取得するメリットも知りたいな。
試験は難しいのかな…?
勉強のコツも教えてほしい。
キャリアアップしたいから、資格を取っていきたいんだよね。
こういった疑問や要望に応える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 自家用発電設備専門技術者を取得するメリットがわかる
- 自家用発電設備専門技術者の試験内容がわかる
- 自家用発電設備専門技術者試験の難易度がわかる
- 自家用発電設備専門技術者の勉強方法がわかる
- 自家用発電設備専門技術者と併せておすすめの資格がわかる
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。
この記事では、自家用発電設備専門技術者の資格について解説していきます。
結論、電気系の資格を強化したい人は、ぜひとも取得しておきましょう。
日本は災害の多い国なので、発電設備の需要があります。
試験の難易度は低めなので、割と取得しやすい資格です。
自家用発電設備専門技術者を取得しておくことで、さらに求められる人材になれるでしょう。
併せておすすめの資格も紹介するので、キャリアアップ・収入アップしたい人は最後まで読んでみてください!
目次
自家用発電設備専門技術者とは?資格の必要性
自家用発電設備専門技術者とは、自家用発電設備の設計、製造、据付工事、運転管理、保全を行う資格です。
一般社団法人日本内燃力発電設備協会が主宰しています。
災害時には自家用発電設備が必要不可欠です。
日本は災害が多いので、自家用発電設備専門技術者が求められています。
自家用発電設備専門技術者の種類
自家用発電設備専門技術者は、下記の3種類があります。
業務区分 | 業務内容 |
装置部門(S) |
|
据付工事部門(K) |
|
保全部門(M) |
|
受験するときも、3つから1つを選びます。
あなたの業務に近いものを受験しましょう。
自家用発電設備専門技術者を取得する4つのメリット
結論、下記の4つです。
- 特種電気工事資格者を取得できる
- 電気主任技術者選任の判断材料になる
- 発電設備の点検が3ヶ月に1回以上でOKになる
- 自家用発電設備・火気使用設備の点検と整備ができる
1つずつ解説します。
【メリット1】特種電気工事資格者を取得できる
据付工事部門(K)で取得した人は、特種電気工事資格者の資格を取得できます。
特種電気工事資格者とは、自家用電気工作物(最大電力500kW未満)のネオン工事や非常用予備発電装置工事ができる資格です。
経済産業省産業保安監督部へ申請すると取得できます。
参考:特種電気工事資格者とは【資格を取得する方法は講習と試験がある】
【メリット2】電気主任技術者選任の判断材料になる
電気主任技術者の選任許可を受ける際、自家用発電設備専門技術者があると実務経験を判断する材料になります。
電気主任技術者については、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツにまとめています。
【メリット3】発電設備の点検が3ヶ月に1回以上でOKになる
2000kW未満の常用発電設備(内燃力・ガスタービン)の保安業務を外部に委託するときは、月1回以上の点検が必要です。
ですが、自家用発電設備専門技術者の装置部門(S)の合格者だと、3ヶ月に1回以上でもOKになります。
【メリット4】自家用発電設備・火気使用設備の点検と整備ができる
保全部門(M)の合格者は、自家用発電設備の点検と整備ができます。
また、火気使用設備の点検や整備も可能です。
自家用発電設備専門技術者の試験内容
試験は難しいのかな…?
下記の項目で、自家用発電設備専門技術者の試験内容を解説していきます。
- 受験資格
- 講習と試験
- 試験の難易度
自家用発電設備専門技術者の受験資格【実務経験が必要】
自家用発電設備専門技術者を受験するには、下記のとおり発電設備の実務経験が必要です。
資格の種類 | 必要な実務経験年数 |
装置部門(S) | 5年以上 |
据付工事部門(K) | 5年以上 |
保全部門(M) | 3年以上 |
ただし、下記の学歴や資格がある人は実務経験の年数が緩和されます。
※スマホを横にすると見やすいです。
学歴or資格 | 装置部門(S) | 据付工事部門(K) | 保全部門(M) | |
大学 | 機械工学系or電気工学系 | 3年 | 3年 | 2年 |
短大 | ||||
高等専門学校(5年制) | ||||
電気主任技術者 | 1年 | 1年 | 1年 | |
ボイラー・タービン主任技術者 | ||||
技術士(機械/電気・電子) | ||||
消防設備士(第一類、第二類、第三類の甲種or乙種) | 該当せず | 該当せず | 1年 | |
消防設備点検資格者(第一種) |
自家用発電設備専門技術者は講習と試験がある
自家用発電設備専門技術者は、2日間の講習を受けて、試験に合格すると取得できます。
2日間の講習内容は下記のとおり。
1日目 |
|
2日目 |
|
2日目の午後に試験が行われます。
試験問題は下記のとおり。
必須問題 | 自家用発電設備の法令と基礎 |
選択問題 |
|
また、試験時間は種類によって変わります。
- 装置部門(S):1時間30分
- 据付工事部門(K):2時間
- 保全部門(M):2時間30分
自家用発電設備専門技術者試験の難易度【合格率は高い】
結論、試験の難易度は低めです。
