空調設備の仕事がきついといわれる8つの理由【6つのやりがいも紹介】

空調設備の仕事がきついといわれる8つの理由【6つのやりがいも紹介】
考える男性
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空調設備の仕事のきついところを知りたいな。

興味はあるんだけど、あまりにキツかったらどうしよう…

やっていけるか不安…

あと、給料とかどうなんだろう?

やりがいとか将来性も知ってから判断したいな。

こういった疑問や不安に応える記事です。

この記事でわかることは下記のとおり。

  • 空調設備の仕事内容がわかる
  • 空調設備の仕事がきついといわれる理由がわかる
  • 空調設備の仕事のやりがいがわかる
  • 空調設備の仕事の年収がわかる
  • 空調設備の仕事に向いている人の特徴がわかる
  • 空調設備の資格がわかる

私たち「ワット・コンサルティング」は、空調設備の施工管理(現場監督)の技術者派遣も行っている会社です。

この記事では「空調設備の仕事がきついといわれる理由」を解説します。

一般的には「きつい」といわれることもありますが、やりがいも大きい仕事です。

本当に空調設備の仕事に就職するか参考になると思うので、最後まで読んでみてください!

空調設備の仕事内容は主に3種類

空調設備の仕事内容は主に3種類

まず、一口に「空調設備の仕事」といっても、下記の3種類があります。

仕事の種類仕事内容就職難易度
職人空調設備の工事を行う人★☆☆☆☆
施工管理空調設備工事の現場監督★★☆☆☆
空調設備設計空調設備の図面を書く人★★★★☆

何となくでもいいので、「どの仕事に就職するか」を考えておきましょう。

施工管理と空調設備設計の仕事内容や、就職する方法は下記の2記事にまとめてます。

この記事では、主に「職人さん」の仕事を詳しく解説していきますね。

空調設備の仕事がきついといわれる8つの理由

空調設備の仕事がきついといわれる8つの理由
考える男性
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で、空調設備の仕事って何がきついの?

一般的に「きつい」といわれる理由は下記の8つです。

  1. 暑い・寒い
  2. 機材が重い
  3. 勤務が不規則
  4. 夜間作業もある
  5. 覚えることが多い
  6. 資格の勉強が大変
  7. 職人の厳しい世界
  8. スピードを求められる

1つずつ解説します。

①暑い・寒い

空調設備工事の現場は、暑い・寒いがつきものです。

当たり前ですが、空調がない現場だから。

新設工事なら当然空調はないですし、空調が壊れた現場も空調は効いていません。

春・秋はまだいいですが、夏・冬はちょっときついです。

※空調は夏・冬に壊れやすいので、工事は夏・冬が多い。

また、室外機の取り付けは当然ながら屋外作業です。

なので、暑さ・寒さ対策をして仕事をする必要があります。

②機材が重い

空調設備の機材は、重いものもあります。

例えば、室外機など。

  • 家庭用:約30kg
  • 業務用:100kg以上

もちろん機械で運搬・持ち上げることもありますが、人の手で重い機材をもつ場面もあります。

ある程度の筋力が必要です。

③勤務が不規則

会社によりますが、勤務が不規則になることがあります。

例えば「空調が壊れた」と工事依頼があれば、緊急で出動することもあるでしょう。

特に、病院や工場の空調は、早急の工事が必要です。

繁忙期だと、土日に仕事をすることもあります。

ただし、代休やリフレッシュ休暇をとれる会社もあるので、求人情報をよくチェックしてみてください。

また、業界全体で「働き方改革」が進んでいるので、今後はさらに働きやすくなるかもしれません。

※働き方改革については、2024年目標の建設業界の働き方改革【無理という声もあるがやるしかない】にまとめてます。

④夜間作業もある

会社によっては、夜間作業があります。

例えば、駅・ビル・商業施設の空調工事は夜に行います。

どうしても夜勤を避けたい人は、就職する会社が夜間作業をしているか事前に調べましょう。

⑤覚えることが多い

空調設備は範囲が広いので、覚えることは多めです。

※どんな仕事でも覚えることは多いですが。

例えば、下記のような工事があります。

  • 取り付け工事
  • 撤去工事
  • フィルターの工事
  • ダクトなど配管工事
  • 配線などの電気工事
  • 給排気ファンの工事
  • 定期点検・メンテナンス

