資格を取りたいんだけど、試験は難しいのかな?
どうやって勉強すればいいんだろう?
あと、キャリアアップのために他にも取得した方がいい資格があれば知りたいな。
こういった疑問に答える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 空調給排水管理監督者がどんな資格かわかる
- 空調給排水管理監督者を取得する方法がわかる
- 空調給排水管理監督者の勉強方法がわかる
- 併せて取得しておきたい資格がわかる
空調給排水管理監督者は、建物内の衛生環境の確保に関わる国家資格です。
具体的には下記を行います。
- 空気環境の調整
- 給排水の管理
- 飲料水の水質検査の監督
転職も有利になる資格なので、ぜひとも取得しておきましょう。
また、併せて取得しておくと良い資格もまとめたので、キャリアアップの参考にしてみてください。
目次
空調給排水管理監督者とは
くりかえしですが、空調給排水管理監督者とは下記を行う国家資格です。
- 空気環境の調整
- 給排水の管理
- 飲料水の水質検査の監督
空調・給排水・飲料水の管理が行き届いていないと、建物内で過ごす人の健康に影響をおよぼす危険性があります。
健康を害さないためにも定期的な管理や検査が必要であり、空調・給排水・飲料水の調整・管理・検査の監督を行うのが「空調給排水管理監督者」です。
※公益財団法人日本建築衛生管理教育センターが主催しています。
空調給排水管理監督者を取得するメリット
空調給排水管理監督者があると、会社は建築物環境衛生総合管理登録ができます。
よって、空調給排水管理監督者をもっていると転職が有利になります。
具体的には、下記への転職が有利になるイメージです。
- ビル管理会社
- 害虫駆除の会社
キャリアアップに有益な資格なので、取得しておきましょう。
空調給排水管理監督者を取得する方法【講習会→試験アリ】
次に、資格の取得方法を下記の項目で解説します。
- 受験資格
- 講習会と試験
※日本建築衛生管理教育センターのホームページを参考にしています。
空調給排水管理監督者の受験資格
受験資格は下記のとおりです。
- ビル設備管理技能士に合格した人
- 建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の免状交付を受けている人
誰でも受験できる資格ではないので注意してください。
空調や給排水の設備管理の経験者向けの資格です。
ちなみに建築物環境衛生管理技術者については、建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)の合格率や難易度に詳しくまとめています。
空調給排水管理監督者の取得は講習会→試験に合格
資格取得の流れは下記のとおり。
- 日本建築衛生管理教育センターの講習会を受ける
- 講習会後の試験に合格する
講習会は2日間の日程で、内容は下記のとおりです。
- 建築物環境衛生制度:2時間
- 建築物の衛生的管理:9時間
- 作業監督の実際:3時間
2日間の講習後に試験に合格すると、その場で修了証書をもらえます。
試験の詳細は下記です。
- マークシート方式
- 試験時間:1.5時間
空調給排水管理監督者の試験の難易度
結論、試験はそんなに難しくありません。
講習会に参加した人のほとんどが合格しています。
講習会の内容をきちんと聞いてれいれば合格できるレベルです。
2日間、しっかりと勉強すれば大丈夫です。
空調給排水管理監督者の試験情報
試験情報は下記です。
- 講習会の日程:年による、年4回くらい
- 講習の開催地:東京・大阪(福岡で開催する年もある)
- 受講料:31000円
- 講習会の人数の上限:100名
講習会に参加できる人数は上限があるので、早めに申込してください。
※詳細は日本建築衛生管理教育センターのホームページを確認しましょう。
空調給排水管理監督者の有効期限は6年【再講習が必要】
ちなみに、空調給排水管理監督者の資格の有効期限は6年です。
期限が切れたら再講習を受けて、再試験に合格しないといけません。
再講習の内容は下記のとおり。
