上下水道工事の資格一覧7選と試験の難易度|実務経験なしで受験できる資格アリ

上下水道工事の資格一覧7選と試験の難易度|実務経験なしで受験できる資格アリ

この記事では、上下水道工事の代表的な資格を7つ紹介します。

こんな人に読んでほしい

  • 未経験から水道工事の仕事に就職したい人
  • 水道工事の仕事でキャリアアップしたい人

上下水道に関する資格を取得したい人は、最後まで読んでみてください。

SAN-SUKE

上下水道工事の代表的な資格は以下の7つです。

資格

  1. 配管技能士
  2. 給水装置工事主任技術者
  3. 排水設備工事責任技術者
  4. 管工事施工管理技士
  5. 下水道管路更生管理技士
  6. 下水道管きょ更生施工管理技士
  7. 上下水道部門の技術士

実務経験なしでも受験できる資格もあるので、参考にしてみてください。

1つずつ解説していきます。

配管技能士

どんな資格?水道管など配管の工事を行う資格
受験資格1級:所定の実務経験年数が必要
2級:0〜2年の実務経験が必要
3級:誰でも受験できる
試験の合格率おおよそ50%
難易度★★☆☆☆
試験内容学科試験
実技試験

水道管を含む配管工事の技術を証明する国家資格です。

配管技能士が工事する設備

  • 給水管
  • 排水管
  • ガス管
  • 空気清浄装置
  • 冷暖房の換気設備

主に、配管工として働く人が取得しています。

※配管工の仕事内容は、配管工の仕事内容を解説【就職・転職する方法も紹介】を参考にどうぞ。

配管技能士は3級であれば誰でも受験できるので、まずは3級から挑戦してみましょう。

詳しくは、1級・2級・3級の配管技能士の試験内容【参考書や過去問の勉強方法】にまとめています。

給水装置工事主任技術者

どんな資格?給水装置工事の調査・計画・監督・検査などを行う資格
受験資格給水装置工事で3年以上の実務経験が必要
試験の合格率30〜40%程度
難易度★★★☆☆
試験内容マークシート試験のみ

給水装置工事主任技術者は、給水装置工事の調査→計画→工事の監督→竣工検査などを行う資格です。

そもそも「給水装置」とは、上水道管から給水用具までの設備全般をいいます。

企業は給水装置工事主任技術者がいることで給水装置工事を受注できるため、会社の売上に貢献できる資格です。

給水装置工事主任技術者を取得することで、資格手当などで収入アップする人もいるでしょう。

給水装置工事主任技術者の詳細は、給水装置工事主任技術者の難易度【合格率や過去問から分析】にまとめています。

排水設備工事責任技術者

どんな資格?排水設備の工事の管理を行う資格
受験資格高卒以上
排水設備工事の設計や施工で1〜2年の実務経験がある人
※都道府県によって違う
試験の合格率40〜60%程度
難易度★★★☆☆
試験内容マークシート試験のみ

排水設備工事責任技術者は、排水設備の新設・増設・改築の設計から施工までを担当する資格です。

排水設備工事を行う会社は1人以上の排水設備工事責任技術者を置かなければならないので、需要があり、なおかつ転職も有利になります。

業務独占資格でもあるため、排水設備工事にかかわる人は取得しておくと良いでしょう。

詳しくは、排水設備工事責任技術者の難易度を合格率から分析【勉強方法も解説】にまとめています。

管工事施工管理技士

どんな資格?管工事の施工管理・現場監督を行う資格
受験資格1級
第一次検定:19歳以上
第二次検定:所定の実務経験年数が必要
2級
第一次検定:17歳以上
第二次検定:所定の実務経験年数が必要
試験の合格率1級
第一次検定:約38%
第二次検定:約61%
2級
第一次検定:約59%
第二次検定:約55%
難易度★★★★☆
試験内容マークシート
記述式問題

