資格を取りたいんだけど、難しい試験なのかな?
勉強方法とかも知っておきたい。
あと、他に取得しといた方がいい資格もあれば知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 情報配線施工技能士の試験情報や難易度がわかる
- 情報配線施工技能士の勉強方法がわかる
- 他に取得しといた方がいい資格がわかる
情報配線施工技能士は、光ファイバーなど情報配線の施工技術や知識を証明する資格です。
インターネットの普及により2004年に作られた国家資格で、特定非営利活動法人高度情報通信推進協議会が主催しています。
この記事では、情報配線施工技能士の試験概要や難易度、勉強方法などを解説します。
また、併せて取得しておきたい4つの資格も紹介するので、キャリアアップの参考にしてみてください。
目次
【そもそも】情報配線施工技能士とは
情報配線施工技能士は、建物内にネットワーク回線やLANケーブルなどを設置する技術を証明する国家資格です。
具体的な仕事内容は下記のとおり。
- 通信ネットワークの施工や施工管理
- LANケーブルの配線工事や接続
- コネクタの設置
主な就職先は電気工事会社やネットワーク設備会社です。
スキルを証明できるので転職も有利
情報配線施工技能士は独占業務資格ではないため、資格がなくても作業は可能です。
ただ、ネットワーク回線などの施工スキルを証明できるため、転職は有利になります。
今後の転職のためや、キャリアアップに有益な資格なので、ぜひとも取得しておきましょう。
情報配線施工技能士の試験情報【難易度も解説】
情報配線施工技能士の試験について、下記の項目で詳しく解説していきます。
- 受験資格
- 試験科目
- 合格基準
- 免除制度
- 試験の概要
難易度も触れていくので、受験の参考にしてみてください。
※高度情報通信推進協議会のホームページを参考にしています。
受験資格【1級と2級は厳しい】
情報配線施工技能士の試験は、学科と実技があり、1~3級にわかれています。
それぞれの受験資格は下記のとおり。
試験区分 | 受験資格 |
1級の学科 |
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1級の実技 | 2年以内に1級の学科試験に合格した人 |
2級の学科 |
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2級の実技 | 2年以内に2級の学科試験に合格した人 |
3級の学科と実技 | 誰でも受験できる |
1級と2級は誰でも受験できるわけではないので、受験資格からみる難易度は少し高めです。
まずは3級から挑戦してみましょう。
試験科目【1~3級で一緒だが難易度が違う】
情報配線施工技能士の試験科目は下記のとおりです。
1~3級で科目はほぼ一緒ですが、試験の難易度(レベル)が違います。
※1級が一番難しく、3級が一番簡単です。
試験区分 | 試験科目 |
1級の学科(択一式と語群選択式):90分 |
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1級の実技:150分 |
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2級の学科(択一式と語群選択式):60分 |
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2級の実技:90分 |
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3級の学科(択一式と語群選択式が30問):60分 |
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3級の実技:60分 | ペーパー試験20問:30分
作業試験:30分
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特に1級は、試験時間も長く難易度が高い問題が出題されます。
合格基準【ちょっと高め】
情報配線施工技能士の合格基準は下記のとおりです。
試験区分 | 合格基準 |
1〜3級の学科 | 70%以上の正答率 |
1・2級の実技 | 光ケーブルの配線施工とメタルケーブルの配線施工でそれぞれ60%以上の得点、合計が75%以上の得点 |
3級の実技 | ペーパー試験と作業試験でそれぞれ60%以上の得点、合計が75%以上の得点 |
一般的な資格試験の合格基準は「60%以上の正答率」のことが多いため、情報配線施工技能士の合格基準はちょっと高めです。
まんべんなく勉強しないと合格が難しいので、しっかり勉強しましょう。
免除制度
情報配線施工技能士の試験には、下記の免除制度があります。
該当するものがあれば有効活用しましょう。
免除区分 | 免除内容 |
学科試験合格者 | 学科試験が2年間免除 |
3級の実技のみに合格 | 3級の実技試験が2年間免除 |
情報ネットワーク施工プロフェッショナル-Gold-(高度情報通信推進協議会)の合格者 | 1~3級の学科が3年間免除 |
情報ネットワーク施工プロフェッショナル-Silver-(高度情報通信推進協議会)の合格者 | 2・3級の学科が3年間免除 |
情報ネットワーク施工職種(技能五輪全国大会)で、1級と同等の技能があると認められ技能証を交付された人 | 1級の実技が免除 |
情報ネットワーク施工職種(技能五輪全国大会)で、2・3級と同等の技能があると認められ技能証を交付された人 | 2・3級の実技が免除 |
情報配線施工職種の指定試験期間技能検定委員で、試験問題作成業務を2年以上やった人 | 1~3級の学科と実技が免除 |
情報配線施工職種の指定試験期間技能検定委員を5年以上務めた人 | 1級の実技と、2~3級の学科と実技が免除 |
情報配線施工職種の指定試験期間技能検定委員を2年以上務めた人 | 2級の実技と、3級の学科と実技が免除 |
試験概要【3級は年3回試験がある】
情報配線施工技能士の試験概要は下記のとおりです。
