最近のマンションで当たり前の設備は、最低限ないとね。
こういった要望に応える記事です。
本記事の内容は下記のとおり。
- マンション共用部の人気設備ランキング14
- マンション専有部の人気設備ランキング13
近年のマンションに見られる設備をまとめました(^^)
設計の参考にしてください。
設備は年々進化しています。
あなたの仕事の参考になればうれしいです。
マンション共用部の人気設備ランキング14
まずは共用部の人気設備は、下記の14個です。
- 宅配ボックス
- 24時間ゴミ置き場
- ゲストルーム
- キッズルーム
- トランクルーム
- 手ぶらキー
- 多目的室
- ペットが乗ってくるのを知らせるエレベーター
- ペットの洗い場
- 病院・薬局
- 保育園
- スポーツジム
- 耐震・免震・制震構造
- 自家発電
1つずつ解説しますね(^^)
①宅配ボックス
マンションなら、宅配ボックスは必須です。
今の人たちは、宅配ボックスが当たり前になっているからです。
宅配ボックスがない=選ばれないマンションといってもいいでしょう。
共働きの世帯が増えているので、宅配ボックスがないと大変です。
できたら、大型の荷物も入る宅配ボックスが良いですね。
②24時間ゴミ置き場
24時間ゴミ置き場も必須です。
マンション暮らしが長い人は、24時間ゴミ置き場に慣れているからです。
戸建てだと決まった曜日・時間にゴミ出ししないといけませんが、それが嫌でマンションを選ぶ人もいますからね。
- 長期で家を空けるときにゴミを捨てていきたい
- 朝、ゴミを捨てる時間がない
- 朝、ゴミ置き場が混むのが嫌だ
などの人のためにも、24時間ゴミ置き場は必須です。
③ゲストルーム
大型のマンションだと、ゲストルームが喜ばれます。
来客を自宅に泊めなくてもいいですからね。
自宅だと、泊めてあげる側も、泊めてもらう側も気をつかってしまうものです。
近年のマンションはゲストルームが増えているので、あった方が良いでしょう。
④キッズルーム
都心部だと、キッズルームが喜ばれます。
近所に子供が遊ぶ場所が少ないからです。
- 家の中で子供が飛んだり跳ねたりすると、下の階に迷惑
- 雨の日でも子供が遊べる場所がほしい
などのニーズに応えられるので、人気です。
ファミリー向けのマンションには、設置を検討しましょう。
⑤トランクルーム
トランクルームも人気です。
- 専有部にあまり物を置きたくない
- 外にトランクルームを借りると高い
などの理由からです。
特に、ファミリー向けのマンションに住む人は荷物が多いので喜ばれます。
全戸分は必要ないですが、設置を検討しましょう。
⑥手ぶらキー
最近は「手ぶらキー」も増えています。
マンションに入るとき、鍵をもっていれば自動でドアが開くシステムです。
特に、ファミリー向けのマンションでは人気ですね。
- 子供を抱っこしているとき、鍵を出すのが大変
- 買い物帰りで両手が塞がっている
などのときに便利です。
手ぶらキーがマンションの売りの1つになることもあります。
⑦多目的室
マンション居住者の交流の場として、多目的室があると便利です。
- 管理組合でイベントをやるとき
- 理事会の会議をするとき
- 子供会の行事
などに有効ですね。
ファミリー層が多いマンションは、多目的室を使う機会も多いでしょう。
⑧ペットが乗ってくるのを知らせるエレベーター
近年はペットボタンがあるエレベーターも人気です。
ペットを連れた人がエレベーター内でペットボタンを押すと、エレベーターを待つ外の人にペットが乗っていることを伝えることができます。
ようは、ペットが嫌いな人への配慮ですね。
「分譲マンションはほしいけど、ペットは嫌い」という人にとっては、大きなメリットです。
ペット嫌いの人へのセールスポイントにもなります。
⑨ペットの洗い場
ペットの散歩から帰ってきたとき、ペットの体や足を洗うスペースも喜ばれます。
