やっぱり1級を取得した方がいいよねぇ…?
もっとキャリアアップしたいし、大手に転職したいから資格を取得したい。
でも仕事が忙しいから、勉強が大変そうだなぁ…
効率的な勉強方法があれば知りたい。
こういった疑問や不安に応える記事です。
この記事でわかることは下記のとおり。
- 1級管工事施工管理技士を取得するメリットがわかる
- 1級管工事施工管理技士試験の難易度がわかる
- 1級管工事施工管理技士の効率的な勉強方法がわかる
- 1級管工事施工管理技士以外でキャリアアップにおすすめの資格がわかる
私たちワット・コンサルティングは、施工管理の転職サポートを行う会社です。
この記事では、1級管工事施工管理技士試験の難易度を中心に解説していきます。
結論、仕事が忙しい人でも、計画的に勉強していけば合格できる試験です。
効率的な勉強方法も解説するので、1級管工事施工管理技士に合格するイメージがわくと思います。
1級管工事施工管理技士に合格して、キャリアアップ・年収アップしたい人は最後まで読んでみてください!
「前置きはいいから、早く試験の難易度を教えて!」という人は、1級管工事施工管理技士試験の難易度を徹底解説をクリックすると該当箇所にジャンプできますよ。
目次
1級管工事施工管理技士とは【何ができる資格なのか】
1級管工事施工管理技士とは、大規模な配管工事の監理技術者になれる国家資格です。
「監理技術者」とは、下記の規模の工事現場に配置しなければいけない管理者を指します。
- 下請に出す工事の総額が4500万円以上
- 建築一式工事の総額が7000万円以上
主に下記の5つの業務を行います。
- 安全管理:現場で事故が起きない環境を作る
- 品質管理:図面どおりに工事を行い品質を高める
- 工程管理:工事のスケジュール管理を行う
- 原価管理:会社に利益が出るようにお金を管理する
- 環境管理:自然破壊や周辺住民に迷惑にならないように工事を進める
これらは「施工管理の5大管理」と言われています。
詳しくは、施工管理の4大管理とは【5大管理もアリ。激務×ブラックを避けるコツ】を参考にどうぞ。
また、他にも下記のような細かい業務も行います。
- 施工計画の作成
- 行政への申請書類の作成
- 施工図(工事用の図面)の作成
- 現場の写真撮影
- 近隣への挨拶
- その他トラブル対応や緊急対応
1級管工事施工管理技士を取得するメリット【年収アップしやすい】
主なメリットは下記の4つです。
- 他の資格の受験資格を得られる
- 年収が上がりやすい
- 転職が有利になる
- 手に職がつく
1級管工事施工管理技士を取得すると、下記の資格の受験資格を得られます。
- 浄化槽設備士
- 建築設備総合管理士
- 登録ダクト基幹技能者
- 下水道管きょ更生施工管理技士
- 建築設備士(ただし2年以上の実務経験が必要)
また、前述のとおり大規模な工事を担当できる「監理技術者」になれるため、年収が上がりやすいです。
※大規模な工事は利益も大きいため。資格手当や給料アップで稼ぎやすいです。
そして、どの会社も監理技術者を採用したいため、転職も有利になり手に職がつくといえるでしょう。
1級管工事施工管理技士を取得するメリットは、1級管工事施工管理技士を取得する4つのメリット【合格のコツも解説】に詳しくまとめています。
1級と2級の違い
具体的には下記のように違います。
1級 | 2級 | |
業務範囲※担当できる工事規模 |
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経営事項審査の点数※公共工事を受注する時の評価点 | 5点 | 2点 |
年収相場 | 約550万円 | 約450万円 |
転職できる会社 | 大手に転職しやすい | 中小企業に転職しやすい |
合格率 | 約23% | 約23% |
試験の難易度 | ★★★★★ | ★★★★☆ |
試験問題 |
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|
