配管技能士と管工事施工管理技士の違いを知りたいな。
どっちを取得するべきなのかな?
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかること
- 配管技能士と管工事施工管理技士の違い
- 配管技能士と管工事施工管理技士の受験資格や合格率
- 配管技能士と管工事施工管理技士の勉強法
- 配管技能士・管工事施工管理技士以外のおすすめ資格
私たち「ワット・コンサルティング」は、施工管理の技術者派遣の会社です。
未経験から施工管理になりたい方を募集しています。
配管技能士は現場作業の技術者向けの資格で、手を動かす実務が中心です。
一方、管工事施工管理技士は工事全体を管理する資格です。
配管技能士と、管工事施工管理技士以外でおすすめの資格も紹介するので、最後まで読んでみてください。
この記事の監修者
施工管理の技術者派遣を行う会社。これまで1500名以上の未経験者を施工管理として育成した実績あり。
- 労働者派遣事業許可番号 派13-304593
- 有料職業紹介事業許可番号 13- ユ-304267
- 特定建設業 東京都知事許可 (特-1) 第150734号
目次
配管技能士と管工事施工管理技士の違い
配管技能士と管工事施工管理技士の違いを、以下の項目で解説していきます。
配管技能士と管工事施工管理技士の違い
- 仕事内容の違い
- 受験資格の違い
- 試験の難易度や合格率の違い
- 資格を取得するメリットの違い
あなたがどちらを受験するか参考にしてみてください。
仕事内容の違い
配管技能士と管工事施工管理技士の違いは以下のとおりです。
資格 | 仕事内容 |
---|---|
配管技能士 | 配管の設置・修理・メンテナンス作業を担当。手作業や工具を使った業務が中心。 |
管工事施工管理技士 | 工事全体の計画・スケジュール管理・安全管理などを担当。現場の作業員や資材の手配、品質管理を統括する役割。 |
配管技能士が現場の実作業を担当するのに対し、管工事施工管理技士は全体を統括する役割を果たします。
それぞれの仕事内容の詳細は、以下の記事を参考にしてみてください。
受験資格の違い
配管技能士と管工事施工管理技士の受験資格は以下のとおりです。
資格 | 受験資格 |
---|---|
配管技能士 | 3級:半年以上の実務経験が必要。学歴によっては実務経験がなくても受験可能。 |
2級:2年以上の実務経験が必要。ただし、3級を取得している場合は実務経験がなくても受験できる。 | |
1級:7年以上の実務経験が必要。ただし、3級を取得している場合は4年、2級を取得している場合は2年に必要な実務経験年数が2年に短縮される。※学歴により、必要な実務経験年数が短縮される場合あり。 | |
管工事施工管理技士 | 第一次検定は実務経験がなくても受験可能。第二次検定は、第一次検定に合格後に1〜5年の実務経験が必要。 |
参考:厚生労働省|技能検定試験の受検資格要件が大幅に緩和されました・一般財団法人全国建設研修センター|令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります【新受検資格】
資格の等級に応じて異なる受験条件が定められているため、自身の経験や学歴を確認しながら進めましょう。
試験の難易度や合格率の違い
配管技能士と管工事施工管理技士の違いは以下のとおりです。
資格 | 合格率 |
---|---|
配管技能士 | 59.9%(令和5年) |
1級管工事施工管理技士 | 第一次検定:42.9% 第二次検定:57% |
2級管工事施工管理技士 | 第一次検定:56.8% 第二次検定:59.7% |
参考:厚生労働省|令和5年度「技能検定」の実施状況を公表します・国土交通省|令和4年度 1級管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定 「第一次検定」合格者の発表|令和4年度管工事・電気通信工事・造園施工管理技術検定(1級・2級) 「第一次検定(2級後期)」及び「第二次検定」合格者の発表
いずれも50%前後の合格率となっています。
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資格を取得するメリットの違い
配管技能士を取得するメリットは以下のとおりです。
配管技能士を取得するメリット
- 現場作業のスキルを証明できる
- 特定の現場で資格保持者が求められるケースが多い
配管技能士は、現場での技術力を証明します。
技術力をさらに向上させたい方に適した資格といえるでしょう。
一方、管工事施工管理技士を取得するメリットは以下のとおりです。
管工事施工管理技士を取得するメリット
- 現場に配置が必要な責任者になれて重宝される
- 公共工事を受注しやすくなり会社に貢献できる
- 年収アップしたり、転職が有利になったりする
管工事施工管理技士を取得すると、現場に配置が必要な「主任技術者」になれます。
さらに、1級管工事施工管理技士を取得すると、大規模な現場に配置が必要な「監理技術者」の資格も与えられます。
会社は主任技術者や監理技術者がいないと工事を受注できないため、管工事施工管理技士は会社の売上に貢献できる資格といえるでしょう。
管工事施工管理技士がいることで、公共工事も受注しやすくなります。
その結果「会社にとってなくてはならない人材」になれて、年収アップが期待できます。
もちろん転職も有利になるでしょう。
キャリアアップのためにも、資格を取得していくのがおすすめです。
配管技能士と管工事施工管理技士はどちらを取得するべき?
資格の違いは理解したけど、自分にはどっちが合っているんだろう?