- マンションの共用部が汚れない
- 専有部が汚れない
などメリットがあるからです。
マンションの玄関外に、水道と洗うスペースがあるだけでもアピールポイントになりますね。
⑩病院・薬局
高齢者や小さなお子さんがいる世帯には、喜ばれます。
病院や薬局つきのマンションはまだ少ないですが、セールスポイントにはなるでしょうね。
ただし、建築コストが高くなります。
また、普段あまり病院を利用しない区分所有者には不要な設備なので、人によっては魅力になりません。
⑪保育園
マンションの居住者用の保育園があると、喜ばれます。
特に都心部では保育園不足が深刻なので、ファミリー向けのマンションには需要があるでしょう。
ただし、
- 希望者が多すぎて定員オーバーになるリスク
- 子供がいない人にはデメリットでしかない
- 建築コストが上がる
など、マイナスポイントもあります。
⑫スポーツジム
タワーマンションなどでは、スポーツジムも人気ですね。
外のスポーツジムに行かなくても、マンション内の移動だけで利用できるからです。
ただし、スポーツジムを利用しない人もいるので、マイナスポイントになることも。
当然、建築コストが上がりますし、維持の問題も出てきます。
⑬耐震・免震・制震構造
耐震・免震・制震などの地震対策の構造は、マンション購入者にとっては「当たり前」という感覚ですね。
「きっと、何かしら地震に強い造りなんでしょ?」という程度なのが現実。
万が一のときの設備なので、大きなセールスポイントにはならない感じです。
とても大事なことなんですがね(^^;
⑭自家発電
災害時の自家発電は、安心材料になります。
ただし、あくまでも万が一のときの設備なので、マンション購入の決め手にはならないかと。
付加価値の提供という感じですね。
とても大切な設備なのですが、「人気がある」という設備ではありません。
マンション専有部の人気設備ランキング13
続いてマンション専有部の人気設備は、下記の13個です。
- インターネット設備
- カメラ付きインターホン
- 浴室乾燥機
- 食洗機
- ディスポーザー
- パントリー
- 自動で掃除するレンジフード
- 床暖房
- ウォークインクローゼット
- 省エネの給湯器
- 室内物干し
- IHクッキングヒーター
- 複層ガラス
1つずつ解説していきます(^^)
①インターネット設備
インターネット設備は、もはや当たり前です。
「分譲マンションは、ルーターをつなげるだけでネットを使えるものだ」と思ってる人が多いからです。
今の時代、ネットを使わない人はいません。
分譲マンションなのに、ネットを引くのにプロバイダー契約が必要だと、選ばれないマンションになってしまいます。
ネットの設備は必須と思っておきましょう。
②カメラ付きインターホン
カメラ付きインターホンは、人気というよりは「当たり前」ですね。
特に、今の20~40代はカメラ付きインターホンで育っているので、ない物件はあり得ません。
- 防犯上の理由
- セールスがきたら居留守を使いたい
などから、現代では当たり前の設備。
必ず設置しましょう。
ちなみにインターホンについては、
インターホンの高さは外部110~130cm・内部130cm~145cmにまとめたので、読んでみてください(^^)
③浴室乾燥機
浴室乾燥機も、もはや当たり前ですね。
都心部では、晴れてても浴室乾燥機を使う人がいるくらいです。
「浴室乾燥機がない」となったら、選ばれないマンションになってしまいます。
必ず設置しましょう。
④食洗機
ビルトイン型の食洗機は、かなり人気です。
家事の手間を大幅に削減できるからです。
一番喜ばれるのは、ビルトイン型で乾燥機能も付いてる食洗機ですね。
特に、ファミリー向けのマンションだと人気があります。
⑤ディスポーザー
近年はディスポーザー付きのマンションが増えています。