くりかえしですが、1級の方が大規模な工事を担当できて、年収も高めです。
公共工事を受注するときの評価点である「経営事項審査」も1級の方が高いため、会社が公共工事を受注しやすいため重宝されます。
合格率はほぼ一緒ですが、当然ながら試験は1級の方が難しいです。
1級と2級の違いは、管工事施工管理技士の1級2級の7つの違い【勉強の3つのコツも解説】に詳しくまとめています。
第二次検定が不合格でも1級管工事施工管理技士補を取得できる
1級管工事施工管理技士には第一次検定と第二次検定があります。
※第一次検定と第二次検定の内容は後述します。
もし第二次検定に不合格でも「1級管工事施工管理技士補」という資格が与えられます。
1級管工事施工管理技士補を取得するメリットは下記の2つ。
- 以後、第二次検定だけに合格すれば1級管工事施工管理技士を取得できる
- 1級管工事施工管理技士補がいれば元請4000万円以上(建築一式工事8000万円以上)の工事で監理技術者は2つの現場を兼務できる
第一次検定に合格すれば、以後、第一次検定を受験する必要がありません。
モチベーションを保ちやすいのがメリットでしょう。
また、1級管工事施工管理技士(監理技術者)は不足しています。
1級管工事施工管理技士補がいれば、監理技術者は現場を兼務できるので、1級管工事施工管理技士補の需要は大きいです。
技士補の詳細は、技士補はいつから?【答え:2021年から!どんな資格かも解説】にまとめています。
1級管工事施工管理技士試験の難易度を徹底解説
結論、下記の項目で1級管工事施工管理技士の難易度を解説していきます。
- 合格率
- 受験資格
- 試験問題
- 合格基準
1つずつ解説します。
1級管工事施工管理技士の合格率から見る難易度
近年の1級管工事施工管理技士の合格率の推移を見てみましょう。
年度 | 第一次検定の合格率 | 第二次検定の合格率 |
平成22年 | 29.2% | 60.1% |
平成23年 | 43.2% | 46.1% |
平成24年 | 36.4% | 49.2% |
平成25年 | 38.9% | 67.8% |
平成26年 | 43.4% | 60.3% |
平成27年 | 51.2% | 50.1% |
平成28年 | 49% | 61% |
平成29年 | 44.2% | 63.2% |
平成30年 | 33.2% | 52.7% |
令和元年度 | 52.1% | 52.7% |
令和2年度 | 35% | 61.1% |
令和3年度 | 24% | 73.3% |
近年の平均の合格率は下記のとおり。
- 第一次検定:約40%
- 第二次検定:約58%
つまり、第一次検定の方が難易度が高いということです。
1級管工事施工管理技士は第一次検定に合格した人だけが第二次検定を受験できるようになっています。
第一次検定の出題科目の中に「施工管理法」があり、第二次検定の出題科目も「施工管理法」と同じです。
第一次検定に合格できる知識がある人は、第二次検定にも合格しやすいということでしょう。
2級管工事施工管理技士に合格してから1級管工事施工管理技士に挑戦する人が多いため、試験に慣れている人も多いです。
2級管工事施工管理技士よりも1級管工事施工管理技士の試験の方が専門的な内容になっているため難易度が高いですが、合格率は高めです。
結論、きちんと勉強すれば1級管工事施工管理技士に合格できます。
1級管工事施工管理技士の受験資格から見る難易度【実務経験が必要】
施工管理技士は「実務経験が必要な資格」という点で難易度が高いです。
また、実務経験年数以外に1年以上の指導監督的実務経験年数が必要です。
「指導監督的実務経験」とは現場代理人、主任技術者、工事主任、設計監理者、施工監督などの業務で、部下や下請け業者に対して指導監督した経験のことです。
1級管工事施工管理技士の第一次検定試験の受験資格は下記の表のとおりです。
※スマホを横にすると見やすいです。
最終学歴or資格 | 管工事の実務経験年数 | ||
指定学科 | 指定学科以外 | ||
大卒、専門卒(高度専門士) | 卒業後3年以上 | 卒業後4年6ヶ月以上 | |