配管技能士は現場作業の専門技術を発揮する資格で、手を動かす実務が中心です。
一方、管工事施工管理技士は、工事全体の進行管理や安全管理など、現場全体を統括する役割が求められます。
資格ごとに業務が違うので、あなたのやりたい仕事を基準に選んでみてください。
自分の適性がわからない…
という方は、施工管理に向いている人の特徴30選|向いてない人の特徴も解説も参考にしてみてください。
管工事施工管理技士を含む「施工管理に向いている人の特徴」を紹介しています。
配管技能士と管工事施工管理技士の勉強法
配管技能士と管工事施工管理技士を取得するための勉強法が知りたいな。
それぞれの資格に合った勉強法を実践することが合格の鍵です。
以下の方法を試してみましょう。
勉強方法
- 過去問題集を繰り返し解く
- 計画的な学習スケジュールを作成する
1つずつ解説していきます。
過去問題集をくりかえし解く
配管技能士と管工事施工管理技士は、過去に出題された問題と似た出題が多い傾向があります。
そのため、過去問題集をくりかえし解いて勉強すると効率的です。
もちろん体系的な知識も必要なので、テキストと合わせて以下のように勉強してみてください。
おすすめの勉強方法
- まずテキストに目を通す
- 過去問題集を3〜5周解く
この2ステップで勉強すると、出題の傾向を覚えて合格率が高まります。
おすすめのテキストや過去問題集は以下にまとめたので、参考にしてみてください。
おすすめ
計画的な学習スケジュールを作成する
配管技能士・管工事施工管理技士は、3ヶ月の勉強時間を確保すると無理のない勉強のスケジュールを組めるでしょう。
特に1級管工事施工管理技士は難易度が高いので、不安な方は長めの勉強時間を確保するのをおすすめします。
各試験の「勉強を始める時期」の目安は以下のとおりです。
資格試験の時期 | 勉強を始めた方が良い時期 |
---|---|
配管技能士(前期) 実技:8〜9月 学科:7〜9月 | 実技:5〜6月 学科:4〜6月 |
配管技能士(後期) 実技:1〜2月 学科:1〜2月 | 実技:10〜11月 学科:10〜11月 |
1級管工事施工管理技士 第一次検定:6月 第二次検定:12月 | 第一次検定:3月 第二次検定:9月 |
2級管工事施工管理技士 第一次検定(前期):6月 第一次検定(後期)第二次検定:11月 | 第一次検定:3月 第二次検定:8月 |
早めに勉強を始めて、しっかりと試験対策をしていきましょう。
配管技能士・管工事施工管理技士以外のおすすめ資格3選
配管技能士や管工事施工管理技士以外に、おすすめの資格ってある?
配管に関わる資格では、以下の3つの資格がおすすめです。
おすすめ資格
- 建築設備士
- 給水装置工事主任技術者
- 排水設備工事責任技術者
1つずつ解説していきます。
建築設備士
建築設備士は、建築士に対して建築設備の設計や工事監理に関する助言を行う資格です。
建設会社・設計事務所・設備メーカー・不動産会社など、就職先の選択肢が広がります。
資格を取得することで二級建築士や木造建築士の受験資格が得られ、さらに建築設備士として4年以上の実務経験を積むと一級建築士の受験資格も取得できます。
受験には指定学科の卒業・国家資格・実務経験などが求められるため、興味がある方は将来的に取得を目指すと良いでしょう。
建築設備士の詳細は、建築設備士のメリット5選【試験の難易度や勉強のコツも解説する】を参考にしてみてください。
給水装置工事主任技術者
給水装置工事主任技術者は、給水装置の施工と管理に関する専門知識を証明する国家資格です。
この資格は、水道事業者から指定を受けるために必要不可欠であり、水道工事の品質と安全性を確保する役割があります。
給水装置工事主任技術者の主な仕事内容は以下のとおりです。
給水装置工事主任技術者の主な仕事内容
- 給水装置の施工管理
- 水道局との調整
- 技術指導など
資格取得には、給水装置工事に関して3年以上の実務経験が必要です。
詳細は、給水装置工事主任技術者の難易度【合格率や過去問から分析】にまとめています。
排水設備工事責任技術者
排水設備工事責任技術者は国家資格ではありませんが、排水設備の指定工事店として登録するために不可欠です。
指定工事店には必ず1名以上の排水設備工事責任技術者を置く必要があるため、資格を取得しておくと転職が有利になるでしょう。
排水設備工事責任技術者の主な仕事内容は以下のとおりです。
排水設備工事責任技術者の主な仕事内容
- 排水装置工事の計画・施工・メンテナンス
- 施工図面の作成
- スケジュール管理
- 予算管理など
受験資格は都道府県によって異なるため、受験を希望する場合は事前に確認が必要です。
詳しくは、排水設備工事責任技術者の難易度を合格率から分析【勉強方法も解説】も参考にしてみてください。
まとめ|配管技能士と管工事施工管理技士の違いを理解しよう
配管技能士は現場で配管を設置・修理する技術者向けの資格で、実務能力が重視されます。
一方、管工事施工管理技士は工事全体を計画し、安全管理や品質管理を行う管理者向けの資格です。
どちらの資格も建設業界でのキャリア形成に役立ちますが、自分の適性や目指す働き方を基準に選びましょう。
あなたの資格取得や転職活動に、少しでもお役に立てれば幸いです!