- 再講習:21000円
- 建築物環境衛生制度:1.5時間
- 建築物環境と公衆衛生:1.5時間
- 建築物の衛生的管理:2.5時間
- 作業監督の実際:1.5時間
- 試験:1時間
継続的に空調給排水管理監督者として活躍したいなら、きちんと更新しましょう。
空調給排水管理監督者の勉強方法【講習会でしっかり学ぼう】
結論、2日間の講習会がすべてです。
前述のとおり、講習会を受けたほとんどの人が試験に合格しているため、講習会をしっかり聞くのが最重要です。
【コツ】講習1日目の夜に復習・予習をしておく
合格のコツは、講習1日目の夜に自学習することです。
理由は、講習1日目の夜しか集中して勉強できないから。
具体的には下記を勉強しておきましょう。
- 講習1日目の内容の復習
- 教科書を見て、翌日の講習の予習
2日目の講習会後に試験が始まってしまうので、1日目の夜にしっかり自学習できるかが勝負です。
講習会は東京や大阪なので、遠方から参加する人は講習会場の近くにホテルをとって、勉強する時間を確保するのがおすすめです。
【ちなみに】市販のテキストはない
空調給排水管理監督者向けの市販のテキストはありません。
なので、2日間の講習会がすべてです。
ちなみに、日本建築衛生管理教育センターのホームページでは、講習会で使う教科書が販売されています。(11550円)
なので、どうしても講習会前に勉強しておきたい人は、教科書を買っていいかもしれません。
※ただし、基本的には2日間の講習をきちんと聞いてれば合格できる試験なので、よほどでなければ事前に教科書を買って勉強する必要はないと思われます。
空調給排水管理監督者と併せて取得しておきたい9つの資格
しいて言えば下記の9つの資格がおすすめです。
- 管工事施工管理技士
- 建築設備士
- 配管技能士
- 空調設備士
- 建築設備検査員
- 建築設備診断技術者
- 建築設備総合管理士
- 排水設備工事責任技術者
- 給水装置工事主任技術者
いきなり9つすべての資格を取得するのは難しいので、興味があれば1つずつ取得していきましょう。
1つずつ解説します。
①管工事施工管理技士
おすすめの理由は、重宝される人材になれて、転職も有利になるから。
空調や給排水設備の施工管理の資格ですが、施工管理技士は不足しているため貴重な存在になれます。
企業側は、施工管理技士がいると公共工事を受注しやすくなることもあり、管工事施工管理技士を採用したがっています。
資格手当などで給料アップできる可能性もあるので、取得しておきたい資格です。
詳しくは下記の記事にまとめたので参考にどうぞ。
②建築設備士
建築設備士は、建築士に建築設備の設計や工事監理のアドバイスができる資格です。
設備系の上級資格なので、取得しておくと転職も有利になります。
また、建築設備士があると木造建築士や二級建築士の受験資格も得られるため、キャリアアップに有益です。
※建築設備士として4年以上の実務経験があると、一級建築士の受験資格も得られます。
詳しくは、建築設備士の受験資格や試験の難易度!独学でも合格できるのか?を参考にどうぞ。
③配管技能士
配管技能士は、下記のような配管工事スキルを証明する国家資格です。
- 給水管
- 排水管
- ガス管
- 空気清浄装置
- 冷暖房の換気設備
こちらも資格手当などで給料アップしたり、転職が有利になるので、キャリアアップに有益です。
詳しくは、1級・2級・3級の配管技能士の試験内容【参考書や過去問の勉強方法】にまとめてます。
④空調設備士
空調設備士は、空調設備の施工図作成や設計・施工管理を行う民間資格です。
※正式名称は「工学会設備士」もしくは「空調衛生工学会設備士」
こちらも資格手当などで給料アップできる可能性があったり、下記のような会社への転職が有利になります。
- 建築設備会社
- 空調設備会社
- 建設会社
- メンテナンス会社
詳しくは、空調設備士試験の難易度【合格率は低め。過去問でスピードに慣れよう】にまとめてます。
⑤建築設備検査員
建築設備検査員は、建築設備の安全確保の検査を定期的に行う民間資格です。
※現在は「建築設備検査資格者」という。