短大卒、高専卒、専門卒(専門士) | 卒業後5年以上 | 卒業後7年6ヶ月以上 | |
高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後10年以上 | 卒業後11年6ヶ月以上 | |
その他 | 15年以上 | ||
技能検定合格者 | 10年以上 | ||
高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後8年以上の実務経験に指導監督的実務経験を含み、かつ、5年以上の実務経験後に専任の監理技術者に2年以上の指導を受けている者 | – | |
専任の主任技術者の実務経験1年以上 | 高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後8年以上 | 卒業後9年6ヶ月以上 |
その他 | 13年以上 | ||
2級合格者 |
続いて、第二次検定試験の受験資格は下記のとおり。
最終学歴or資格 | 管工事の実務経験年数 | ||
指定学科 | 指定学科以外 | ||
2級合格後3年以上 | 合格後1年以上の指導監督的実務経験および専任の監理技術者に2年以上の指導を受けた実務経験が3年以上 | ||
2級合格後5年以上 | 合格後5年以上 | ||
2級合格後5年未満 | 高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後9年以上 | 卒業後10年6ヶ月以上 |
その他 | 14年以上 | ||
専任の主任技術者の実務経験が1年以上の2級合格者 | 合格後3年以上 | 合格後1年以上、専任の主任技術者実務経験を含む3年以上 | |
合格後3年未満の短大卒、高専卒、専門卒(専門士) | 卒業後5年以上 | 卒業後7年以上 | |
合格後3年未満の高卒、中等教育学校卒、専門卒(高度専門士・専門士以外) | 卒業後7年以上 | 卒業後8年6ヶ月以上 | |
合格後3年未満のその他 | 12年以上 |
参考:一般財団法人全国建設研修センター「1級管工事施工管理技術検定」
いきなり1級管工事施工管理技士の受験も可能
結論、受験資格を満たせばOKです。
1級を取得すれば、2級の工事範囲もカバーできるので良いでしょう。
ただし、試験問題は1級の方が難しいので要注意。
無理に1級に挑戦して、資格を取得できないのはモッタイナイです。
「まず試験に慣れたい」という人は、2級から受験するのも良いと思います。
1級管工事施工管理技士試験の免除制度
下記の技術士合格者で、1級管工事施工管理技士の受験資格を有する人は第一次検定が免除されます。
- 機械部門
- 上下水道部門
- 衛生工学部門
- 総合技術監理部門
第一次検定の試験問題から見る難易度
まず第一次検定から解説します。
第一次検定はマークシート方式、午前(2時間30分)と午後(2時間)に分かれています。
午前の試験科目は「機械工学等」です。
科目 | 解答方式 | 出題数 |
原論 | 四肢択一 | 必須問題10問 |
電気工学 | 四肢択一 | 必須問題2問 |
建築学 | 四肢択一 | 必須問題2問 |
空調・衛生 | 四肢択一 | 選択問題23問中12問に解答 |
設備 | 四肢択一 | 必須問題5問 |
設計図書 | 四肢択一 | 必須問題2問 |
そして、午後の試験内容は下記のとおりです。
科目 | 解答方式 | 出題数 |
施工管理法 | 四肢択一 | 必須問題10問 |
法規 | 四肢択一 | 選択問題12問中10問に解答 |
施工管理法(応用能力) | 四肢択二 | 必須問題7問 |
試験範囲は広めです。
また、4時間30分で60問に答えなければいけないため、1問につき4分半しか時間がありません。
見直しの時間を考えると、さらにスピーディーに解いていく必要があります。
選択問題も少ないので「苦手分野を捨てる」という作戦をやりにくいのもデメリット。
まんべんなく勉強しなければいけないため、難易度が高めといえるでしょう。