また、空調にも多くの種類があるため、1つ1つ覚えていく必要があります。

※空調の種類は、空調の4種類を解説【空調設備に有効な5つの資格も解説】を参考にどうぞ。

覚えることは多いですが、新しいことを学ぶのが好きな人は苦にならないかもしれません。

⑥資格の勉強が大変

仕事の合間をぬって資格の勉強をするからです。

資格がなくても仕事はできますが、スキルアップ・年収アップを目指すなら資格を取得した方がいいでしょう。

※空調設備の資格は後述します。

「たくさん稼ぎたい!」という人は、勉強するメリットが大きいですよ。

⑦職人の厳しい世界

職人の世界なので、先輩から怒られることもあるでしょう。

ただ、先輩が厳しくするのは「安全に工事するため」という理由もあります。

空調工事は危険を伴うこともあるので、ケガをしないためにも厳しく叱ってくれる先輩がいるのは事実。

ちなみに、最初は先輩の補助業務が多いです。

  • 機材を運ぶ
  • 配管を切る
  • 道具を先輩に渡す

怒られながら成長していくイメージですね。

⑧スピードを求められる

空調設備の工事は、スピードを求められることが多いです。

理由は下記など。

  • 夏場は工事件数が多いから
  • 建築現場で合間をぬって工事するから
  • 土木・建築が遅れるとスケジュールがきつくなるから

新築の場合、工事は下記の順序で進みます。

  • 土木:地面の工事
  • 建築:建物の工事
  • 設備:空調や電気の工事

土木や建築のスケジュールが遅れていると、設備にシワよせがきます。

※設備工事は建物がたたないとできないから。

「悪天候が続いた」などの理由で土木と建築が遅れるほど、スピードを求められると思ってください。

スケジュールがきつい現場だと、建築工事の合間で工事をすることもあるので、速く工事を終わらせるスキルが必要です。

空調設備の仕事のやりがい6選

空調設備の仕事のやりがい6選
考える男性
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空調設備の仕事のきついところはわかった。

じゃあ、やりがいは何?

結論、やりがいは下記の6つです。

  1. 手に職がつく
  2. 将来性がある
  3. 社会貢献度が高い
  4. 転職が有利になる
  5. スキルアップすると稼げる
  6. お金をもらいながら体を鍛えられる

こちらも1つずつ解説しますね。

※きついところはありますが、やりがいも大きい仕事ですよ。

①手に職がつく

空調設備の仕事は「手に職がつく仕事」です。

なぜなら、技術職なので。

空調の技術者が不足していることもあり、一度スキルを身につけてしまえば食いっぱぐれはないでしょう。

終身雇用も崩壊しつつあるので、今から空調設備系のスキルを身につけるメリットは大きいです。

後述しますが、資格を取得すると、さらに手に職がつくイメージですね。

②将来性がある

空調設備の将来性は、問題ないと思われます。

なぜなら、空調設備は継続的なメンテナンスが必要だから。

つまり、今後も安定して仕事があるということ。

また、近年はAI・IoTなどを活用した空調設備も増えています。

例えば、近年のエアコンはスマホで操作できるものが増えていますよね。

人を感知して動作する空調設備も人気です。

こうした背景から、将来性は特に問題ないといえるでしょう。

「長く安定して稼げる仕事をしたい」という人は、空調設備の仕事がおすすめです。

③社会貢献度が高い

空調設備の仕事は、社会貢献度が高いです。

なぜなら、人は空調がないと困るから。

例えば、下記のような建物では空調が必須ですよね。

  • 病院
  • 学校
  • ビル
  • ホテル
  • 商業施設

また、空調は「排気」の機能もあるため、室内のコロナ感染のリスクを下げる効果もあるでしょう。

「社会の役に立つ仕事をしたい」という人にも、空調設備の仕事はおすすめです。

④転職が有利になる

空調設備工事のスキルを身につけると、転職が有利になっていきます。

どこも優秀な技術者を求めているから。

転職を機に年収アップする人もいます。

特に、大手に転職できると年収が上がりやすいです。

後述する資格を取得すると、さらに転職が有利になるので、いずれ資格を取得していきましょう。

⑤スキルアップすると稼げる

「会社になくてはならない存在」になるため、昇進・昇給できることが多いから。

会社としては技術者を手放したくないので、経営状態が良い会社なら給料を上げてくれる可能性があります。

また、後述する資格を取得すると「資格手当」が支給される会社もあるため、さらに稼ぎやすいです。

⑥お金をもらいながら体を鍛えられる

前述のとおり重い機材をもつこともありますが、逆にいえば「お金をもらいながら体を鍛えられる」ともいえます。

「体を鍛えたい!」という人には、けっこうおすすめの仕事です。

空調設備の仕事の年収は400万円台が多い【700万円以上を稼ぐ人も】

考える男性
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ちなみに、空調設備の仕事ってどれくらい稼げるの?