管工事施工管理技士は、管工事の施工管理・現場監督を行う国家資格です。

資格を取得すると、以下のことができるようになります。

できること

  • 公共工事の入札が有利になる
  • 主任技術者・監理技術者・専任技術者になれる
  • 他の配管工事系の資格を取得しやすくなる

管工事の現場には管工事施工管理技士を配置しなければいけないため、資格を取得すると会社の売上に貢献しやすくなります。

参考:1級・2級管工事施工管理技士は何ができるのか?資格を取得する方法も解説

令和6年から受験資格が変わり、第一次検定は年齢条件を満たせば誰でも受験できるようになりました。

参考:令和6年度から施工管理技士試験の受験資格が改正される|3つの注意点も解説

また、第一次検定に合格すると「管工事施工管理技士補」という資格も与えられます。

管工事施工管理技士補については、1級・2級管工事施工管理技士補を取得する5つのメリットを参考にどうぞ。

管工事施工管理技士の詳細は、以下の記事にまとめたので参考にしてみてください。

下水道管路更生管理技士

どんな資格?既存の水道管を清掃し、塗料で再生させる資格
受験資格1級土木施工管理技士
1級土木施工管理技士補
1級建設機械施工技士
1級建設機械施工技士補
2級土木施工管理技士
2級建設機械施工技士(第1~6種)
技術士:建設の鋼構造及びコンクリート、農業の農業土木、水産の水産土木、森林の森林土木、総合技術監理
土木工事10年以上、かつ管路更生工事2件以上
難易度★★★☆☆
試験内容マークシート試験のみ

下水道管路更生管理技士とは、管路更生工事の監督業務を行う資格です。

「管路更生工事」とは、既存の水道管を内側から清掃して、塗料を使って再生させる工事のことです。

下水道管の更生工事には下水道管路更生管理技士が必要なので、需要がある資格といえるでしょう。

詳しくは、下水道管路更生管理技士の試験内容【テキストと過去問集で勉強しよう】にまとめています。

下水道管きょ更生施工管理技士

どんな資格?下水道管の更生工事の監督を行う資格
受験資格土木施工管理技士
管工事施工管理技士
技術士
土木工事、管工事で10年以上の実務経験かつ2件以上の管更生の実務経験
日本管更生技術協会の資格委員会が認める研修会で20時間超を受講した人
難易度★★★☆☆
試験内容マークシートと記述式問題

下水道管きょ更生施工管理技士は、下水道管の更生工事の監督業務を行う資格です。

下水道のメンテナンス工事は長期的に需要があるため、下水道管の更生工事に関わる人は取得しておきましょう。

詳しくは、下水道管きょ更生施工管理技士の試験内容【他にもおすすめの資格3選】にまとめています。

上下水道部門の技術士

どんな資格?上下水道の高度な知識・技術を証明できる国家資格
受験資格第一次試験:誰でも受験できる
第二次試験:第一次試験に合格した人or指定の教育課程を修了した人で一定の実務経験を積んだ人
試験の合格率第一次試験:約42%
第二次試験:約14%
難易度★★★★★
試験内容第一次試験:マークシート
第二次試験:筆記試験、口頭試験

上下水道部門の技術士は、上下水道の高度な知識・技術を証明する国家資格です。

上下水道工事を管轄する行政のコンサルティングなどを行います。

第一次試験は誰でも受験できますが、第一次試験に合格後に4年か7年の実務経験を積まないと第二次試験を受験できません。

出典:公益社団法人日本技術士会「技術士制度について」

さらに、第二次試験は難易度が高いです。

難しい試験ですが、取得すればキャリアが広がるのでおすすめの資格です。

そもそも、水道工事をするには資格が必要です。

無資格で工事をすると、以下のリスクがあります。

リスク

  • 工事不良で水道のトラブルが起きる
  • 罰金・罰則を課せられる

無資格でできる工事は、水道のパッキンの付け替えや蛇口の付け替えなど簡易な工事のみです。

水道工事をするためには、必要な資格を取得しましょう。

水道工事の内容

ちなみに、代表的な水道工事には以下の種類があります。

水道工事の種類

  • 給水管引込工事
  • 屋内配管工事
  • 下水道排水設備工事

また、水道の種類については、上水道と下水道の違いや仕組みを解説【中水道も簡単に解説します】にまとめたので参考にしてみてください。

最後にもう一度、上下水道工事の代表的な資格をまとめておきます。

資格

  1. 配管技能士
  2. 給水装置工事主任技術者
  3. 排水設備工事責任技術者
  4. 管工事施工管理技士
  5. 下水道管路更生管理技士
  6. 下水道管きょ更生施工管理技士
  7. 上下水道部門の技術士

以下の記事も参考にしてみてください。

あなたの資格取得・キャリアアップの参考になればうれしいです!

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