第二次検定の試験問題から見る難易度【経験記述が難関】
第二次検定の試験時間は2時間45分です。
問題 | 出題数 |
施工経験記述 | 必須問題1問 |
空調or衛生 | 選択問題2問中1問に解答 |
工程管理or法規 | 選択問題2問中1問に解答 |
施工要領図 | 必須問題1問 |
最難関といわれているのが、経験記述問題です。
あなたの工事経験を記載していきますが、独特の書き方があります。
具体的には、下記のような記述を求められます。
- 工事名
- 工事場所
- 設備工事概要
- 現場での施工管理上のあなたの立場または役割
- 工程管理or安全管理上、あなたが特に重要と考えた事項と措置・対策
- 試運転調整、自主検査or受入れ検査において、あなたが特に重要と考えて実施した事項
試験本番で文章を考える時間はないため、事前に文章を作っておきましょう。
経験記述問題で出題されるテーマは、下記のローテーションや組み合わせです。
- 工程管理
- 安全管理
- 試運転調整、自主検査
- 受入れ検査
後述しますが、独学だと難しいので、通信講座や講習会で文章の添削を受けるのがおすすめです。
添削が必要なレベルである点など、難易度が高い試験といえるでしょう。
1級管工事施工管理技士の合格基準から見る難易度
合格基準は下記のとおりです。
第一次検定 | 全体の60%以上に正答(60問中36問以上に正答)施工管理法(応用能力)は50%以上の正答(7問中4問以上に正答) |
第二次検定 | 全体の60%以上の正答 |
他の一般的な資格試験の合格基準と同水準なので、合格基準から見る難易度は普通といえるでしょう。
1級管工事施工管理技士の難易度ランキング
ちなみに、他の施工管理技士試験の合格率と比較すると下記のとおりです。
※難易度が高い順に並べました。
難易度ランキング | 資格 | 近年の第一次検定×第二次検定の合格率 |
1位 | 1級造園施工管理技士 | 約15.7% |
2位 | 2級建築施工管理技士 | 約16.4% |
3位 | 1級建築施工管理技士 | 約17.3% |
4位 | 1級電気通信工事施工管理技士 | 約17.6% |
5位 | 1級土木施工管理技士 | 約21% |
6位 | 1級建設機械施工技士 | 約21% |
7位 | 2級造園施工管理技士 | 約21.1% |
8位 | 2級管工事施工管理技士 | 約23% |
9位 | 1級管工事施工管理技士 | 約23.2% |
10位 | 2級電気通信工事施工管理技士 | 約23.5% |
11位 | 2級土木施工管理技士 | 約25.7% |
12位 | 2級電気工事施工管理技士 | 約27.2% |
13位 | 1級電気工事施工管理技士 | 約29.4% |
14位 | 2級建設機械施工技士 | 約42.5% |
他の施工管理技士試験は、施工管理技士の資格の種類や試験の難易度【各試験の難易度順も解説】も参考にどうぞ。
1級管工事施工管理技士の試験概要【試験会場や申し込み方法も解説】
試験概要は下記のとおりですが、詳しくは全国建設研修センターのホームページを確認しましょう。
申込 | 5月 |
試験 |
|
合格発表 |
|
試験地 | 札幌、仙台、東京、新潟、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、那覇 |
受検手数料 |
|
書面かインターネットで試験の申込ができますが、新規受験者は書面申込のみです。
合格後は免状申請が必要
1級管工事施工管理技士に合格したら、免状申請して資格を使えるようにしましょう。
具体的な手順は下記のとおりです。
- 合格通知書が届く
- 合格通知書の内容に従って地方整備局へ申請
- 合格証明書を受け取る
- 監理技術者の講習を受ける
- 監理技術者資格証を受け取る
ちなみに、監理技術者講習は下記で行っています。
- 全国建設研修センター
- 建設業振興基金
- 総合資格
- 日建学院
- 日本建築士連合会
1級管工事施工管理技士には更新制度がない