2日間の講習で習った内容が出るため、きちんと講習を聞いていれば合格できるレベルです。
講師が試験に出るところを教えてくれますよ。
ほとんどの人が合格しています。
試験の概要
自家用発電設備専門技術者試験の試験概要は、下記のとおりです。
申込期間 | 4~6月 |
試験時期 | 9~11月(試験地によって違います) |
合格発表 | 12月 |
試験地 | 札幌、仙台、東京、名古屋、富山、大阪、広島、高松、福岡、那覇 |
受験申込料 | 39000円 |
申込書類 | 1部500円 |
詳しくは、日本内燃力発電設備協会のサイトを確認しましょう。
自家用発電設備専門技術者は資格更新と再講習が必要
自家用発電設備専門技術者の有効期限は5年で、継続する場合は更新手続きが必要です。
更新時は再度講習を受けます。
更新費用は11120円です。
また、5年の更新期限を過ぎても更新が可能です。
こちらも再講習を受けなければいけません。
期限を過ぎた場合の更新手数料は22400円です。
自家用発電設備専門技術者試験の勉強方法【講習がすべて】
コツがあれば知りたい。
くりかえしですが、2日間の講習で教わる内容が試験に出るため、きちんと講習を聞いていれば合格できる試験です。
ただし受験料が高めなので、できれば一発で合格したいですよね。
合格率を高めるコツは下記の2つです。
- 講習会場の近くにホテルをとる
- 1日目の夜に復習・予習をする
じっくりと自学習できるのは、1日目の夜しかありません。
できるだけ勉強時間を確保するためにも、講習会場の近くにホテルをとることをおすすめします。
1日目の復習と、2日目の予習をしておきましょう。
自家用発電設備専門技術者と併せておすすめの資格4選
自家用発電設備専門技術者とセットで取得した方がいい資格があれば知りたい。
結論、下記の4つがおすすめです。
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
- PV施工技術者
- 蓄電池設備整備資格者
それぞれ下記の項目も解説するので、キャリアアップの参考にしてみてください。
- どんな資格?
- おすすめの理由
- 受験資格
- 合格率
- 試験の難易度
電気工事施工管理技士
どんな資格? | 電気工事の施工管理を行う資格 |
おすすめの理由 |
|
受験資格 |
|
合格率 |
|
試験の難易度 |
|
特に1級は大手に転職できる可能性があり、年収700万円以上を稼ぐ人もいます。
電気工事施工管理技士の年収については、電気工事施工管理技士の年収【1級と2級の違いや給料を上げる3つの方法】を参考にどうぞ。
自家用発電設備専門技術者とセットで取得しておくと良いでしょう。
電気工事施工管理技士を取得するコツは下記の記事にまとめています。
電気主任技術者
どんな資格? | 事業用電気工作物や自家用電気工作物の保安業務を行える国家資格 |
おすすめの理由 |
|
受験資格 | 誰でも受験できる |
合格率 |
|
試験の難易度 | ★★★★★ |
電気系の資格で最難関資格といっていいでしょう。
事業用電気工作物には電気主任技術者を配置しなければいけないため、独占業務の資格です。
資格保有者は貴重なので、手に職がつく資格といえます。
電気主任技術者を取得するコツは、電気主任技術者・電験試験の難易度や年収!三種二種一種のコツを参考にどうぞ。
PV施工技術者
どんな資格? | 太陽光発電設備の施工や点検の資格 |
おすすめの理由 | PV施工技術者も発電に関する資格であるため |
受験資格 | PVマスター施工技術者
|
PVマスター保守点検技術者
|
|
合格率 | 約70% |
試験の難易度 | ★★☆☆☆ |
太陽光発電も災害時に活かせます。
知識向上のためにも勉強しておくと良いでしょう。
PV施工技術者の詳細は、PV施工技術者とは【マスター施工技術者とマスター保守点検技術者あり】にまとめています。
蓄電池設備整備資格者
どんな資格? | 建物内の蓄電池の維持管理の知識・スキルを証明する資格 |
おすすめの理由 | こちらも災害時に活かせる資格であるため |
受験資格 |
|
合格率 | 90%以上 |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
蓄電池も災害時に活かせます。
災害時の電気設備の知識を増やすためにも、勉強しておくのがおすすめです。
蓄電池設備整備資格者の詳細は、蓄電池設備整備資格者の講習内容【修了考査の合格率や難易度も解説】にまとめています。
まとめ:さっそく自家用発電設備専門技術者を取得しよう
この記事をまとめます。
- 自家用発電設備専門技術者は自家用発電設備の設計、製造、据付工事、運転管理、保全の資格
- 特種電気工事資格者を取得できたり、電気主任技術者の選任に役立つ
- 装置部門・据付工事部門・保全部門の3種類がある
- 2日間の講習をしっかり聞いていれば合格できる試験
- 1日目の夜に復習・予習をしておくのがおすすめ
自家用発電設備専門技術者を取得したい人は、さっそく申し込みをしてみましょう。
日本内燃力発電設備協会のサイトから申し込みできます。
また、併せておすすめの資格は下記の4つです。
- 電気工事施工管理技士
- 電気主任技術者
- PV施工技術者
- 蓄電池設備整備資格者
詳しくは下記の記事にまとめたので、キャリアアップの参考にしてみてください。
あなたの資格取得の参考になればうれしいです!