技士補
- 第二種電気工事士
すべて実務経験なしでも受験できる資格です。
1つ解説するので、受験を検討してみましょう。
1級電気工事施工管理技士補
1級電気工事施工管理技士補とは、電気工事の現場管理を行う電気工事施工管理技士をサポートする資格です。
1級電気工事施工管理技士は、大規模な電気工事現場の管理業務を行う資格です。
別名「現場監督」といわれることもあります。
おすすめポイント
1級電気工事施工管理技士が不足していることもあり、令和6年から19歳以上であれば第一次検定を受験できるようになりました。
年収アップしたり、転職が有利になる資格です。
第一次検定に合格すれば「1級電気工事施工管理技士補」を取得できます。
第一次検定に合格後、所定の実務経験年数を満たせば第二次検定を受験できて、1級電気工事施工管理技士を目指せます。
出典:国土交通省|令和6年度より施工管理技術検定の受験資格が変わります
新受験資格については、令和6年度から施工管理技士試験の受験資格が改正される|3つの注意点も解説にまとめています。
また、1級電気工事施工管理技士については、1級電気工事施工管理技士の合格率や難易度!効率的な勉強方法を参考にどうぞ。
2級電気工事施工管理技士補
2級電気工事施工管理技士補は、主に2級電気工事施工管理技士をサポートする資格です。
2級電気工事施工管理技士は、小〜中規模の電気工事現場の管理業務を行う資格です。
おすすめポイント
2級電気工事施工管理技士も不足しているため、取得すると年収アップしたり、転職が有利になります。
2級電気工事施工管理技士補は、17歳以上であれば第一次検定を受験できます。
第一次検定に合格後、所定の実務経験年数があれば第二次検定を受験でき、第二次検定にも合格すると2級電気工事施工管理技士を取得できます。
2級電気工事施工管理技士の詳細は、2級電気工事施工管理技士の合格率から見る難易度!勉強方法も解説を参考にどうぞ。
第二種電気工事士
「電気工事士」は、電気工事をする際に必須の資格です。
第二種電気工事士は誰でも受験できるため、未経験者さんにおすすめです。
ポイント
先に第二種電気工事士を取得しておくと、就職しやすくなります。
電気工事をしたい人は、まず第二種電気工事士から取得しましょう。
第二種電気工事士を取得すると、他の資格の受験資格も得られます。
受験資格を得られる資格
- 消防設備士甲種
- 認定電気工事従事者
- 特種電気工事資格者
- 蓄電池設備整備資格者
- PVマスター保守点検技術者
- 2級電気工事施工管理技士(1年以上の実務経験が必要)
第二種電気工事士については、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツにまとめています。
まとめ|電気資格で一番難しいのは電気電子部門の技術士
くりかえしですが、電気資格で一番難しいのは「電気電子部門の技術士」です。
また、実務経験なしの初心者さんにおすすめの電気資格は以下の3つです。
おすすめ資格
- 1級電気工事施工管理技士補
- 2級電気工事施工管理技士補
- 第二種電気工事士
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電気工事施工管理技士補の受験を検討している人は、転職先候補の1つに加えてみてください。
あなたの資格取得やキャリアの参考になればうれしいです!