1級管工事施工管理技士に限らず、施工管理技士には更新制度がありません。
なので、一度合格すればずっと資格を保有できます。
ただし、監理技術者の有効期限は5年なので、更新手続きが必要です。
1級管工事施工管理技士の効率的な勉強方法4選
でも仕事が忙しいから、勉強するのは大変だなぁ…
効率的な勉強方法を知りたい。
1級管工事施工管理技士試験の勉強は、下記の4つがおすすめです。
- テキストや過去問題集で独学
- スキマ時間にアプリで勉強する
- 通信講座を受講する
- 講習会に参加する
いずれも効率的な勉強方法です。1つずつ解説します。
【勉強方法1】テキストや過去問題集で独学
テキストや過去問題集で独学する手順は、下記がおすすめです。
- まずテキストに目を通す
- 過去問を解いて間違えた箇所の解説を読む
- 過去問題集を過去5年分×5周を解く
- 苦手分野を集中的に勉強する
1級管工事施工管理技士試験は、過去に出題された問題と似た問題が多く出題されます。
そのため、過去問をくりかえし解いて勉強するのが効率的です。
できれば過去5年分を5周は解いて、問題と答えを覚えてしまうくらいがベストです。
また、時間を計測しながら過去問を解くと、試験本番のペースがわかります。
おすすめのテキストや過去問題集
特におすすめのテキストや過去問題集は下記です。
できれば書店に足を運んで、実際に中身を見てみるのがおすすめです。
あなたが勉強しやすそうなものを選びましょう。
【勉強方法2】スキマ時間にアプリで勉強する
移動時間や休憩時間に、スマホアプリで勉強すると効率的です。
具体的には下記のアプリがあります。
ただし、アプリだけで合格は難しいので、先ほどのテキストや過去問題集と併用しましょう。
【勉強方法3】通信講座を受講する
通信講座で勉強するのもおすすめです。
メリットとデメリットは下記のとおり。
メリット | 講師に質問できる第二次検定の経験記述の添削を受けられる |
デメリット | お金がかかる |
最大のメリットは、経験記述の添削を受けられること。
1人では文章が良いか悪いか判断できないので、通信講座の添削を利用しましょう。
第一次検定に合格後、第二次検定のみ通信講座で勉強する人もいます。
【勉強方法4】講習会に参加する
もし時間があるなら、講習会で勉強するのも良いでしょう。
メリットとデメリットは下記のとおり。
メリット | 講師にその場で質問できる第二次検定の経験記述の添削を受けられる |
デメリット | お金がかかる移動に時間がかかる |
下記で講習会が実施されています。
- 日建学院
- 建設施工協会
- 地域開発研究所
- 建設管理センター
- 建設技術研究センター
- CIC日本建設情報センター
【最大のコツ】毎日勉強を継続する
勉強の最大のコツは、毎日勉強することです。
まずは勉強する習慣をつけた方がいいから。
勉強しない日ができてしまうと、せっかく覚えた知識も忘れてしまいがちです。
また、一番きついのは「勉強を始める前」ですよね?
いざ勉強を始めてしまうと、欲が出て勉強が進むこともあるでしょう。
忙しい場合は、1日30分でもかまいません。
「短い時間でもいいから毎日勉強する」と決めると、合格に近づけます。
まずは第一次検定の勉強に集中する
結論、まずは第一次検定の勉強に集中してOKです。
第一次検定に合格してから第二次検定の勉強を始めても間に合うから。
- 第一次検定:9月
- 第一次検定の合格発表:10月
- 第二次検定:12月
なので、まずは第一次検定の勉強に集中しましょう。
第二次検定の経験記述は事前に文章を作っておく
前述のとおり、第二次検定の経験記述は事前に文章を作っておきましょう。
試験本番で文章を考えている時間はないから。
出題される記述問題は下記のローテーションと組み合わせです。
- 工程管理
- 安全管理
- 試運転調整、自主検査
- 受入れ検査
それぞれで文章を作っておきましょう。
くりかえしですが、通信講座や講習会で添削してもらうのがおすすめです。
1級管工事施工管理技士の勉強時間
あと、いつから勉強を始めればいいの?