空調給排水管理監督者は空調・給排水に関する管理・検査の資格ですが、建築設備検査員はもう少し業務範囲が広いイメージですね。
学校、病院、ホテル、百貨店など特定建築物で、下記の定期点検を行います。
- 換気設備
- 排煙設備
- 非常用照明
- 給水設備
- 排水設備
そして、点検結果を特定行政庁への報告します。
給料アップや転職が有利になるので、キャリアアップに有益です。
詳しくは、建築設備検査員の難易度【合格率は高い。講習と過去問で合格しよう】にまとめてます。
⑥建築設備診断技術者
建築設備診断技術者は、昇降機以外の建築設備の劣化を診断して保全する民間資格です。
空調給排水管理監督者と同じく、設備の維持管理系の資格なので、キャリアアップに有益です。
詳しくは、建築設備診断技術者とは【受験資格は実務経験が必要。難易度は低め】にまとめてます。
⑦建築設備総合管理士
建築設備総合管理士は、建物所有者(オーナー)に建築設備の総合的なアドバイスを行う資格です。
主な仕事内容は下記のとおり。
- 建物の維持保全計画の作成と運用
- 長期修繕計画の作成
- 各設備の技術者のマネジメント
- 建築設計
空調給排水管理監督者と併せて取得することで、業者側ともオーナー側ともスムーズに話せるので、貴重な人材になれますよ。
詳しくは、建築設備総合管理士とは【難易度は低め。講習の夜に自学習すべし】にまとめてます。
⑧排水設備工事責任技術者
排水設備工事の計画・施工・メンテナンスを行う資格です。
空調給排水管理監督者に比べると、排水設備に特化した資格といえます。
排水設備の知識向上にも有益なので、取得しておくと良いでしょう。
詳しくは、排水設備工事責任技術者の難易度を合格率から分析【勉強方法も解説】にまとめてます。
⑨給水装置工事主任技術者
文字どおり、給水装置工事の主任技術者になれる資格です。
施工系の資格であり、なおかつ給水設備に特化した資格ですが、空調給排水管理監督者と併せて取得しておくと知識を深めることができます。
詳細は、給水装置工事主任技術者の難易度【合格率や合格基準から分析】が参考になると思います。
まとめ【空調給排水管理監督者の講習会に参加して資格を取得しよう】
この記事をまとめます。
- 空調給排水管理監督者は空気環境の調整・給排水の管理飲料水の水質検査の監督を行う資格
- 2日間の講習会に参加して、その後の試験に合格すると取得できる
- ビル設備管理技能士と建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)が受験できる
- 試験は、講習会をきちんと聞いていれば合格できるレベル
- コツは、講習1日目の夜に復習・予習をしておくこと
ということで、さっそく講習会の日程をチェックしましょう。
日本建築衛生管理教育センターのホームページに詳細情報が掲載されています。
また、空調給排水管理監督者と併せて取得しておきたい資格は、下記の9つです。
- 管工事施工管理技士
- 建築設備士
- 配管技能士
- 空調設備士
- 建築設備検査員
- 建築設備診断技術者
- 建築設備総合管理士
- 排水設備工事責任技術者
- 給水装置工事主任技術者
詳しくは下記の記事にまとめたので、キャリアアップの参考にどうぞ。
- 1級管工事施工管理技士の合格率や難易度!効率的な勉強方法も解説
- 2級管工事施工管理技士の合格率から見る難易度!勉強方法も解説
- 建築設備士の受験資格や試験の難易度!独学でも合格できるのか?
- 1級・2級・3級の配管技能士の試験内容【参考書や過去問の勉強方法】
- 空調設備士試験の難易度【合格率は低め。過去問でスピードに慣れよう】
- 建築設備検査員の難易度【合格率は高い。講習と過去問で合格しよう】
- 建築設備診断技術者とは【受験資格は実務経験が必要。難易度は低め】
- 建築設備総合管理士とは【難易度は低め。講習の夜に自学習すべし】
- 排水設備工事責任技術者の難易度を合格率から分析【勉強方法も解説】
- 給水装置工事主任技術者の難易度【合格率や合格基準から分析】
あなたの資格取得の参考になれば幸いです!