家事の手間を削減できるし、臭いも出ないからです。
最近は、ディスポーザーの有無が購入を分けることも多いので、あった方が良いですね。
特に、ファミリー向けのマンションでは人気です。
⑥パントリー
パントリーも人気ですね。
分譲マンション購入には、奥さんの意思が大きく反映されるからです。
パントリーに憧れる女性も多いですね。
ちょっとしたスペースでも、パントリーの有無はけっこう勝敗を分けます。
⑦自動で掃除するレンジフード
自動で掃除してくれるレンジフードも人気です。
レンジフードの油汚れの掃除は、大変ですからね。
年末の大掃除などで手間を省けるのがメリットですね。
手入れもあまりいらないので、女性に喜ばれます。
ちなみに、レンジフードについては、
レンジフードの高さは消防法で80cm以上と決められているにまとめているので、読んでみてください(^^)
⑧床暖房
床暖房も人気ですね。
エアコンの暖房は電気代が高いし、こたつを使う家も減っているからです。
やっぱり、足元が暖かいとかなり暖かく感じますよね。
マンションだと、後から床暖房をいれるリフォームは大変なイメージがあるので、最初からある方が喜ばれます。
ちなみに床暖房については、
床暖房の仕組みや温水式と電気式の違いを解説【施工の注意点】にまとめたので、読んでみてください(^^)
⑨ウォークインクローゼット
ウォークインクローゼットも人気です。
特に、賃貸→分譲の人だと喜んでくれますね。
賃貸でウォークインクローゼット付きの物件は少ないので、ウォークインクローゼットがあると「さすが分譲!」と感じてくれます。
ファミリー向けのマンションだと、ウォークインクローゼットのような広い収納スペースは人気です。
⑩省エネの給湯器
エコジョーズやエコキュートなど省エネの給湯器は、もはや当たり前だと思われています。
なので、人気というよりは「当然ついてるよね」という感じ。
省エネ給湯器が購入の決め手になることはほぼありませんが、最低限の設備と思っておきましょう。
ちなみに給湯器については、
給湯器の種類を7つ紹介!風呂の給湯方法やサイズの目安とは?にまとめたので、読んでみてください(^^)
⑪室内物干し
室内物干しも、ついてて当たり前だと思われています。
購入の決め手になることはほぼないですが、ないと嫌がられる感じ。
近年はドラム式洗濯機の普及で、室内で干す家庭は減っていますが、やはりないと不便です。
⑫IHクッキングヒーター
IHクッキングヒーターは、賛否が別れるので要注意。
賛成派の人の意見は、下記のとおり。
- 危なくない
- 温度を調整しやすい
- 掃除が楽
一方、反対派の人の意見は下記です。
- 停電時に使えない
- 火力が弱い
「やっぱりガスコンロが好き」という人もまだ多いので、設置は慎重になるところです。
⑬複層ガラス
複層ガラスは、2枚のガラスの間にガスを入れたり、真空にして断熱性のあるガラスのことです。
空調効率が高まり、結露もしにくいのがメリットですね。
ただしマンション購入を検討する人は、複層ガラスを知らない人の方が多いのが現実です。
複層ガラスの話を聞くと「へぇ~、そんなのあるんだ」と感心はもってくれますが、購入の決め手にはなりにくいですね。
まとめ【マンションで人気の設備をチェック】
この記事をまとめます。
- 共用部では宅配ボックス、24時間ゴミ置き場が必須
- 専有部ではインターネット設備、カメラ付きインターホンが必須
- ファミリー向けや単身向けなどによって、設備を使い分ける
- 災害対策の設備はとても大切だが、購入の決め手にはなりにくい
- キッチン周りの設備は人気がある
マンション設計の参考になればうれしいです(^^)
ちなみに、分譲マンションの設計に役立つ記事を下記にまとめたので、興味あれば読んでみてください。
あなたの仕事の参考になればうれしいです(^^)