あくまで目安ですが、150~200時間は勉強した方がいいでしょう。
「いつから勉強を始めればいいか?」は、あなたがどれくらい勉強できるかで変わります。
勉強できる時間 | 勉強期間 |
月~土:1時間日曜日:3時間 | 約5ヶ月半3月から勉強開始 |
月~土:1時間日曜日:6時間 | 勉強期間:約4ヶ月5月から勉強開始 |
月~土:2時間日曜日:6時間 | 勉強期間:約3ヶ月6月から勉強開始 |
1級管工事施工管理技士以外でおすすめの資格19選
キャリアアップしていきたいんだよね。
結論、下記の資格がおすすめです。
- 建築設備士
- 設備設計一級建築士
- 配管技能士
- 登録配管基幹技能者
- 登録ダクト基幹技能者
- 給水装置工事主任技術者
- 排水設備工事責任技術者
- 下水道管きょ更生施工管理技士
- 下水道管路更生管理技士
- 登録冷凍空調基幹技能者
- 空調設備士
- 浄化槽設備士
- 冷凍空調技士
- 冷凍空気調和機器施工技能士
- 冷凍空調工事保安管理者
- ガス主任技術者
- ガス消費機器設置工事監督者
- ガス機器設置スペシャリスト
- 簡易内管施工士
もちろん管工事施工管理技士は取得した方がいいですが、上記の資格も併せて検討してみてください。
1つずつ解説します。
①建築設備士
どんな資格? | 建築士に設備設計のアドバイスを行う |
おすすめする理由 |
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受験資格 |
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合格率 | 約20% |
試験の難易度 | ★★★★★ |
建築設備系でトップクラスの資格です。
管工事にとどまらず、設備全体の知識を深めたい人にもおすすめ。
建築設備士を取得すると、下記のメリットもあります。
- 建築士試験の実務経験が緩和される
- 設備設計一級建築士の受験資格が緩和される
- 防火対象物点検資格者の受講資格を得られる
- 建築設備定期検査資格者の受験資格を得られる
詳しくは、建築設備士のメリット5選【試験の難易度や勉強のコツも解説する】にまとめています。
また、建築設備士を取得するコツは、建築設備士の試験の難易度!独学でも合格できるのか?を参考にどうぞ。
②設備設計一級建築士
どんな資格? | 3階以上で床面積5000㎡超の建築物の設備設計や適合性の確認を行う |
おすすめする理由 |
|
受験資格 | 一級建築士として5年以上の設備設計の実務経験がある |
合格率 | 約40% |
試験の難易度 | ★★★★☆ |
建築士系の資格ですが、建築士が書いた図面の理解が深まるためおすすめです。
ただし、一級建築士の資格がないと受験できません。
今後、建築方面の勉強もしたい人は、いずれ挑戦してみても良いでしょう。
詳しくは、設備設計一級建築士の難易度を合格率や受験資格から分析してみたにまとめています。
③配管技能士
どんな資格? | 配管工事の技能を証明する国家資格 |
おすすめする理由 | 施工の理解が深まるから |
受験資格 | 所定の実務経験年数がある人 |
合格率 | 約50% |
試験の難易度 | ★★☆☆☆ |
配管施工の資格ですが、施工を知っておくことで職人さんに指示を出しやすくなるメリットがあります。
合格率も高いので、挑戦してみても良いでしょう。
詳しくは、1級・2級・3級の配管技能士の試験内容【参考書や過去問の勉強方法】にまとめています。
④登録配管基幹技能者
どんな資格? | 管工事の施工スキルや管理スキルを証明する資格 |
おすすめする理由 |
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受験資格 |
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合格率 | 約90% |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
登録配管基幹技能者は、主任技術者になれるのがメリットです。
ちなみに「建設キャリアアップシステム」とは、建設業界共通の評価制度のこと。
レベル4は最高ランクなので、転職が有利になります。
詳しくは、登録配管基幹技能者とは【講習と試験あり。2つの勉強のコツも解説】を参考にどうぞ。
⑤登録ダクト基幹技能者
どんな資格? | 空調・換気・排煙設備の取付のスキルや知識を証明する資格 |
おすすめする理由 |
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受験資格 |
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合格率 | 約90% |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