詳しい日程や受験地については、高度情報通信推進協議会のホームページで確認しましょう。
受験申込の時期 | 1級 | 学科:8~9月
実技:11~12月 |
2級 | 学科:3~4月、8~9月
実技:6~7月、11~12月 |
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3級 | 学科・実技:3~4月、7~8月、11~12月 | |
試験日 | 1級 | 学科:11月
実技:1月 |
2級 | 学科:6月、11月
実技:8月、1月 |
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3級 | 学科・実技:6月、9月、1月 | |
合格発表の時期 | 1級 | 学科:11月
実技:3月 |
2級 | 学科:6月、11月
実技:9月、3月 |
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3級 | 学科・実技:7月、10月、3月 | |
試験地 | 1級 | 学科:宮城、東京、愛知、兵庫、福岡
実技:東京、兵庫 |
2級 | 学科:宮城、栃木、埼玉、東京、愛知、兵庫、福岡
実技:北海道、宮城、栃木、東京、石川、愛知、大阪、兵庫、福岡 |
|
3級 | 北海道、岩手、宮城、栃木、埼玉、東京、石川、愛知、兵庫、広島、香川、福岡、山口(1月試験は山口なし) | |
受験料 | 1級 | 学科7500円
実技28000円 |
2級 | 学科7000円
実技22000円 |
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3級 | 学科6500円
実技6500円 |
3級の試験は年3回あるので、もし落ちてもチャンスが多いです。
知識を忘れないうちに再挑戦しましょう。
情報配線施工技能士の勉強方法【過去問中心でOK】
勉強の手順は、下記がおすすめです。
- 高度情報通信推進協議会のホームページで「情報配線施工テキスト」を購入
- 「情報配線施工テキスト」にざっと読んでみる
- 高度情報通信推進協議会のホームページに掲載されている過去問と解答を解いてみる
- わからないところは「情報配線施工テキスト」でチェック
- あとは、過去問をくりかえし解く(できれば過去5年分×5周)
これくらい勉強すると、合格が見えてきます。
実技試験の候補問題は公表される【必ずチェック】
高度情報通信推進協議会のホームページにて、実技試験の候補問題が下記の日程で公開されるので、必ずチェックしてください。
- 1級:9月
- 2級:3月
- 3級:3月
試験本番までにしっかり練習しておきましょう。
実技試験の材料セットがネットで売っているので、事前に購入して練習しておくのも良いでしょう。
情報配線施工技能士と併せて取得しておきたい4つの資格
結論、下記の4つがおすすめです。
- 電気通信工事施工管理技士
- 工事担任者
- 電気通信主任技術者
- 電気工事士
1つずつ解説するので、キャリアアップの参考にどうぞ。
①電気通信工事施工管理技士
おすすめの理由は、ネットワーク回線工事の施工管理の国家資格だから。
特に近年は5Gの対応などで、需要が大きくなっています。
施工管理技士資格があると、企業は公共工事を受注しやすくなるなどメリットがあるので、転職もかなり有利。
会社規模が大きくなるほど年収も上がる傾向なので、稼ぎたい人にもおすすめです。
特に1級を取得すると大手への転職も見えてくるので、施工管理業務をする人ならぜひとも取得しておきたい資格です。
電気通信工事施工管理技士については、下記の2記事に詳しくまとめたので参考にどうぞ。
②工事担任者
工事担任者も、ネットワーク回線工事に関わる国家資格です。
具体的には、下記のような業務を行います。
- 工事の実施・実地の監督
- 端末設備の機能確認試験
- 端末をネットワークに接続する時の技術基準適合性の確認
キャリアアップに有益な資格なので、検討してみてください。
工事担任者の詳細は、工事担任者の難易度を合格率や過去問から解説【効率的な勉強法】を参考にどうぞ。
③電気通信主任技術者
電気通信主任技術者は、文字どおり電気通信工事の主任技術者になれる国家資格です。
※ただし、資格取得後に5年以上の実務経験が必要。
主任技術者がいないと工事を受注できないため、とても市場価値が高い資格といえるでしょう。
下記の2種類があり、工事区分が違います。
- 伝送交換主任技術者:伝送交換設備の工事・運用
- 線路主任技術者:線路設備の工事・運用
ちなみに電気通信主任技術者の詳細は、電気通信主任技術者の難易度を合格率や過去問から解説【免除あり】を参考にどうぞ。
④電気工事士
一応、電気工事士もあった方がいいでしょう。
電気通信工事も、電気工事がつきものだから。
そもそも電気工事は電気工事士資格がないとできないので、「電気系資格の基礎」として取得をおすすめします。
2種であればそこまで難しくないので、ぜひとも取得しておきましょう。
電気工事士の詳細は、電気工事士1種2種の資格難易度や合格率!勉強や技能試験のコツにまとめてます。
まとめ【さっそく情報配線施工技能士の勉強を始めてみよう】
この記事をまとめます。
- 情報配線施工技能士は、ネットワーク回線工事の技術や知識を証明する資格
- 3級は誰でも受験できるので、まずは3級から挑戦しよう
- 合格基準は他の資格試験よりちょっと高め
- 「情報配線施工テキスト」で知識を勉強して、あとは過去問をくりかえし解こう
- 実技試験の候補問題は事前に公開されるので、必ず練習しよう
ということで、さっそく情報配線施工技能士の勉強を始めましょう。
まずは高度情報通信推進協議会のホームページで、「情報配線施工テキスト」を購入して勉強を始めましょう。
また、情報配線施工技能士と併せて取得しておきたい資格は下記の4つです。
- 電気通信工事施工管理技士
- 工事担任者
- 電気通信主任技術者
- 電気工事士
4つの資格の詳細は下記の記事にまとめたので、キャリアアップの参考にどうぞ。
あなたの資格取得の参考になればうれしいです!