平均の年収は400万円台です。

ただし、下記の要素が加わることで、さらに年収アップすることも可能です。

  • 経験を積む
  • 資格を取得する
  • 大手に転職する

中には年収700万円くらい稼ぐ人もいます。

「お金を稼ぎたい!」という人にもおすすめです。

【ちなみに】空調設備の仕事は屋内作業もある

空調設備工事は、土木や建築に比べると屋外作業は少ないです。

空調は屋内の工事もあるから。

土木や建築はほぼ100%屋外工事なので、「屋内で仕事をしたい」という人にも空調設備の仕事は良いと思います。

空調設備の仕事に向いている人の特徴7選

空調設備の仕事に向いている人の特徴7選
考える男性
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きついところとやりがいはわかった。

あと、僕は空調設備の仕事に向いてるのかなぁ…?

やっていけそうなら就職してみようかなぁ。

結論、空調設備の仕事に向いている人の特徴は下記の7つです。

多く当てはまる人はけっこう向いてるので、就職を検討してみましょう。

  1. 体力がある人
  2. 筋力がある人
  3. チームで働ける人
  4. 細かい仕事が好きな人
  5. 継続的に勉強できる人
  6. 世の中の役に立ちたい人
  7. 上下関係がそこまで苦じゃない人

空調設備の職人さんに就職する方法

考える男性
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職人になるにはどうすればいいの?

結論、未経験者さんを募集している求人がないかチェックしてみましょう。

地域にもよりますが、未経験者を募集している会社はけっこうあります。

下記などをチェックすれば求人が見つかる可能性が高いので、ぜひ見てみてください。

  • 転職サイト
  • ハローワーク

空調設備に関する資格10選

空調設備に関する資格10選
考える男性
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ちなみに、空調設備の資格ってどんなのがあるの?

代表的なものは下記の10個です。

  1. 空調設備士:空調設備の知識や技術を証明できる資格
  2. 電気工事士:空調設備の電気工事に必要な国家資格
  3. 管工事施工管理技士:空調設備工事の現場監督の国家資格
  4. 電気工事施工管理技士:空調の電気工事の現場監督の国家資格
  5. ボイラー技士:空調・温水ボイラーの操作と点検業務を行う資格
  6. 登録冷凍空調基幹技能者:冷凍空調設備施工の職長クラスの資格
  7. 空調給排水管理監督者:建物内の衛生環境の確保に関わる国家資格
  8. 冷凍空調工事保安管理者:冷凍空調施設の設置工事や検査を行う資格
  9. 冷凍機械責任者:冷凍機械の高圧ガスを製造する施設で保安業務を行う資格
  10. 冷媒フロン類取扱技術者:フロンを使った業務用空調の整備・点検を行う資格
  11. 冷凍空調技士:冷凍設備の設計・製造・工事管理・調査・保安などを行う資格
  12. 建築物環境衛生管理技術者:建築物の環境衛生の維持管理の監督などを行う国家資格

未経験で就職するときは、特に資格がなくても大丈夫です。

ただ、就職して働き出したら、少しずつ資格を取得していきましょう。

※受験するのに実務経験が必要な資格もあるので、まずは就職するのがおすすめ。

まとめ【空調設備の仕事はきついところもあるけどやりがいも大きい】

まとめ【空調設備の仕事はきついところもあるけどやりがいも大きい】

最後にもう一度、空調設備の仕事がきついといわれる理由をまとめておきます。

  1. 暑い・寒い
  2. 機材が重い
  3. 勤務が不規則
  4. 夜間作業もある
  5. 覚えることが多い
  6. 資格の勉強が大変
  7. 職人の厳しい世界
  8. スピードを求められる

反対に、やりがいは下記のとおりです。

  1. 手に職がつく
  2. 将来性がある
  3. 社会貢献度が高い
  4. 転職が有利になる
  5. スキルアップすると稼げる
  6. お金をもらいながら体を鍛えられる

もし興味があれば、さっそく就職に向けて動き出しましょう。

くりかえしですが、空調設備には下記の3つの仕事があります。

仕事の種類仕事内容就職難易度
職人空調設備の工事を行う人★☆☆☆☆
施工管理空調設備工事の現場監督★★☆☆☆
空調設備設計空調設備の図面を書く人★★★★☆

施工管理と空調設備設計の仕事内容や、就職する方法は下記の2記事にまとめたので参考にしてみてください。

あなたの仕事選びの参考になればうれしいです!

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