ダクト工事の施工管理に活かせる資格です。
主任技術者になれて、経営事項審査で加点対象になるのがメリットでしょう。
空調系のスキルアップをしたい人におすすめ。
詳しくは、登録ダクト基幹技能者を取得する方法【併せて取得したい3つの資格】にまとめています。
⑥給水装置工事主任技術者
どんな資格? | 給水装置の設置~撤去・変更を行う国家資格 |
おすすめする理由 |
|
受験資格 | 3年以上の実務経験 |
合格率 | 約35% |
試験の難易度 | ★★★★☆ |
管工事の主任技術者・専任技術者になれるのがメリットです。
給水工事の知識を増やしたい人にもおすすめ。
詳しくは、給水装置工事主任技術者の難易度【合格率や過去問から分析】にまとめています。
⑦排水設備工事責任技術者
どんな資格? | 排水設備工事の計画~施工、メンテナンスや撤去も行う資格 |
おすすめする理由 | 排水設備工事の施工管理に活かせるから |
受験資格 |
|
合格率 | 約50% |
試験の難易度 | ★★☆☆☆ |
排水設備の施工管理に活かせる資格です。
施工計画の勉強になりますし、施工の知識も深めることができます。
詳しくは、排水設備工事責任技術者の難易度を合格率から分析【勉強方法も解説】を参考にどうぞ。
⑧下水道管きょ更生施工管理技士
どんな資格? | 下水道管きょの更生工事の施工管理を行う |
おすすめする理由 | 下水道管きょの更生工事の施工管理スキルが高まるから |
受験資格 |
|
管工事の中でも、下水道施工の知識を増やしたい人におすすめです。
業務範囲を広げたい人にも良いでしょう。
詳しくは、下水道管きょ更生施工管理技士の試験内容【他にもおすすめの資格3選】にまとめています。
⑨下水道管路更生管理技士
どんな資格? | 管路更生工事の施工管理を資格 |
おすすめする理由 |
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受験資格 |
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合格率 | 約40% |
試験の難易度 | ★★★☆☆ |
下水道管路更生工事の施工管理スキルをアップしたい人におすすめです。
ただし、管工事施工管理技士からだと受験資格の難易度が少し高め。
詳しくは、下水道管路更生管理技士の試験内容【テキストと過去問集で勉強しよう】を参考にどうぞ。
⑩登録冷凍空調基幹技能者
どんな資格? | 冷凍空調設備施工の施工管理を行う資格 |
おすすめする理由 |
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受験資格 |
|
冷凍空調設備を使うプラント施工管理に有益な資格です。
年収アップにも効果的でしょう。
詳しくは、登録冷凍空調基幹技能者とは【講習の内容や勉強のコツも解説します】にまとめています。
⑪空調設備士
どんな資格? | 空調工事の施工図作成、設計、施工管理を行う資格 |
おすすめする理由 | 空調工事の施工管理スキルが上がるから |
受験資格 | 所定の実務経験年数がある人 |
合格率 | 約30% |
試験の難易度 | ★★★★☆ |
空調工事の施工管理スキルを高めたい人におすすめです。
ただし、難易度は高めなのでしっかり勉強しましょう。
合格のコツは、空調設備士試験の難易度【合格率は低め。過去問でスピードに慣れよう】を参考にどうぞ。
⑫浄化槽設備士
どんな資格? | 浄化槽設備の設置工事の監督・指導を行う国家資格 |
おすすめする理由 | 浄化槽工事の施工管理に役立つから |
受験資格 |
|
合格率 | 約30% |
試験の難易度 | ★★★★☆ |
浄化槽設置工事の施工管理向けの資格です。
※浄化槽の詳細は、浄化槽と下水道の違いを比較【メリットとデメリットや資格も解説】を参考にどうぞ。
管工事施工管理技士を取得後に挑戦してみても良いでしょう。
詳しくは、浄化槽設備士試験の難易度【合格率は30%くらい。過去問中心で勉強】にまとめています。
⑬冷凍空調技士
どんな資格? | 冷凍設備の設計・製造・工事管理・調査・保安などを行う資格 |
おすすめする理由 | 冷凍設備の施工管理に役立つから |
受験資格 | 所定の実務経験年数がある人 |
合格率 |
|
試験の難易度 | ★★☆☆☆ |
冷凍設備工事の施工管理に活かせる資格です。
冷凍設備を扱うプラント施工管理などにおすすめ。
割と合格しやすいため、挑戦しやすいでしょう。
詳しくは、冷凍空調技士試験の合格率からみる難易度【過去問や講習会で勉強すべし】にまとめてます。
⑭冷凍空気調和機器施工技能士
どんな資格? | エアコンや冷凍庫などの施工技術を証明する国家資格 |
おすすめする理由 | 冷凍空調施工の知識が深まるから |
受験資格 | 所定の実務経験年数がある人 |
合格率 | 約50% |
試験の難易度 | ★★☆☆☆ |
冷凍庫を扱う倉庫・工場の施工に役立つ資格です。
こちらも難易度は低めなので、冷凍空調を扱う施工管理の人は挑戦してみましょう。
詳しくは、冷凍空気調和機器施工技能士の資格試験情報【勉強方法も解説します】を参考にどうぞ。
⑮冷凍空調工事保安管理者
どんな資格? | 冷凍能力3トン以上のアンモニア・フルオロカーボンの冷凍空調施設の設置工事や検査に必要な資格 |
おすすめする理由 | 冷凍空調設備工事の施工管理に活かせるから |
受験資格 |
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試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
大型の冷凍空調設備の施工管理に役立つ資格です。
かなり合格しやすいので、冷凍空調を扱う施工管理の人は取得してしまうのもおすすめ。
詳しくは、冷凍空調工事保安管理者とは【講習があるので難易度は低いです】にまとめています。
⑯ガス主任技術者
どんな資格? | ガス工作物の工事・維持・運用を行う保安監督の国家資格 |
おすすめする理由 |
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受験資格 | 誰でも受験できる |
合格率 |
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試験の難易度 | ★★★★☆ |
ガス工事の施工管理向けの資格です。
業務独占資格のため、取得しておくと転職も有利になるでしょう。
難易度は高めですが、誰でも受験できるので挑戦してみるのも良いかと。
詳しくは、ガス主任技術者の試験の合格率からみる難易度【勉強方法も解説】にまとめています。
⑰ガス消費機器設置工事監督者
どんな資格? | ガス設備の設置・変更の工事や監督をする国家資格 |
おすすめする理由 | ガス施工の施工管理に活かせるから |
受験資格 | 誰でも受験できる |
合格率 | 約85% |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
こちらもガス工事の施工管理向けの資格です。
誰でも受験できて合格しやすいため、サクッと取得してしまうのもおすすめ。
詳しくは、ガス消費機器設置工事監督者の合格率【修了試験の勉強方法のコツ】を参考にどうぞ。
⑱ガス機器設置スペシャリスト
どんな資格? | ガス機器の設置や施工の知識やスキルを証明する資格 |
おすすめする理由 | ガス施工の知識が深まるから |
受験資格 | 誰でも受験できる |
合格率 | 約85% |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
こちらもガス工事の施工管理向けの資格です。
難易度は低めなので、先ほどのガス消費機器設置工事監督者と併せて取得するのも良いでしょう。
詳しくは、ガス機器設置スペシャリストの合格率【併せて取得したいガス系資格】にまとめています。
⑲簡易内管施工士
どんな資格? | 都市ガスを工事する資格 |
おすすめする理由 | 都市ガス工事の知識が深まるから |
受験資格 | 誰でも受験できる |
合格率 | 約90% |
試験の難易度 | ★☆☆☆☆ |
都市ガス向けの資格です。
施工管理というよりは施工寄りの資格ですが、施工の知識を深めるのにおすすめ。
こちらも取得しやすいので、挑戦しやすいです。
詳しくは、簡易内管施工士にできること【難易度はかなり低いので取得あるのみ】にまとめています。
まとめ:さっそく管工事施工管理技士の勉強を始めよう
この記事をまとめます。
- 1級管工事施工管理技士は大規模な工事を担当できて年収が高め
- 監理技術者になれたり、経営事項審査の点数も高いので転職に有利
- 試験の合格率は約23%
- 第二次検定の経験記述の難易度が高い
- 勉強時間の目安は150~200時間
ということで、さっそく1級管工事施工管理技士の勉強を始めましょう。
試験に合格する最大のコツは「1日も早く勉強を始めること」です。
と思っていると、どんどん日が経ってしまいます。
結果、勉強日数が減って合格できないかも…
試験は年1回だけなので、不合格だとまた1年も勉強しないといけません。
資格試験は短期集中で駆け抜けるのがコツ。
そのためにも、1日も早く勉強を始めましょう。
勉強方法は下記の4つです。
- テキストや過去問題集で独学
- スキマ時間にアプリで勉強する
- 通信講座を受講する
- 講習会に参加する
勉強しやすい方法でいいので、さっそく今日からできることを始めてみてください。
あなたのキャリアアップ、収入アップの参考になればうれしいです!